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episode 2「妹」

第二話です!

今日は頑張って一日二話投稿でしたが

これからは一週間に一話投稿を目標に頑張っていきたいです。


 彼女は両手を合わせ少し首を傾けるように満面の笑みを浮かべながら

「ほんとに? ありがとう!」と言った。


可愛い。身長も高くてとても大人っぽい彼女だが

その笑顔をまるで子供のような純粋な笑顔であった。


「あの...本当に僕なんかでよかったんでしょうか。」

「人違いじゃ...」

僕は特に優れたものもないし顔もかっこいいわけじゃない。

身長もクラスでも一番低いんじゃないかと思うくらい低い。

そんな僕が彼女に告白されるなんて本当に人間違えなんじゃないのだろうか。


「そんなわけないじゃないですか」

「私、こう見えても両目ともAなんですよ!」

少し頬を膨らませながらそう言った。


A?視力検査の診断結果に書いてるあれか...

「って見た目で視力ってどう判断するんですか!」

思わず突っ込んでしまった。


「クスッ」

口を隠して少し笑っていた。

「あっ。もうこんな時間!入学式の片づけしないと。」

「入学式の時いったかもしれないけど、私の名前は佐久良 夏月。よろしくね!」

手を振りながら駆け足で走り出した。


「あの...」

急いでいた彼女を引き留めるように言った。


「ん?なんて?」


「これから、よろしくお願いします!」

彼女にはっきり聞こえるよう大きな声でいった。


「うん。こちらこそよろしくね!」

そのまま彼女は体育館の中へと消えてしまった。


「あっ」

連絡先聞いとけば良かった...

まぁまた今度でいっか。


電車の座席に座りながら今日のことを振り返る。

まず学校の入学式があった。

そして超美少女の生徒会長に告白され付き合った。


思わずにやけてしまった。

周りの視線が痛い...

もしこの中に同じクラスの人が乗っていたりしたらどうしよう...

そんなことを考えているとすぐ降りる駅についてしまった。

今日ってこんなに内容薄かったけ。まぁいいか。



「ただいまー」


「お帰りー。お兄ちゃん」

「もうお昼ご飯作って食べちゃったから」

「お兄ちゃんの分テーブルの上に置いてあるから、温めて食べてね」

威勢のいい声が聞こえてくる。


「はーい」

今日のご飯はとんかつか。

特別好きというわけではないが

好きなたべものランキングトップ30に入るくらいには好きだ。

とんかつが盛ってある大きな皿を電子レンジに入れスタートを押した。


おっと説明し忘れていたが僕には一つ年下の妹(萌)がいる。

今はこの家で妹と二人で暮らしている。

両親はというと、母は僕がまだ小学校になって間もないころに病気で亡くなってしまった。

父は僕と妹のために東京へ単身赴任中だ。

なのでいつもは妹の萌が家事全般をしてくれる。

そのことには感謝しているのだが、

母替わりのつもりかやけに僕の生活圏に侵入してくる。


「チーン」(レンジのなる音)

どうやら温まったみたいだ。

とんかつののった皿を取り出そうとする。


「熱っ」

思ったよりも熱かった。

次は慎重に途中途中で皿を置いて休憩させながらテーブルへと運んでいく

そして一杯のご飯とみそ汁をよそい、テーブルにもっていき座った。


「いただきます」


まず一切れのとんかつを取り口へと持っていく...

そしてそのまますぐにご飯を食べる...

うまい。これが今泉 悠流のとんかつの食べ方だ。

いかにも一般的な食べ方だとは思うが。

やはり萌の作るご飯は本当にうまい。そういう所はほんとに好きだ。

あっ()()()()だぞ。

決して実は血のつながってない義妹なんです~。

とかそういうパターンじゃないからな。

れっきとした実の妹だからな!



「ごちそうさまでした」

くぅぅ。すっごく美味しかった。


階段を上がりそのまま自分の部屋へと向かって行く。

一番奥が一応父の部屋で(ほとんど帰らないので物置部屋と化しているが...)

その手前が僕の部屋、さらに手前にある部屋が萌の部屋だ。


自分の部屋に入りベットに仰向けに寝転がる。

「あぁー。もう最高!あんな可愛い彼女ができて最高だ!」

ドンドン 誰かが階段を上ってくる音が聞こえる。

あっ。やべっ。聞こえたかな。まあいいや(笑)

てかやっぱり胸大きかったなー。

ガチャ(ドアの開く音)


「お兄ちゃん!何回言ったらわかるの!?」

「食べた後のお皿は自分で洗うって約束したよね!?」


やばっ。彼女のことに夢中ですっかり忘れてた...


「てか、なんでそんな気持ち悪い顔してるの?

 エ〇い妄想でもしてたの?これはこれは失礼しましたー。」

何か悪いことでも考えているかのような顔でこちらを見てくる。


「ちげーし」

僕もすかさず言い返す。

半分合ってるような気もするがそんなこと言えないのではぐらかす。


「ほぉー??」

人を馬鹿にするような顔でこちらを見てきた。

あれは信用してない顔だ、間違いない。


「いいからどっか行けよ!」


「はいはーい」

思ったより素直に部屋を出て行った。


明日連絡先聞かないと、などと思いながら今日はさっさと風呂に入り、

晩御飯を食べ、明日の支度をするとさっそうと眠りについた。


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