第8話 軍備増強!でも縄文時代?
少しずつ解明されてきたUFO陣営の科学力。
これをどうにかして地球側の力にするのが急務となります。
次にUFOが来るのが何時になるのか。
縮退炉等の解釈については、勝手な妄想による解釈ですからスルーしてください。
荒唐無稽な解釈でも準備にいそしむマリア以下の面々です。
時は流れて、第2回UFO迎撃戦から40年が経った。
捕獲したUFOの分析から概ね機能などを理解できたので、判明したものから地球の技術に応用できるものを選んで戦艦などの防御力と攻撃力の強化を行い、さらに地下都市のエネルギーシステムの改修を行って居住性の向上を行ったりと大忙しだった。
並行して、これまで開拓してきた地域では更に発展を続け、また、前回の反省から新たに開拓を行った地域では、俺達のシステムに新しく組み込まれた住民が遺伝子異常因子の対抗処置を施され、未来への希望を繋げて生活している。
まあ、俺たちが未来の科学技術を使って色々とやっていても、今は縄文時代だから人々は縄文時代としての生活をそのまま続けていて、ある意味平和な日常を送っているのだった。
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結構苦労して解析を行って来た結果、UFOに使用されていたジェネレーターシステムは対消滅エンジンを主機関として、補助機関に核融合エンジンを使う複合システムになっている事が判った。
流石に種の起源からして全く違う宇宙人の為か、基本的な制御方式や運用方法が地球とは全く違う考え方をしているものだったので、詳細を理解にすることに時間が掛かってしまった。
まあ、UFO側で使われている物理学と地球上で使われている物理学とは基本的に共通していたので、使い方などの考え方の違いが判れば後は何とかなるものである。
だいたい、相手を見た事が無いので、どのような体形をしているのかもわからないから、UFOの制御室の計器類の配置から想像するしかなく、恐らく地球人とそれほど大きな違いはないだろうとしか言えないからな。
技術的な一番の問題となった点は対消滅に使用する反物質の恒常的な製造方法の確立と長時間の保存方法やジェネレーター内部へ送り込むための燃料配管系統に使用する材料といったものだった。
何しろ、使用する燃料が反物質というちょっと捻くれた性質の為、通常の物質と触れ合えば対消滅して純粋なエネルギーに変換されてしまうという事が最大の問題で、UFOで使われている各部の材質が見本としてなければ、その研究だけでどれだけの年月が掛かっていた事か判らなっただろう。
それでも使うことが出来るようになるまでに10年掛かったのだけどな。
ただ、ここまで来れば、技術の改良などは日本人の得意技であり、未来の技術力にもそれは反映されている。……日本人の根性は未来でも変わらなかったようだ……
対消滅エンジンを各戦艦に搭載できる大きさで製造できるよう技術開発を行い、更に2年をかけてエンジンに使用する素材に、基のUFOで使用している素材から改良された合金を使う事で、より出力をアップする事が出来るようになったので、俺達のジェネレーターシムテムの方がUFOのジェネレーターシステムよりエネルギー転換効率も出力も格段に上げることに成功した。
反物質については月基地側から観測できない太陽の反対側に精製工場を作り、必要な量を作り出すことが出来るようになった事から、未来永劫、地球ではエネルギー問題が起こる事はないだろう。
あくまでも、今は縄文時代なので、直ぐに使う事は無いけれどな。
対消滅の技術研究からの副産物として“無慣性装置”と“反重力装置”に関する理論の発見とそれに伴う技術の開発が有った。
どちらもSFの世界ではポピュラーなものだな。
因みに物質には慣性といった力が働く。
これは慣性の法則、簡単に言ってしまえば「物体は、外部から力を加えられない限り、静止している物体は静止状態を続け、運動している物体は等速直線運動を続ける。」と言う“運動の第1法則”と呼ばれているものと考える。
例えば、自動車を止まっている状態から動かす為には、通常エンジンの出力でタイヤを回す必要が有り、動き出すときに一番力がいる。また、止まる為にはブレーキを掛けてタイヤの回転を止めなければならない。
カーブを曲がる為にはハンドルを操作してタイヤの向きを変え、タイヤと道路の摩擦力を利用して遠心力に打ち勝ってカーブを曲がっていく。
まあ、実際には空気抵抗やタイヤの摩擦抵抗などにより、常に運動エネルギーが消費されているため、スピードは落ちてくるし、下り坂などでは位置エネルギーの関係でスピードが上がったりもするが、基本的に宇宙空間では近くに重力源が無い限り、動いている物体は等速直線運動を続ける事になる。
“無慣性装置”は、文字通り完成を無にすることが出来るので、加速度や遠心力等の運動中に発生する力や質量等を無視することが出来るようになる。
極端に言えば、自動車が静止状態から瞬間的に時速100kmで動き出す事も出来るし、高速で走行中の自動車が壁などに衝突しても、衝突した瞬間に何の衝撃も無く止まることが出来る。
道路上をタイヤで走行する事は難しいかもしれないが、エアカーなんかなら快適なドライブが出来そうだし、交通事故など無くなるだろうな。
“反重力装置”は、例えば地球上から宇宙空間まで飛び上がる際、ロケットであれば燃料を消費して地球脱出速度まで加速する必要が有り、加速度でパイロットはかなりの苦痛を強いられることになるが、これは地球の重力が有るからで、反重力とはこの重力を打ち消すものになる。
“反重力装置”を使えば地上で止まっている状態から、装置の出力を調整するだけで重力を打ち消し、余計な加速度無しで宇宙空間まで飛び上がることが出来る。
極端な話、宇宙服さえ来ていれば、人間がその場飛びで宇宙まで行ける事になるな。
飛行機の翼などもいらなくて、揚力を得る為に必要だった長い滑走路も必要なくなり、墜落事故も無くなるだろう。
最も、飛行機が登場するのは遥かな未来だろうけど。
何はともあれ、この2つの装置が有れば、UFOのような極端にジグザグをするような飛び方も出来るようになるのだ。
早速、俺たちの宇宙船にも装備しなければ。
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終わってしまえばあっけなかった第2回UFO迎撃戦。
こちらの被害は実質的には無かったが、UFOから遺伝子異常因子が放出されたか確認できなかった。
万一放出されていたとしたら、人類への影響の有無を早急に確認しなければならなかった。
その為、マイクロ監視ゾンデを飛ばし、当該空域と各地で大気のサンプルを採取させ、迅速に分析を行った。
「時間的には、それほどの量が放出されたとも思えないけれど、万一を考えれば調査を欠かすことは出来なかったからな。」
『そうですね。UFOから遺伝子異常因子を回収できているので、放出されていたとしても対策は出来たでしょうから、それ程脅威とは言えなかった訳ですが、放出されていなければそれに越したことは無かったのですから。』
「そうなんだよな。まあ、大した事にはならなかったから良かったのだけれどな。」
しかし、ここで問題となったのは、それまで表立って検討事項に上がってこなかった、俺たちの人類改造計画から漏れていた人類。つまり俺たちが行って来た衣食住に関する改良や人を集めて作り上げた都市に住んでいない、管理から抜け落ちていた人類についてだった。
当時、全地球人類の約95%は俺たちの管理下にあり、遺伝子異常因子に対する抗体を有する事が出来ていたが、残り約5%の人類は、頑なに俺達の都市等に近づいて来ようとしなかったので、最初の遺伝子異常因子散布の影響を受けていると考えられるし、2回目の散布が行われていれば、そちらの影響もうける事になっただろう。
5%という数字は、人類全体に対して影響を与えるような数とは言えないが、遺伝子異常因子が地球上に残ってしまう事については、今後の不安要素となるので気持ちのいい物ではない。
やはり出来るだけ早い機会にこの5%の人達に対して必要な措置を取り、遺伝子異常因子を撲滅しておいたほうが良いとマリアとも話し合った結果、自分的には恥ずかしいのだが、久しぶりに神様降臨を行って、催眠誘導や暗示などもフルに使い、残った人類を強制的に管理下に置く作戦を実行した訳だ。
これにより、それまで開拓を行ってきていなかったアフリカ大陸の何か所かとヨーロッパエリアの東側から中国地方の西側までの、ユーラシア大陸の凡そ2/3について新しい開拓地域として、月基地からあまり目立たないように工事を行った。
もともと人口の少ない地域なので、一つ一つの町はそれほど大きくない。
一か所につき、大体1000名収容できる程度であり、町というよりも村に近いかな?
カナダなどと同じように拠点を作って、食糧などの貯蔵施設や非常用のシェルター代わりの家を作り、その周辺に何種類かの大きさの家を作っていった。
集落の周りには丸太を建てた柵を作って覆い、外部からの獣の侵入を防いでやる。
柵内の何か所かに共同で使用する炊事場やトイレなども作り、柵の外には畑や田んぼなどを開墾し、作物の収穫が行われるまでの間、しばらくは狩猟を行いながら作物を育てていくという、半猟半農生活を行ってもらった。
既存の都市や町とも交流できるように街道の整備も行ったので、人の行き来も行われるようになった。
今後、人口が増えてきたら様子を見ながら再開拓を行う予定だ。
初期の遺伝子異常因子に対する免疫が出来るまでは、これまで同様、頻繁に足を運んで、色々なケアを行ってきたが、それも順調に進展して来たので、他の地域同様、基本的にはヒューマノイドを配置して管理を行い、それをマリアが統率している。
UFOの襲来が考えられるので、地下に避難できるように地下都市(村?)も同時進行で作っていたので、工事が完了するのに結構な年数が掛かった。
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その他では、UFOの母星側の状況が判らないので何とも言えないが、今回消息不明となったUFOの捜索が行わるか否かといった事も大きな問題になった。
元の日本なんかで考えると、飛行機が消息不明などになれば警察や自衛隊などが総出で捜索を行っただろう。少しでも早く発見できれば、生存者もいる可能性があるのだから、時間との勝負になるからだ。
UFOには搭乗者がいなかったので事情は違うが、それでもミッションの成否が掛かるのだし、連絡が途絶して戻ってこない以上、何が有ったのか解明しようとするのが地球人だったら普通ではないのだろうか。
まあ、UFOの母星側のメンタルが判らないので地球人の立場で考えても判る訳がないのだがな。
それでも捜索が行われると仮定して準備をしなければならかった訳だ。
当然捜索には別のUFOが派遣されてくると考えられたし、捜索や調査が行われる過程で、地球に対しても調査が行われるだろうと考えた。
そうすると地球上の人類の発展状況が、異常な速度で進んでいる事が判ってしまう可能性が高い。
そこから地球側の関与がバレてしまえば、今度は本気で地上を攻撃してくることも有りうるのではないかと考えたのだが、結局まだ来ない。
どんな理由から捜索が行われないのか不明だが、まあ、来ない事は良い事なので今の所は気にしないようにしている。
しかし、今後も遺伝子異常因子の散布は続けられると考えられるから、それに対する対抗処置は再度検討を行い、万一遺伝子異常因子が地球上に散布された場合でも、蔓延る事を防ぐ対策について、今も研究が続けられている。
対UFO関連装備の開発等は、更に続けられていく事になるだろう。
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最後に、早めに何とかしなければならないのが月基地だ。
何しろ、地球の目と鼻の先にある敵の基地だから、目障りでしょうがない。
せめてどの陣営に属しているのか判れば、こちらの対応の方針もつけられるのだが、何とか月基地の内部情報を取ることが出来ないかと今も検討中だ。
これまでに行って来た再開拓や都市建設については、月基地から観測されていたと思われるのでどうしようもないが、これからはもう少し目立たないようにしていこうと思う。
今更かと思われるかもしれないが、なるべく月側から観測できる側では開発を控えて、一般的な農林水産業といった一次産業を行い、月から見えない側で開拓工事を進めよう。
これからどんどん進めて行く予定の地下都市の建設拡張などは、表から見ることが出来ないので思いっ切り進めることが出来るだろうけれどね。
ゾンデやアンドロイド達も縄文時代に合わせた工程で工事を行うように調整し、宇宙から見える所では重力制御や重機などの使用もしばらくはしないようにしてもらう。
工事の進捗が遅れてしまうが、それ程急がなければならないようなものでもないので、月基地の処遇が決まるまではゆっくり進めて行こう。
月基地への侵入調査によって、月基地内の勢力がどうなっているのか判れば、何処かにつけ入るすきもあるだろうから、何とか対処してこちらに対する敵対勢力を排除出来れば良いのだけれど。
マリアの試算ではスパイドローンは、後2~3か月で実用化できるようだ。
非常に小型になり、地球から月まで自力で移動する事が出来ないので、月まで持って行く方法も考えなければならないし、収集したデータをこちらに送る方法も考えなければならない。
まあ、小型のステルス形宇宙船を使うと思うのだけれど。
情報の授受については、最小出力による通信を超指向性ビーム通信で行うことで傍受を難しくすると共に、月の裏側を経由して何か所かのステルス衛星で中継する事で、万一通信を察知されてもどこと通信を行っているのか判らないようにすることになった。
理論上、余程の偶然が無ければこの通信波を傍受する事は不可能だろう。
UFOの解析が終わり、その技術を地球側で使い始めました。
このままUFOが来なければ良いのですが、まあ無理でしょうね。
次の目標は月基地です。
くれぐれも本文中に出てきた装置などの理論は、御都合主義による妄想と思ってください。
呆れずにこれからもよろしくお願いします。




