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そういうと思っていたよ、想定内さ。
でも、あれっしょ一応言ってみたら、もしかするともしかすればだよ「いいわよ」ってなるかもしれんだろう、まぁ結局駄目だったわけなのだが。
俺は荷物を愛しのマイルームに置いて下に降りた。
「姉ちゃんは?」
「お風呂に入ってるわよ。9時以降はご飯食べると太るから早めに食べて半身浴するんだってさ」
また下らない努力を、昨日だって冷蔵庫開けて真夜中にシュークリーム食っていたの俺は見たんだが。
「お、今日はオムライスじゃん」
「そうよ、亮介食べたがっているんじゃないかと思ってね」
「やったー」
「サラダとスープもあるからお野菜もきちんと摂りなさいよ」
「分かってるって」
「亮介お帰り」
「姉ちゃんダイエット始めたらしいじゃん」
「そうよ、女子はねぇ色々とお手入れが大変なのよ。あんたには分かんないだろうけどね」
「ふーんそんなもんかねぇ」
夕食を食べて、お風呂に入ることにした俺は身体をしっかりと泡立てて、足の指の間は特に丁寧に洗って湯船に浸かった。
なんだコレ……まじぬり___。
姉貴どんだけ入っていやがったんだよ、魔女か姉貴は……やっぱりな
湯船に入ることを諦めた俺は、身体を拭きパジャマを着て風呂から出てオカンに「風呂めっさ温かったんだけど」と文句を言った。
「そうでしょう、お姉ちゃん1時間は入っていたもの」
なに?!一時間だと___?やっぱり あれだな、魔女だな。
「なに___?私の話した?」姉貴が二階からドタドタと下りてきた。
「亮介がお風呂が温いってさ」
____オカン言うなよ~俺はこの時点で身体がブルブルと小刻みに震えた。
「追い焚きすればいいだけじゃん」
「追い焚き?」
「そうよ、何、知らないの?」
クッソ、なんだよその上から目線的な…。
「浴槽の上の所の液晶画面が付いたところに、追い焚きってボタンがあるからそこを3秒以上長押しすんのよ」
偉そうに言いやがって……。くっそ~。
「そうなんだ、知らなかったよ」俺はそう言って早々に愛しのマイルームに向かった。
今日こそは早く寝よ。
おれはベットに転がり込み読みかけの週刊マンガを手に取った。
ひらりと宅配のチラシと白い紙が落ちた。