18
椅子に座り、大あくびをして、納豆をかき混ぜる。50回以上はかき混ぜないと。
「オカン卵は?」
「ごめん今日は切らしているのよ、後で買ってくるわね」
卵かけごはんにしようと思たのだが、主役がないんなら仕方がない。
鮭にしょうゆをかけて口の中に入れすぐにご飯も頬張る。やっぱり朝はご飯に限るよな。
「今日はオトンは?」
「ゴルフに行ったわよ」
「姉ちゃんは?」
「千恵はサラダだけにするって言って、お風呂に入っているわよ」
「朝っぱらからいい気なもんだね」
「亮介~なんか言った?」その声は…振り返るとガウンを着た姉貴が立っていた。
「ななななな……なんにも言っていないです。オカンごちそうさま」
俺はそう言うと、さっさと二階に上がった。
ふ~危なかったぜ。
ハンカチも無事におさらば出来たわけだし、ゲームでもするか。でもこのゲームも最近は飽きてきたよな~そういえばあの仲間を探しに行くゲームあれ面白いとかって聞くけど、あれを買いに行くとするか。
店が開くまでは何するかな~、本棚から週刊漫画を取り出し読み始める。
が、気が付くと11時前だった。俺って本読むと必ずと言っていい程眠くなるんだよな~。
さてと、店も開いた事だしソフト買いに行きますか。財布をズボンのポケットの中に入れ階段を下りる。
「亮介~どこか出掛けるの?」オカンが台所からバタバタと足音立ててやってきた。
「うんまぁちょっと」
「ちょうど良かったわ~」
「え?ちょうどいいとは?」
「亮介~ちょっと待ってて」オカンはそう言うと台所に入るとすぐに戻ってきて、手には財布と買い物袋を持っている。
「なに?」
「亮介、悪いけど帰りでいいから買い物してきてくれない?」オカンは財布から白い紙と千円札を一枚取り出して俺に渡した。
「…オカンが行けば?」
「亮介ありがとね、いつも助かるのよ。亮介が手伝ってくれるだけで全然違うんだから。買って来て欲しい物は、白い紙に書いてあるからね。おつりはあげるから。そうだ袋、最近無料でくれない所が多いから、この袋持って行ってちょうだいね、じゃあいってらっしゃい」
「……」まったくオカンときたら。
玄関を出て、自転車に跨る前にポストを確認。よし、何も入っていない。
それを見て安心した俺は、自転車に跨り家から自転車で20分程の所にあるゲームショップへと向かう。
カンカンカンカン____。
踏切がなかなか開かない。
「あれ?関谷君じゃない?」




