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転生ブタ野郎は自分に優しくない現実を見ない

ちょっとふざけすぎじゃないですかね

何を考えているんだね此奴は

頭が悪すぎる


よし

歩くか

良く沈む

砂地を踏みしめて

靴を縫って侵食してくる

靴下まで至った砂の中で

さらに厳選された粉塵のみが素足にまで貫通する

鬱陶しいことこの上ない

砂漠なのか

ここは

転生していきなり砂漠のど真ん中

かどうかはまだ知らんけど

前世にいた先達で

そんなところに放り出されていた奴はいなかったはずだが

そんなイレギュラーもあるんだなと楽観を決め込んで

前も後ろもない世界を歩いて

粉塵が浸みる


砂だらけで

まじでなんもない

すくなくとも

歩く先には何もない

視線を一周見回しても地平線まで星だらけ

こんだけあれば

一つぐらい地球が紛れてても

多分気づかんだろうなと

まあ戻りたくもないのだから

探す意味もないけど

そもそもここの宇宙と前世の宇宙が同一のものでつながっているのかとかなんとか

いちいち理屈を頭が求めるけど

こまけえこたあいいんだよ

ここが

追い求めた異世界なら


そういえば

神がいない

神様にあっていない

ここが天国か地獄なら天使か閻魔あたりが出迎えにでも来るだろうが

来ないんだから違うんだろうけれど

異世界に転生したら神様や女神様方がお出迎えに御座していたくのが恒例行事とお約束が決まっているはず

なのに

いない

遅刻でもしているのか

管轄外なのか

そもそも

いないのか

ああ

考えたくもない

..,

まあでも

いなくても魔法とか使えるんなら

楽しいしいいか

いや

違う

俺が求めてるのは

何の苦労もせずに

雑魚敵無双して

モブにもてはやされて

美少女に惚れられて 侍らせて

魔王とかワンパンするのが

転生ってやつだろ

じゃあだめだ

はよこい神


もう何時間経ったか

体感六時間は固い

けど

まだ夜は更けらかしたまま

実時間でいえば一時間もたっていないのかもしれない

砂に足を取られて

靴を脱いで

砂を出して

もう何度繰り返したか

おそない

いないのか

いやいろよ

頼むから

いてくれ

前世じゃ何の慈悲も与えてくれなかったのだから

この世界でぐらいなんか与えろ

仕事しろ

いや

ここの神と前世の神じゃ違う神なのか

宇宙が同じなら宇宙ごと統括してるのが神なんじゃ

八百万の神なんて語彙もあるし

地球管轄してた神が仕事してなかっただけなのか

多元宇宙とか平行世界とかに来たって話なら

この世界には神はいるけど

現世の方にはいないとかも

ありうる

逆もしかり

どちらでもないというのもまたしかり

良い意味でも

悪い意味でも

いや

結局現状

何の利益も得ていないのだから

いないも同義なんだが

いてくれ

頼むから


なんかこう

街の一つでもないのかと

忌避していた対人も

生存にかかわる今は恋しい

更けた夜も明け始めて

朝焼けの足先が星を薄め始めて

闇が薄闇へ弱っても

なんんんんんんんんんにもない

ひとっっっっっっっっつもない

砂と砂と砂と砂と砂と砂と砂と砂と

あと砂

見渡しても

凹凸の一つもない

なんてことはないが

それでも

起伏しているのは砂

ここから人里まで歩いて向かえというのか

そもそも人里がこの方向にあるのか

最悪歩いた方向と逆方向が正解だったなんてことも

最々悪人類滅んでるなんてオチもある

いやない

あるな

誰でもいいから

誰かいろ


あー

つかれた

歩いた

だいぶ歩いた

一応でも試した

神からギフトされるんじゃなく

ここに来た時点でもうギフテッドになってるんじゃないかと

歩きついでに虚空に手をかざして

ありそうな魔法を唱えたり

伸ばした手に全神経費やして知っている限りの詠唱を咆哮しても

熱くも冷たくも凍りも痺れも痛くもならなくて

今に至る

..,

朝が焼けてる

眩しい

さっきより視界は開けているはずなのに

人為的な加筆が一切なされていない土地が

隅から隅まで広がって

見る間に希望が潰えていく

うそだろ

まじで何もないのか

どうすればいいんだ

異能力もなにも持ち合わせていない

ただの常人に

ここを生き延びるのは

不可能だろう

もしなにか

知られざる特殊な能力があったとしても

餓死するまえに

渇死するまえに

知らねば意味がない

ああ

そいえば

喉が渇く

歩き疲れた疲労と

枯れた痩地が喉の渇きを助長させて

喉が渇く

ここの砂漠の夜が極寒でなく

適温でよかったけれど

朝が近づけば

直射日光にさらされて

免れる場所もなければ

暑さにやられてまた

喉が渇く


もう日が昇った

直射に穿たれて

日射病にでもなりそう

たまにかかる雲が

唯一の避暑地

直射を雲が遮る


フィクションを過剰摂取


おちる




しっかり間違えていく―


半導体


現実と虚構のはざま


常人にはきつい


ここでぐらい仕事しろ主人公補正


三途の川通ってない


いやあ遅れてすまないねえ

とかおほざきなさったらぶん殴ってるかもしれない


今日はよく落ちる


ここの件長いからもうちょっと詰めよう!

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