表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/196

第17話 魔法のある現実

結果からいうと、護衛隊は全滅。馬車にいた全員は助かった。では何が起こったのか?ずばり魔法である。あぁ思い出しただけで嫌になる。


目の前には炭化したゴブリンの死骸。魔法によって焼かれたものだ。たった1発の魔法でゴブリンは真っ黒ボディに大変身してしまった。


治癒魔法の時にも想像はしたが、実際目の前にした攻撃魔法は絶望の塊のようなものだった。着弾と同時に大きな火柱が上がり、ゴブリンを飲み込んでいった。


馬車の乗客は大喜びしている。御者は死んだ護衛のことを考えているのか、少し悲しそうな顔だ。自分も助かったのだからみんなと一緒に喜ぶ場面なんだろうけど、一刻も早くここから立ち去りたいという気持ちしか湧いてこない。


それにしても、あんなのはだめだ。完全に違う。みんなを見捨てて自分だけ助かろうとしていた奴のセリフじゃないのはわかってるけど、あれはだめだ。否定したい。けど魔法は現実にある。それを使う人達がいる。こわい。魔物も恐いが、魔法はもっとこわい。


早く孤児院に帰りたい。院長先生に会いたい。家族に会いたい。

あぁ、頭がクラクラする・・目の前が真っ白に・・・




「気がついたか?」


どこだここは。記憶にない場所だ。うん?どこかの宿っぽいな。


「大丈夫か?どこか痛むところはないか?」


ケビンさんか。痛むところはないかって?


「だいじょうぶだよ。ケビンさん。ここは?僕どうしたんだっけ」


ケビンさんは大きく息を吐くいてから笑った。


「お前は急に気を失って倒れたんだよ。頭は打ってないようだったが・・そんでここはセイスルフトの町の宿だ」


「あれからどれくらい経ちました?」


「ついさっき鐘3つだ」


「じゃあもう外は真っ暗ですね」


「あぁ。今日は色々疲れただろ?無理しないでそのまま寝てろ」


「そうですね。そうします」


なんともいえない気持ちの悪さがこみ上げてくる。

何も考えたくない。今日はこのまま寝よう。おやすみなさい。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ