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ドロップド・ハンカチーフ  作者: 大和香織子
第二章 上進
134/149

18

翌日、俺は今週土曜日に会えないかと川嶋さんにデートのお誘いをした。もちろん返事はOKをもらった。結構喜んでいたんだが、照れるよな?オイ。


 そして土曜日。

 ジリジリと暑い日差しが容赦なく俺の身体を照り付ける。

 いつもの様に本屋に行くと、「やっほ~」川嶋さんが手を振って立っていた。

 しまった!女の子を待たせるなんて、俺としたことが……焦りまくる俺。

「ごめん早めにきたつもりだったんだけど待たせてしまってごめん」


「ううん、読みたい本があって早めにきたの。それに関谷君から誘ってくれるのが嬉しくてさ」


 素直な気持ちを言う川嶋さんの言葉に俺は今にも天にも昇ってしまうんじゃないだろうか位、ドキッとしてしまったんだが。

 川嶋さんはいつだって素直で自分の感情を隠さない。

 そういう所が可愛いと思うし、俺の心を鷲づかみにしてしまうのだ。


 川嶋さんの希望で二人でまずポエムへと向かった。俺は定番のオムライスを注文し、川嶋さんはナポリタンを注文した。


「今日はどうして急に誘ってくれたの?」すごく不思議そうに首を傾げながら川嶋さんが言った。


「いや、たまには俺から誘おうとずっと思っててさ、ちょっと会うだけじゃなくてさ」そういうと、川嶋さんは急に恥ずかしそうに頬に両手を当てたりするものだから、こちらまで恥ずかしくなってしまった。

 もしかして俺ってそういう事いうキャラじゃないのか?


「ありがとう。すごい嬉しい。そういえばお姉さん彼氏さん……いた?なんだかその後が気になって訊いてみた」

「それがさ、この前家に連れて来てたよ、マジでイケメンでさ驚いたわ」


「ほらーやっぱり私の言ったとおりでしょ?彼氏さんの弁当を作っていたんでしょうね」


「いや~その通りいだったみたいだわ。なんか姉貴が変に自分を演じているのが面白くてさ、変な事言うと彼氏に見えないようにして足とか蹴ってくるからな。本性隠しまくっててさ、まぁマジ性格悪いからなぁうちの姉貴は、素を隠したくなる気持ちも分からんでもないがな」自分でそういいながら、そうだその通りだと4回はウンウンと頷いた。



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