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人類改造記:現代のおっさんと未来の人工知能が人類滅亡回避で2人旅  作者: 東風
第4章 紀元前五千年にジャンプ!!
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第7話 第2回宇宙戦争の戦後措置

 一見、あっけなかったUFO戦

 相手の戦力が見込みより低い物だったのか、うまく隙を点いたことによる

 僥倖だったのか

 確保したUFOの残骸から何か判るのか

 まだまだのんびりできない地球陣営です。

 あっけなく終わった第2回UFO迎撃戦。

 無事に終わってよかったといった感じを抱く前に、UFOから遺伝子異常因子が放出されているか、放出されていたならば、人類にどれほど影響が有るのかを確認しなければならない。

 すぐにマイクロ監視ゾンデを当該空域に飛ばし、大気のサンプルを採取させる。


「時間的には、それほど放出されたとも思えないけれど、サンプルが取れると良いのだが。」


『そうですね。どれほど改造されたのもが放出されたのか判れば、色々と対策が出来ますから、徹底的に収集を行います。』


「頼んだよ。」


 ここで問題点としているのは、今までは表立って検討事項に上がってこなかった、俺たちの人類改造計画から漏れていた人達。要するに俺たちが行って来た衣食住に関する改良や人を集めて作り上げた都市に住んでいない、管理から抜け落ちていた人達についてだ。

 現在、全地球人類の約95%は俺たちが管理していて、遺伝子異常因子に対する抗体を持っている事になるが、残りの約5%の人達は、まだ俺たちの管理が行われていないため、前回及び今回の遺伝子異常因子の散布の影響を受けているものと考えられる。

 5%という割合では、人類の総数に対して影響を与えるような数とは思えないが、遺伝子異常因子が地球上に残ってしまう事については、今後何がしかの不安要因になる可能性があるので気持ちのいい物ではない。

 やはり出来るだけ早い機会にこの5%の人達に対して必要な措置を取り、遺伝子異常因子を撲滅しておいたほうが良いと思う。


 また、UFOの母星側の状況が判らないので何とも言えないが、今回消息不明となったUFOの捜索が行わるか否かといった事や、行われた場合、こちらの関与が発覚すれば全面的な地球に対する攻撃も有りうるのではと考えてしまう。

 今後、遺伝子異常因子の散布が続けられる場合の対抗処置も再検討しなければならないし、対UFO関連装備の開発等は益々重要になってくるだろうと思う。


 しかし、こうなってくると早めに何とかしなければならないのが月基地の対策だな。

 何しろ、地球の目と鼻の先にある敵の基地なのだから、このままでは色々と不都合がありすぎる。

せめてどの陣営に属しているのか判れば、こちらの対応の方針もつけられるのだが。

 何とか月基地の内部情報を取ることが出来ないだろうか。


*********************************************************


『UFOの解析が50%終わりました。』


 マリアの声で目が覚めた。

 昼食後、少し寝ていたみたいだ。


「待ってました。どんな感じなのかな?」


『外殻を構成している物質は、チタンが主成分ですが、特殊な宇宙線を含む放射線で強化処理を行ったスペースチタニウムと思われます。

 強度はこちらの戦艦などに使われている装甲板の10倍以上になりますね。』


「スペースチタニウムね。よくSFでお目にかかる物質だけど、本当にあったんだ。

 しかし、それでよくこっちの攻撃が利いたな。」


 まあ、ほとんどのSFでは結構破壊されていたから、無敵という事は無いのだろうけれど、こっちが行った攻撃の内、どれが一番効いたのか確認しないといけないな。


『外殻の強度の計測値と私達が行ったミサイルなどの打撃力から換算しましたが、こちらの攻撃力の方が弱い事が判りました。

 恐らく、あのまま攻撃していても撃破する事は難しかったものと思われます。

 今回は偶々地上から発射されたマスドライバーの砲弾が、遺伝子異常因子放出の為に開放されていた下部ハッチから内部に入って、ちょうど良い位置に命中して爆発した事により、重要な部分を損傷させることが出来たことが最大の勝因になりますね。

 運が良かったと言った方が良いようです。』


「本当に偶然うまく行ったってことか。こんな幸運は二度と起こらないと思った方が良いな。

 やはり、攻撃力の向上を急ぐ必要が有る訳だ。」


『相手の防御力が判りましたし、サンプルの装甲板も手に入っている事ですから、充分な打撃力を持った兵器を全力で開発いたしますね。』


 なんか、えらくマリアがやる気になっているから、期待できるだろうな。


『次にUFOの主機関ですが、ジェネレーターのシステムは現時点で判明している部分からだと対消滅エンジンを使用しているように思われます。

 まだ50%解析が終わった段階ですから他にも使われている技術が有る事も十分考えられますが、未来の科学力でも解析できないシステムが使われているので、完全な解析にはもう少し時間が掛かりそうです。』


「対消滅エンジンか。こっちもSFの世界ではそれなりの知名度を誇っているエンジンだと思うけれど、未来の地球ではまだ実用化はされていなかったんだろ?」


『そうですね。私の下の時間線では理論的に可能であるという事が判っていたくらいで、実用化には至っていませんでした。何しろ反陽子の保持と発生するエネルギーからエンジン自体を保護する素材がまだ発見されいませんでしたから。』


「そうすると、UFOのエンジンに使われている素材は、地球上では見つかっていないものなのかな?」


『その辺の解析も進めている所ですが、基本的に使われている合金の成分が解析出来ていないので、それが判れば製造できない技術ではないと考えます。』


「是非とも解析して実用化して欲しい物だね。

UFOのジェネレーターシステムが解明できれば、こちらの宇宙船の強化にも繋がるから。」


 ジェネレーターの出力が上がればレーザーなどのビーム兵器の威力も増大するだろうし、防御用のバリアーの性能強化にもなる。

 何よりエンジンの性能が上がる事で純粋に航行速度の向上が見込まれるから、太陽系内の移動も早くなるし、転移システムが解明できれば太陽系外への進出も可能になる。

 武装がUFO側より強力になれば、その内UFOの母星への逆侵攻も選択肢に入って来るので、何が何でも欲しい技術だ。

 地球にとっても地下都市の新しいエネルギー源にもなるし、将来火星などへの移住を行う際や、宇宙コロニーを建設する際のエネルギー源にもなる。

 何をするにも電気は必要なので、ジェネレーターシステムの性能は親類の生存には必要不可欠だ。

 スペースチタニウムの製法も重要になると思うし、やはりUFOを捕獲できたのは大きいな。

 UFOを確実に撃破出来るようにならないと、地球の安全を確保できないから、此処は頑張ってもらおう。


『次はUFOの操縦方式についてですが、中央の操作室と思われる部屋には直接外部を観測する窓のようなものは無く、外部の情報はスクリーンに表示していたようです。

 もっとも操縦者が搭乗していないので、使われていなかったのではないかと推測いたします。

また、操縦自体は部屋の中央に設置されている電子頭脳が行っていたようですが、これも私が作られた時代の技術よりも数世代進んだものですね。

 量子コンピューターと有機コンピューターの理論を融合して更に進化させたような感じです。この技術を使って私を製造した場合、凡そ、今の1/3の大きさで作ることが出来たと思われます。』


「それは凄い事なんだよな。

 どうもピンと来ないんだが、そのスペックに対して期待できるような性能には感じられなかったけれど。」


『電子頭脳としては非常に高スペックなのですが、要は運用方法がおかしいという事でしょうか。

通常の運用方法が判りませんので何とも言えませんが、今回のミッションで与えられた命令がかなり限定的な物で、汎用性や自由度に欠けたものだったようで、臨機応変な対応には無理が有ったと思われます。

 まあ、単に地球上に遺伝子異常因子の散布を行うだけであれば何も問題が無かったのでしょうが、今回のようにこちらの攻撃というような突発的な事態を想定していなかったため、全く対応できない状態だったと思われます。』


「それはまた、何ともお粗末な話だな。確かにこの時代にUFOに対抗できるような戦力があるなどと想像できなかったとしても、最低限、非常事態に対応するプログラムは必要だろうに油断しすぎだろう。余程こちらを舐めて掛かっていたってことかな?」


『そういう事だろうと思います。こちらとしては助かったので良い事なのですが、いくら科学技術が進んでも運用者がダメだと宝の持ち腐れになるという事なのでしょうね。』


「世の技術者や政治家なんかにとっては耳の痛い話なんだろうな。よく想定外なんて言う言葉を聞くけれど、想像力が無いだけじゃないかと思う事が有ったからな。

 UFO対策は出来る限りの想定を行って対処いていかないといけないんだろうね。」


*********************************************************


 俺たちが縄文時代に来てから、今まで地球上の各地で再開拓や都市建設を行って来たわけだけれど、地球外から見られている事など考えていなかったから、全く隠さずに行ってきていた。

 当然、月基地からは丸見えだったはずなので、俺たちが来た前後で人類の発展速度が全く違う事が分かるはずだ。

 それに対して月基地からの直接的な干渉等は全く無かった事から考えると、月基地の存在目的に疑問が生まれてくる。

 初めてUFOを観測してから、これまでに傍受して来た月基地とUFO母星間の通信について、発信者が違うと思われる2回線が存在する事は確認されている。

 もっとも発信数はそれほど多くなかったし、どちらの回線でも一回に行われる通信量は非常に短い物ばかりだった。

 この事実から想定できることは、月基地は左遷地又は流刑地のようなものなのではないのだろうかという事だ。

 まあ、違うのかもしれないが、少なくとも2つの組織が別々に存在する事は確かだろうし、そのどちらもが母星側から重要視されていない事は明白だと思われる。

 例えば流刑地だったら看守側と囚人側といった感じに別れていると仮定して、看守側が母星に対する回線を確保しているのは当然としても、囚人側も看守側に分からないように通信回線を確保していて、母星にいる囚人側の勢力と情報のやり取りをしているとか?

 どちらにしても、通信量の少なさから月基地の重要度が低い事が考えられる以上、その辺の事情を確認する為にも何とか月基地の状況を確認しておきたい。

 場合によっては月基地に介入して、どちらかをこちらの味方にすることも出来るのではないかと考えられるからだ。


「マリア。月基地に潜入させることが出来るようなスパイドローンは作れないかな?」


『作ることは出来ますが、かなり小型になると考えられますから、情報の送受方法が問題になると思います。余り出力を大きくすることが出来ませんし、頻繁に地球と月間で通信を行えば、第3者が基地に侵入している事は流石に判ると思いますから、バレないような方法を考える必要が有りますね。』


「その辺は少し考えなければならないと思う。例えば、リアルタイムでの情報交換に拘らなければ多少回りくどい方法になるけれど、何とかなりそうな案はあるんだよ。」


『それはぜひ確認したいところですが、もう今日は遅くなってしまいましたから、その辺は明日詰めていきましょう。

 まだ色々と考えなければならない事が有りますが、今日はこの辺で終わりましょう。』


 マリアは俺の健康状態の維持も担当しているから、結構こういう事には厳しい所がある。

 結局この日は、この後夕食を食べて風呂に入り、軽く晩酌をしてから就寝という運びになってしまった。


*********************************************************


 避難指示の解除により、地球の住民はすでに通常の生活に戻っているし、再開拓や都市の拡張工事等も再開されている。

 住民の地下都市への避難訓練や実際の避難指示による避難行動を行って来たことから、今回の避難行動も問題なく行うことが出来るようになっていた。

 地下での生活も皆慣れてきているようで、段々と地下で暮らす人も増えてきている。

これからも、住民の意見を聞いて地下空間の整備を行い、より快適な生活が出来るようにしていこう。

 地球外からの侵入者については、マリアと相談して住民への情報公開の時期を決めている所だけれど、縄文時代の感覚では宇宙からの侵入者といっても判らないだろうな。

 一回目のUFO襲撃から、俺を使った神様の映像を世界中の都市上空に頻繁に投影して、UFOと神様とは関係ない事を教えている。

 縄文時代に来た時に行った映像による一種の洗脳のようなものだが、実際の宇宙人の姿形が判らないので、万一宇宙人が地球上に降りてきた場合、それを見た人たちが混乱しないと良いのだが。

 元の世界で見つけられている壁画などに描かれていた宇宙人と考えられる姿から考えると、きっと宇宙服でも着ていたのだろう。あれが生身の姿だと思えないからね。

 そうすると、宇宙人は地球上に生身で存在することが出来ないのか、直接地球人に生身を見られると支障があるような姿形をしているのか、どちらかだと思う。

 もしかしたらその辺が宇宙人に対する対処方法の要になるかもしれないな。

UFO撃退後の対応策検討回になりました。

出来る事なら戦争などしたくないけれど、攻めて来られれば対応しない訳にはいかないので、それなりに迎撃能力の向上を目指していきます。

基本的に、地球側が負ける事は考えていませんから、御都合主義にはまりそうですが、呆れずにこれからもよろしくお願いします。

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