2人は兄弟
〜登場人物〜
朝方雛。
杉本晃。
早瀬雷斗。
ピーンポーン
私は息切れしながら晃君家のチャイムを押す。
私はここに来る前、真実を知るために溢れる涙を流しながら走って来たのだ。
ガチャッ
扉が開く。
「はい?」
なんと出てきたのは早瀬君だった。
「は・・・早瀬君?!」
私は口をパクパクさせながら早瀬君を指差す。
「朝方・・・。はぁい♪」
早瀬君はいっぺんとまどったが、満面の笑みで挨拶。
「な・・・なんでいるの?!」
「それは俺が教えてやるよ」
この声・・・。
晃君だ。
晃君はよっという感じで出てきた。
「ひか・・・る君・・・」
「久しぶりだな。雛」
晃君はニコッと笑う。
でも私の視線を下に向ける。
「俺と雷斗は兄弟なんだ」
「・・・へ?」
兄・・・弟?
「え?!名字違うじゃん!!」
「だって親違うし」
「え?」
親が・・・違う?
どういう事?
「俺達のおふくろは、浮気したんだ。ンで、おふくろと親父は離婚して、それぞれ再婚したんだ。俺はおふくろ、雷斗は親父の所へ引き取られたんだ」
「そう・・・だったんだ」
そんなの最低だよ。
2人の親は何考えてんのよ・・・。
頭おかしいんじゃないの・・・?
・・・って!
こんなこと聞きたいんじゃないっつーのッ!!!!!