第10話 月基地内探索の結果は?
ついに月基地への侵入ミッション開始!
月基地の中はどうなっているのか。
どんな住民が住んでいるのか。
ようやく解明する?
人類にとって一番身近な天体である月。
大体28日周期で満ち欠けを繰り返し、昔の暦にも大きな影響を与えた存在。
人間の体にも多大な影響を与えているといわれている。
そんな大切な存在にいつの間にか住み着いていた宇宙人?の正体を見極めるために、月基地への侵入ミッションは進んでいく。
ステルス強襲揚陸艦:LSDを秘密裏に月基地近傍へと着陸させ、マイクロスパイドローン:MSDを先行偵察として10基発進させた。
無事、察知されることなく月基地へ到達したMSDは、すぐさま月基地外周の調査を開始して、月基地内部への侵入ルートの解明に当たる。
すでに作戦開始から20時間が過ぎ、俺もマリアに進められて一旦休息をとったが、その間もLSDやMSDは不眠不休で行動していた。
マリアとアンドロイド達だから当然といえば当然なのだが、作戦中に一人休んでいたりすると、ちょっと罪悪感にも似た感情が芽生えてくる。
まあ、人間は俺一人しかいなので仕方がないのだが、一風呂浴びてゆっくり休ませてもらい、たっぷりとした食事もとってからマリアの元に戻ってきた。
休んでいる間にも状況は進み、先行したMSD達10基は対に侵入ポイントを確保し、それをLSDへと報告後、次々に月基地内へと侵入を果たしていた。
一方、報告を受けたLSDは直ちに船内に残っているMSD全機を発進させ、490基のMSDが月基地へと殺到した。
月基地へと接近したMSDは予め決められていた10基毎にグループを作り、基地内へと侵入を果たし、先行グループと合わせて50グループのMSDが月基地なの探索を行っているわけだ。
現在、月基地の規模が判明し、内部で生活している生物の情報が送られてきている。
月基地は月面上に見える部分が1階の平屋建てになっているが、月面下は4階層で構成され、月面下20m程の深さまで及んでいた。
内部で生活している生物は10種類以上おり、見た目的には直立歩行を行うヒューマノイド型が多い。
もっとも、見た目が人間に近いものは2種類しかいなく、このグループは雌雄の区別も案外つけやすかった。
残りのグループは蜘蛛型、蜥蜴型、軟体生物等、あまり夜の道で出会いたくない見た目であるし、一見しただけでは雌雄の区別も付けられない。
それでもみんな知性があり、文化的な共同生活を営んでいる事から、対等な交渉相手になることは間違いないようだ。
メンタル面がどうかは判らないので、簡単に手を取り合うことが出来るかどうかは判らないけれどな。
月基地内はいくつかのブロックに分けられていて、姿形の同じ者たち同士でコミュニティーを作って生活しているようで、生活習慣はそれぞれで違うのだろう事が伺える。
まあ、これだけ姿の違うものが同じ生活ができるとは思えないので、当たり前といえば当たり前の事だろう。
月基地の最下層は食糧生産エリアになっていて、人工的にタンパク質を製造して、それを基に色々な食料を合成しているようだ。
元のタンパク質はとてもうまそうには見えないが、合成された物の中には結構うまそうなものがあったりして、ちょっと食べてみたいと思ってしまった。
調査(盗聴?)していて判ったことだが、大体姿形の似ている者同士は同じ言語を使っているようだが、異形間では共通の言語というものがあるようで、意思の疎通に問題はないみたいだ。
地球でいえば各国語と英語のような感じだろうか。
種族ごとの言語を習得するのは面倒なので、そこはマリアに任せて、俺は共通語を覚えておけば問題ないかな?
大体英語すらまともに話すことが出来なかったのだから、ここに来て宇宙人の言語を学ぶのはなかなかハードルが高いと思うんだよね。将来的には使うことになるかもしれないけれど、その時はその時という事で、今回は回避させてもらおう。
各部屋の扉に書かれている文字と思われるものも、全部撮影して分析をかけているところだ。
部屋のドアに書いてある文字なんて、部屋番号か住人の名前か、もしくは使用目的による部屋の名称位なものだろうから、分析には時間はかからないだろう、とマリアが言っていた。
月面基地といった狭い環境の中では当然の事だとは思うが、文化的にはかなり成熟しているようで、電子書籍や娯楽映像の類、よく解らない運動やスポーツのようなものも認められる。
月基地内は重力制御が行われているようで、スポーツを行っている部屋の重力は、計測の結果1.25Gある事が判った。
その為、バレーボールのような球技を普通に行う事が出来るのだ。
各種族の居住エリアでは、少しずつ違った重力になっていることから、種族毎に生活環境が違う事が推察される。
まあ、これだけ姿形の違う者同士が、同じ環境で進化したとは思えないので、出身惑星ごとの環境に合わせて調整されているものと思われるが、一緒に何かをやろうと思ったときは、平均の重力で行うのだろう。
環境的には基地内の空気成分も問題になりそうだが、こちらはどのエリアでも同じ成分になっていて、住民は同じような環境の惑星に住んでいたものと思われる。
地球に比べるとかなり成分に違いがあるが、驚いたことに酸素29%、窒素45%、アルゴンなどの不活性気体が17%、2酸化炭素を含むその他の気体が9%となっていた。
気圧は0.8気圧程度で維持されているが、特に支障はないようなので、普段からこんな気圧化で生活しているのだろう。
ちょっと体を慣らせば地球人でも生活できそうな環境だ。
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冥王星の外宇宙監視基地の拡張を行い、宇宙戦艦の収納容量を5倍に増やすことが出来た。
これに合わせて超弩級戦艦ではないけれど、直径1500m級の宇宙戦艦を建造することにしたので、冥王星基地のポートに専用の接弦ポイントを設けることも行われた。
また、冥王星軌道の外側に設置されているステルス基地も合わせて増設が行われ、それぞれ収納艦数が2倍に増えたから、艦体の増設も考えなければならない。
各所に配備されている全宇宙戦艦について、主機関を対消滅エンジンへの換装は終わっているので、今回は武装も最新式に統一することが出来た。
超弩級戦艦は冥王星基地内のドックで建造されることになっているから、出来た艦から配備を行い、予定している10隻が揃うのは10年位掛かるかな?
そうそう、この超弩級戦艦は内部に10隻の駆逐艦を搭載しているので、母艦の性能も有している。
これで各方面への艦体展開に掛かる時間を短縮することが出来るだろう。
系外哨戒網も設置数や性能の向上により、飛躍的に能力が上がって、探知距離や探知性能を今までの3倍まで伸ばすことが出来た。
これで早期警戒網は十分に機能することが確認できたし、要撃に掛かる時間も短縮できて防衛隊背に特に穴は無いように思える。
あとは、防御バリアーの性能を強化して、展開範囲の拡大と強度の増加が出来れば、万一UFOの捕獲時に力任せの脱出を図られても取り逃がすようなことにならないだろう。
確実に確保して、情報は一切母星に持って帰らせないようにしなけらばならないからな。
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今は海洋部の開発について、マリアと海底図を見ながら計画を進めている。
建設を予定している場所は日本海溝(8058m)、マリアナ海溝(10920m)、プエルトリコ海溝(8605m)、ケルマデック海溝(10047m)の4か所で、それぞれ最深部に建設する事にした。
海底都市の規模は、基本的に基部の直径が500m、地下部は3層構造で地下1階と2階はそれぞれ10mの高さがあり、地下3階は港の関係上高さ100mとなっている。表面部は一部に砂浜と入り江といった海水浴のできるエリアがあり、中央部は高さ50mの丘、その斜面を使って都市が築かれている。
勿論、開口部に作られることから地震対策も徹底されており、重力技術の応用でどんなに大きな地震が発生しても都市自体には影響がないようになっている。
また、周辺の海溝壁が崩れるようなことがあっても、ドーム自体に届く前に展開されるバリアーにより自動で排除されるようになっている。
更に緊急時には地下部を含み都市全体が浮上できるようにもなっているので、本当にやばくなったら逃げ出すことも出来るというわけだ。
さすがに都市を飛ばす事はできないけれどね。
地下3階の中央に設置されているジェネレーターは対消滅エンジンで、宇宙戦艦用に開発されたものを都市用に再設計したものであり、小型化を意識しなくても良くなった事から安定した高出力を得ることが出来て、海底都市に十分なエネルギーを供給することが出来る。
都市を覆っているドームは一番高いところで100mある。
通常は都市内の時間に合わせて朝焼けから夕焼けまで自然に合わせて変化していくのだが、その気になれば透明壁にして外の海中を見ることも出来る。
もっとも、外部の深海は太陽光線が届かない暗黒世界になるので、ドーム各所からのサーチライトの光が届く距離しか見ることが出来ないし、見えるのはマリンスノーや深海魚といった、あまり見ていて面白いとは思えない光景になるだろう。時々シーラカンスや魚竜が遊びに来てくれたら楽しいだろうな。
ドームの耐圧限界は1GPaとなっていて、マリアナ海溝の最深部でも十分機能を維持することが出来るようになっている。万一の時にはバリアーが張られることから、防御面では何も問題はないだろう。
この都市への出入りは専用の潜航艇を作ろうかとも思ったのだが、それも面倒なので宇宙駆逐艦を使用することにした。
何かあった時の脱出用にも使えるので良いだろうという事にした。
出入口はドームから1km離れたところに設置された侵入口になっていて、通常は海底にカモフラージュされているが、宇宙艦が出入りする際はスライドして開口部になる。
都市に接近してきた宇宙艦はドーム指令室に連絡し侵入口を開放してもらい、直径100mの地下水道を通って圧力ドックまで移動する。もちろん侵入口は宇宙艦が侵入後、直ちに閉鎖されるな。
圧力ドックでは一旦宇宙艦をガントリーロックで固定し、ドック内の海水の圧力をドックより奥側の圧力と同じになるように減圧する。
その後、圧力ドックの奥側ゲートが解放されて、さらに地下水道を進行して地下1階にある港内に浮上して移動し港に着地して係留される。
出港する時は入港時と逆順で出ていくことになる訳だ。
昔のマンガでケルマデック海溝に、とある平和維持機関が海底基地を作って、潜水艦で悪の組織と戦うを言ったものがあったが、その基地の入り口には冗談を飛ばす事が出来るようなガードロボットが鎮座していた。
結構気に入っていたので、同じようなガード機構を設置しようかとも思ったが、マリアと話してもあまり意味がないだろうといわれたのであきらめた。
その為、この都市自体には攻撃手段はない。
こんな深海から海上に向けて攻撃するなど現実的ではないだろうし、ここまでUFOが侵入してきた時点で終わっているからな。
また、他の都市への交通手段としては地下鉄道も考えられたが、地層的に開通させることが難しい事や、非常時に都市が浮上することを考えるとちょっと無理があるのではないかという事で、もう少し研究を進めてからになるだろうな。
このプロジェクトは本当の非常時に人類を絶滅から守ることを目的の一つとしているので、特に他都市への移動手段がなくても問題はないだろう。
海底都市一か所に収容される人口は5千人を予定しており、4か所で2万人が暮らすことが出来る。
当然自給自足できるように食料製造プラントやリサイクルプラントも充実している。
その気になれば何年でも閉じこもって生活できるだろう。
将来的には、他に8か所の海底都市を建設することも考えているが、今回はここまでだな。
月基地への侵入調査により色々な情報を得ることが出来るようになりました。
宇宙空間での各基地の開発も進められUFOへの対抗手段も増えてきています。
いよいよ超弩級戦艦もお目見えとなりますから、宇宙戦争も近いうちの起こるのでしょうか。
何度も言いますが、本文中に出てきた装置などの理論は、御都合主義による妄想です。
呆れずにこれからもよろしくお願いします。




