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幼なじみはサンタクロース

作者: なみフグ

もうすぐクリスマスなので、なんとなく書いてみました。

サンタのイメージぶち壊しなので閲覧注意だったりするww


12月24日 クリスマスイブ

ガッシャーン!!!!!

「な、なんだ!?」

いきなりつんざくような音が聞こえて、俺は目を覚ますと


「あ…」

「え………彩名…?」

なんと幼なじみの彩名がサンタクロースの格好をして、窓に突っ込んできました。


~~~~~~~~~~~

「それで…だ。」

「は、はい…」

「窓ガラス代、弁償してもらおうか」

「そこ!?私がサンタクロースだという所のツッコミは!?」

「いや…サンタのコスプレしてるだけじゃん」

「コスプレじゃないもん!!本物のサンタだもん!!」


とはいうものの…「はい、そうですか」とすぐには信じられない

むしろ、窓ガラスに突っ込む方が信じられないんだが

「それで…なんでサンタの格好してるんだ?」

「だって…私正真正銘のサンタだから」

「証拠は?」

「こ、これを子ども達に配るんだよ!」

そういって、彩名は袋から大量のおもちゃを出してきた

「こ、これは…」

「どう?これで信じてくれた?」


ガシッ

「ダメだぞ、窃盗は」

「ふぇ!?」

「今すぐ近くのトイ●らスに返してきなさい」

「盗ったんじゃないもん!!子ども達に配るプレゼントだもん」

「でもそれだけじゃ信じられないんだよ」

「むー…それじゃあこれを見て!!」

そう言うと、彩名は外の方を指さした

「?」

俺は外を見ると


シャンシャンシャンシャン

「え!?」

なんと、空にはたくさんのサンタが飛び回っていた

まるで子どもの頃に夢見たサンタが飛ぶ姿が目の前に広がっていた。

「ね?これで信じてくれた?」

「あ…あぁ………」

「えへへ…ちなみにこの光景は私と浩太しか見えてないんだよ」

「マジか…じゃあ彩名は本物の…」

「うんっ!!私は本物のサンタだよ」

マジでか…こんな夢みたいな事ってあるのか?


「それでね、浩太に頼みがあるんだ」

「頼み?」

「浩太にね、一緒にクリスマスプレゼント配ってほしいの」

「配る?俺が?」

「うんっ!私ね、サンタの中では結構下の方だから今日中にノルマをこなさないと課長に怒られるの」

課長って………上下関係あるのかサンタ業界にも

しかし、もし夢だとしてもこれはかなり貴重な経験なんじゃないか?

……………

……………


「よし、分かった」

「本当!?ありがとー、ご褒美にプレゼントあげるよ」

「プレゼント?」

「うん。あ…私が欲しいとか言っちゃダメだよ///」

「ふむ…それじゃあプレゼントくれ」

「いいよ~、なになに?私?///」


「窓ガラス代、弁償しろ」

……………

……………

「………はい」


~~~~~~~~~~~

「それじゃあこっちだよ」

彩名は俺の手を引いてある場所に連れていった

「はい、これが私のソリだよ」

「……………」


なんで駐車場にソリが止まってるの…(汗)

「あ、ちょっと待って。清算してくるね」

「律儀か!!」

となんやかんやでソリを出したのだが

「あれ?トナカイとかはいないのか?」

「トナカイは課長以上の役職の人が持つから、私は持てないの」

「じゃあソリだけでどうやって…」

「えっとね、ソリの後ろを見て」

ソリの後ろ?俺はソリの後ろを見ると…


「エンジン…?」

木製のソリの後ろにはとてもメカニカルなエンジンが2基積んである

「この戦闘機のジェットエンジンで動くんだよ~」

「はぁ!?」

戦闘機のジェットエンジンって!?夢がないな!!

「ほらほら、早く乗って乗って」

「危険な香りがするんだけど!!」

「平気平気。早く乗って」

半ば無理矢理乗せられて出発することになった

「ていうか、浮くのかこれ?」

「うん。あ、そうだこれね、マッハ3で移動するから身体引きちぎられないようにしてね」


「ちょっと待てぇ!!」

マッハ3て!!音速超えちゃうじゃねぇか!!

「ふぇ?どうしたの?」

「どうしたもこうしたも、身体粉々になっちまうじゃん!」

「え~?私は平気だよ?」

「俺が平気じゃない!」

何なんだよ!もはや夢もクソもないじゃないか

「とにかく私に掴まれば大丈夫だよ。それじゃ~出発」

「待てぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

俺の声は届かず、エンジンを掛けはじめた


ゴオオオオオォォォォォォ…

ズンッ…ギュウイイイィィィィィ!!!!!

「タ、タスケ…………………………」




~~~~~~~~~~~

「到着したよ!!………って浩太?」

「……………」

「浩太、大丈夫?」

「だ、大丈夫………」

ヤ、ヤバかった。

意識が飛びそうだった…下手したら、サヨナラの翼だったな

「ここが私の配達先だよ」

「って、隣町じゃん」

マッハ3で行く必要あったのか?


ゴオオオオオォォォ…

「それにしても助かったよ~浩太がいてくれて」

「は?なんで?」

「最近物騒なんだよ。この前、先輩サンタが太平洋を飛んでたら、米軍艦隊に撃墜されたんだよ」

「それは物騒だな!!」

「未確認飛行物体と認識されて撃たれちゃったんだよね。ヒドいよね~」

いや、端から見れば未確認飛行物体だろ…


「それじゃあ始めよ浩太」

「あぁ…それで一軒一軒回るのか?」

「そんなことしたら、朝になっちゃうよ?」

「じゃあどうするんだよ」

「投げるんだよ。家に向かって」

「は?」

投げる?プレゼントを?


「2階の窓に向かって、壊さないようにプレゼントを投げるんだよ」

「え、なにその神業」

「サンタならこれくらい出来るよ~百発百中だよ!」

アン●ンマンのバ●子さんか、お前は

「それじゃあまずはあの家ね」

「大丈夫なのか本当に…」

「平気平気。それじゃあ………えいっ!!」


シュゴォォォォォ!!

「え」

シュウウウゥゥゥ………

ドゴーン!!

……………

……………

「……………」


「ふぅ…これで一軒終了ね」

「待てぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

「え?」

「え?じゃなくて、もうほとんど爆撃じゃねぇか!!」

今、とんでもないスピードでプレゼントが窓割ってたぞ!!

「大丈夫だよ~あの煙は私達以外には見えないから」

「でも窓は粉砕したぞ!」

「平気平気~私を信じてよ~」

信じるも何も…

「信じられん…」

「とにかく、次の子どもにプレゼントを配らないと」


てなわけで夜が明けるまで俺達は300件の家にプレゼントを配った

俺がプレゼントを取り出して、それを彩名が爆g…じゃなくて家に届けるようにしていた。


午前5時

「ふぅ…終わったな」

「本当にありがとう浩太、手伝ってくれたおかげで早く終わったよ~」

「………サンタってのも大変だな」

「結構重労働でしょ?でも、子ども達が喜ぶ姿が楽しみなんだ~」

爆撃してたヤツが言う台詞かどうか分からんが…

ま、いいか


「それじゃあ私は帰るね。また学校でね」

「もう行くのか?」

「うん。あ、そうだこの事は誰にも話さないでね」

「話さないって」

爆撃の共犯なんて思われたらイヤだしな

「もし話したら、死神サンタがロケットランチャーで家破壊しに行くからね」

「なにそれ怖い!!話さないって!!」


「それじゃあまたね~」

ゴオオオオオォォォ…

彩名はソリで空高く昇っていった

……………

……………

「家に帰って寝直すか」


~~~~~~~~~~~

チュンチュン…

「ん…んぅ…朝か………」

ふと目を覚ますと時刻は8時を指していた


「………なんか、変な夢見たな」

幼なじみの彩名と一緒にジェットエンジン付きソリでプレゼントを配った夢

もはや夢かどうか分からないが、なんか楽しかったなぁ…

「ま、あれは夢だな」

そう思う事にしとこう


~~~~~~~~~~~

「あー、眠い…」

1階のリビングに降りて、テレビをつけた

すると…


『今日、東京都◯◯町の住宅街で約300件の住宅の2階の窓が割られる事件が発生しました。警視庁は………』

「……………」

……………

……………


見なかったことにしよう。うん…


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