シーバスリーガルと角瓶
父との思い出話。私が30を過ぎてからだとは思うけど、いつだったかなぁ
父はウイスキー党だったが、酒飲みでもあった。
高い酒を嗜むより、量が飲みたいから安いものでそこそこ美味しいものを選ぶタイプ。頂き物の日本酒や焼酎も何でも飲んでいたが、それでも自分で買ってくるのは大概がウイスキーだった。
ある日、ちょっと飲み比べてみようという話になった。どこからか貰ったらしい輸入ウイスキーといつも飲んでるジャパニーズウイスキー。
普段用には様々な銘柄を飲んでいたと記憶していたが、その時はたまたま角を買ってきていたと思う。
頂き物は確かシーバスリーガル。シルバーの箱だったので12年だろう。
この話がいつのことだったかはっきりと覚えていないから、シーバスも角ももしかしたら違う銘柄だったかもしれない。そのくらいフワッとした思い出話。
まずは角。
まあ普通にいつものイメージ通りのウイスキー。
決して不味いわけでもないが、度数の高い蒸留酒に有りがちなアルコールのピリピリ感は健在で、酒に強くはない私はトワイスアップではまだきつい。できればサイダー系でハイボール風に割りたい。通のような甘いとかスパイシーとかはよくわからん。それも飲み比べれば気づけるかもしれないが。
さてそれでは、シーバスリーガルを。
一口で解る格の違い!?
口当たりが柔らかくて飲みやすい。トワイスアップなのにアルコールのきつさを感じられない。これはテイスティングでいうところの甘いというやつだろうか。これならこのまま飲めるわ。
「全然違うだろう?」
何故か嬉しそうに自慢気に言ってくる父なのだった。