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『ルール説明
A団地とB団地合同のゲームです。
まず、赤いハンカチが届いた人の鬼です。ハンカチが届いた人はA団地B団地の中の一軒を選び5日以内にポストの中に入れて下さい。
入れたらすぐに自分の家に戻って下さい。
赤いハンカチをポストに入れて、その世帯の人が追いかけて家に入るまでにハンカチを戻されたらマイナスポイント一点です。
ハンカチが届いた人が鬼です。一か月でマイナスポイントが合計5点以上になった場合は生贄となってもらいます。では、楽しまれてください』
なんだこれ、ただのイタズラじゃねーか。オカン気味悪がりすぎじゃね。
「どうせ、あんた心当たりがあるんじゃないの」姉貴が頬杖しながら面倒くさそうに俺を見てくる。
「知らねーよ」
「ふーん、お母さんさぁそれ気にしないで、ほっとけばいいじゃん」
「そうよね……たかが一度きりの手紙だものね」
「そうだよ、お母さん子供のイタズラだろう」オトンも言う。
「お母さんお腹空いた~」姉貴がオカンに言う。
「あぁそうね、ご飯にしましょう。今日は八宝菜にタコ刺に中華スープよ」
夕食が済むと俺はすぐに階段にマイルームへと向かった。
うししし……俺はwiiuを自分の部屋でするべく買っていたのでそれを繋げながら、幸せに浸った。
これで俺も自分の部屋で明け方までゲームが出来るのだ。
今までは携帯の画面ですら、姉貴が目覚めた時に付けていようものなら「亮介、眩しい切れ」と言われていたのだ。
俺がどんなに肩身の狭い思いをしていたか……し、か、し……今は自由の身。
鬼の居ぬ間に、最大限レベルMAX1000のリア充を謳歌するのだ。
そして、それだけじゃなくて自分の部屋があるということは、どんな本を買ってどこに置こうが全部俺の勝手。
誰にも文句を言われないのだ。
俺は解放感から朝方近くまで色々としている為眠い目をこすりながら学校に行くのだった。
アルバイトから帰る頃には、クタクタだったので今日は早く寝ようと思って、家に帰るとポストから何か覗いていたのでポストを開けると、お寿司の宅配チラシと白い紙恵が入っていた。
マジ寿司食いてー、やっぱトロか?エンガワか、いや~ウニだろう。
オカンにたまには言ってみるか、でも回転ずしの方がどう考えたって安いもんな~お祝いごとがないと無理だよな~
「ただいま~」
「亮介お帰り~」
「おぅ帰ったぞ」
「何そのチラシは」
「お寿司の宅配のやつ、オカン明日お寿司にしてくんない」
「なに馬鹿なこといってんの、早く荷持つ置いて降りていらしゃい」