表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
虹の戦記  作者: 綾野祐介
249/331

第九章 杜の国 サイレンの魔女Ⅱ⑤

「少し時間が掛かるが」


 突然シェラックが話し出した。何かを考え付いたようだ。


「どのくらい?」


「そうだな、まあ、5日というところですかね」


「それで何を待つんですか?」


「多分あなたもそれが目的なのではないですか?」


 やはりこの男は頭の回転は速い。それがいいことなのか悪いことなのか。


「そうだすね、それで5日あれば連絡が取れると?」


「というか、ここに来ていただきましょう」


「ノルン老師をここへ?」


「ええ、その方が手っ取り早い。師匠もサイレンのことなら動いてくれるでしょう」


「やはりサイレンはノルン老師の関係者だったんですね」


「ああ、私の兄弟子というところです。姉弟子と言うのが正確ですかね」


 ノルン老師のもとで魔道の修行をしていた同志、ということのようだ。


「時を止める魔道についてはご存じないですか?」


「いや、ノルン老師はそんな魔道を研究していなかったと思いますよ。それにブランは影のガルドの弟子でしょう。しかしガルドが時を止める魔道を使うとも聞いていない。もしかしたら最近習得したのかも知れないですが」


「そうですね、やはり時を止める魔道ならクローク老師でしょうか」


「君の師匠の時のクロークか。でもクローク老師が時を止められるとは、それも聞いたことが無いな。遅くしたり速くしたり時を操る魔道士だと聞いていましたが」


「師匠はそんなことが出来る魔道士だったのですか?」


「なんだ知らなかったんですか?」


「ええ、魔道の基礎しか習わなかったものですから」


「それで今その実力なのですか?何か不自然では?どうも熟練の魔道士の様に見受けられますが」


「言われた日々の修行は怠らなかったので」


「それだけでは説明が付かないと思いますが。まあいいでしょう、とりあえず先にノルン老師に連絡を取ってみます」


 それからノルン老師は4日でサイレンの街に現れた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ