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虹の戦記  作者: 綾野祐介
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第八章 剣士祭 剣士祭Ⅳ

「なんだ、新しい塾生なのか?」


 アクシズは戻って直ぐトリスティアに気が付いた。どこかで見た覚えがあったからだ。確かクスイーに勝った子だ。


「ミロに付いていて貰おうと思ってね。ここに住み込んでもらうことになったんだよ」


 ルークから少し事情を聞いていたアクシズは直ぐに理解した。


「ふーん、よろしくな」


 マコトはあまり関心がなさそうだった。二人とも出かけていたか夜にはちゃんと戻って来た。


「アクシズ、どこ行ってたんだ?」


「言う必要があるか?」


「いや、いい。ソニーに宜しくな。今度ちゃんとお礼を言いに行くから、そう伝えておいてくれ」


「判った」


 アクシズは剣士祭が終わったら道場を去るだろうとロックは思っている。そしてそれは正解だった。


「トリスティア、一旦戻って荷物を持ってきてくれるか?」


「あっ、はい、判りました」


「クスイー、トリスティアに付いて荷物持ちをお願い」


「はい、判りました」


 クスイーはミロのことを頼めるトリスティアの役に立てることを素直に単純に喜んでいる。


「気を付けて行ってきて」


 二人を送り出してルークは作戦会議を始める。


「明日は先鋒と次鋒はそのまま、ロックが中堅、アクシズが副将、僕が大将で行くから」


「判った。クリフは中堅のまま、ということだな」


「うん、本人から聞いたから間違いない」


「おいおい、事前にそんなことを相手に漏らして大乗なのか?」


「クリフもロックと試合たい、ってことじゃないかな。二人とも大将だと2勝2敗にならない限り出番がないから」


「まあ、俺はいいが、ルークは大丈夫か?ルトアの大将は見た目と違ってあれはあれで化け物じみているぞ。見た目が弱そうだから相当やり難いだろう」


「そうだね。でも彼の実力は見せてもらったから」


 ルークは、大丈夫、という言葉を発しなかったがアクシズには聞こえたような気がした。ルトア道場でルークが負けることを覚悟しなければならないのはただ一人クリフ=アキューズだけなのだ。


「今日は眠れそうにないかもな」


 ロックは明日の試合が楽しみ過ぎて眠れなさそうだ。ただ、実際には万全の体調で試合に臨むため、直ぐに寝入ってしまうのだった。

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