第4章 厄災の街 ナミヤ教グレデス教会②
「まいったな、これは監禁じゃないが軟禁だ
な。」
六人は一室に通されていた。そこは調度品
なども整っていて応接室のような大きな部屋
だった。
「ドアの外には見張りが居るわよ。」
「そうだな。一度に全員が部屋を出たり、建
物の外には出させてはもらえないだろう。危
険だととなんとか理由を付けて。」
「それで、どうする?」
誰にも妙案はなかった。相手は名目上は保
護してくれているのだ。断るにはそれなりの
理由も必要だろう。こちらの身分も把握して
いるようなので無茶が出来なかった。
「ルークのことは知らないみたいだったね。
使用人の体で部屋を出て教会内部を探ってき
てもらうかな。」
「僕が?」
「俺たちは顔も身元も知れているからな。お
前かフローリアしか居ないだろ。彼女にさせ
る気か?」
「わかったよ、僕が行ってくるから、騒ぎは
起こさないでよ。」
ルークが代表として教会内を探ることにし
た。ルークも騒ぎを起こせない。部屋を普通
に出るのではなく通気口を通っていくことに
した。
「ぶふっ。埃だらけだよ。」
「文句言ってないで早く行っておいで。」
「ロックやアークじゃなく君に言われるとは
思わなかったよ、ソニー。」
「僕も言うときは言うさ。」
「判ったって。ロックとアークをちゃんと抑
えておいてね。」
「なんで俺たちは暴れ者扱いなんだよ。」
「アーク、自覚してなかったのか。」
「お前にだけは言われたくないぞ。」
ロックとアークはなんだかとても似ている
ようだ。顔ではなく性格がだが
「ルークはとっくに行ったよ。」
二人が言い合っているうちにルークは通気
口に消えていた。
「ルークが居ないんだから、誰が来ても悟ら
れないようにしなくちゃ駄目よ。」
「君にまで言われるとはね。」
「レイラが一番危ないと思うぞ、ねぇ、フロ
ーリアさん。」
「いえ、私は、そんな。」
「フローリア、ロックの言うことなんて相手
にしなくてもいいのよ。」
自分がしっかりしなければ、と思うソニー
だった。




