第4話 自郡の開拓に邁進せよ!!
日本国内を徹底的に再開拓中です!!
国中に道路を通し、本州と北海道、四国、九州間には連絡船を竣工させます。
まだ鉄道までは手を出していないけれど、縄文時代は何処に行った?
でも後悔はしない!!
まだまだ通したい街道は有るけれど、国道4号線ルート(所謂東北道)、国道18号線から国道8号線を経由するルート(関越・日本海街道)、中山道ルート、国道9号線ルート(出雲街道)、山陽道ルート、そして九州の国道3号線ルートと6ルートの街道で8郡間を繋ぎ、合わせて青森港、岡山港、高松港、下関港、小倉港の5港を開港する事で海上交通路も整備した。
これで一応、日本縦断の街道が出来たので、今回はここまでにしておこう。
これだけの整備に足掛け9年4カ月掛かった。
この時代にはまだ車輪が無かったので、まず車輪の作り方を教えて、大八車の作り方を教えてやり、より大量の荷物を輸送できるようにした。
各郡内の開拓も進み、牧場も出来たので約束していた家畜を送り、畜産の方法をヒューマノイドにより伝授させた。
慣れてきたら、ニワトリを飼育させて卵と鶏肉を供給できるようにして、その次に馬と牛を導入しようと考えている。
食材が増えればそれぞれの地で名物も作られるようになるだろう。そうすれば、それを求めて人や荷物の流通が増えて、経済の活性化も図れると思う。
何より、日本国としての一体感が生まれることを期待したい。
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それぞれの郡における開拓状況はほぼ順調といえるものだった。
東北郡や上越郡のように山の多い地方を抱えている郡は、道路を通すにも結構大変な労力を要する事から、一部俺の方で協力して進めているが、平野部の開拓については、大体同じような感じで進んでいた。
宿場町への入植状況も順調で、概ね全ての宿場町で生活が始まっており、これで街道を利用する人が増えて行けば、十分に宿場町としてやっていけるだろう。
縄文時代から五街道のほぼ全てが開通しているというのは、ちょっとやりすぎかなとも思うが、自然に文化が発展していくのを待っていたら、俺が飽きる。つまらん。といった自分の感情の赴くままに、気が付いたことをやってきた結果だから、後悔はしない。
後世の学者が頭を抱えても、俺の知った事ではないのだよ。
開拓を進める傍ら、海岸部では漁村も再開拓が行われており、漁港を整備したり漁具の改良や漁法の見直しなどによって、漁獲高が著しく伸びてきている。
漁村の人口も増え続けていて、今の所、獣肉よりも魚介類の方が食卓に上る事が多いようだ。
ただ、漁村については台風などの暴風雨や津波などによる被害を常に考えておかなければならないので、あまり人口が増えるのも危険に感じている。現代でもチリ地震や東日本大震災のように大きな津波によって多大な被害が出た事や、伊勢湾台風などのような災害には海岸部はどうしても脆弱になりやすい。
万一に備えて、避難施設の充実や避難経路の確認など、少しでも人名を守れるように考えた街づくりを行って行こうと思う。
これは内陸部にも言える事で、富士山を始めとした火山の噴火は、これから先数多く発生して、その度に被害者を出してきている。今の俺にはいつどこで災害が発生するかが判っている(マリアのデータベースには過去の災害についてのデータが保管されていた。)ので、災害を防止することは出来なくても、被害を最小限に抑えることは出来るのではないかと考えているのだ。多分、俺が忘れたり間違えても、マリアがフォローしてくれるだろう。
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そんなこんなで予定していた街道整備を終えてから20年程が経った。
各郡知事に依頼しておいた街道沿いの松並木は、見事な景観を形作り、広重などの浮世絵を彷彿とさせる。
まだ若い木ばかりなので少々貧弱なところもあるが、これから手入れをきちんとやっていけば、これから先、街道を行き来する旅人の癒しになってくれる事だろう。冬は風よけになるし夏は日差しを遮ってくれるから。
郡内では街道から分岐した道路が作られ、そこから更に細かい道へと整備が続いて道路網が出来ていく。謂わば街道が国道に当り、郡で整備した道は県道になるのかな?
その先では開拓が進められ、田畑が出来、牧場が出来、川筋が洪水を起こしにくいように変えられて、道路に続く橋がかけられていく。
家もどんどん建てられて、住民が増えていき、一つの村として人々の生活が営まれ、子供たちの元気な声も聞かれるようになってきていた。
村内には集会場を兼ねた寺子屋のような施設が作られ、子供たちを中心に国語、算数、理科、社会といった最低限必要だと考えられる知識を学ばせ、さらに倫理や神話に関した教育も進めて次代を担う人材を作り上げていく。
弁才船も当初予定していた全数が竣工し各海峡の交通を担っている。
また、弁才船を基にして工夫発展させた船も、各郡のドックで建造され始めており、合わせて漁船も新しいタイプの物が就役して、より遠洋での漁が出来るようになってきていた。
生活範囲や移動方法等、凡そ縄文時代とは思えない状況になっているが、時代を一足飛びに勧めたとしても、それが安定していれば問題は無いだろう。
ワタの栽培が進み、製糸業が行われるようになって、綿布から服も作られ、基本的には着物が着られるようになったので、町の中は江戸時代の様相を呈してきた。
俺がテコ入れするのはここまででいいだろう。これから先はまた自分たちで工夫して発展していくのを見守る事にしよう。
しかし落ち着いて考えてみると、俺が日本人だから、どうしても日本の開発に力が入ってしまう。
本来の任務を考えれば、全世界を同じ目線で開発していかないといけないのだが、大体行った事の無い国の事をどう考えればいいのか良く判らない。
そんなに世界史に強いわけでもないから、世界観や時代考証はほどんどマリアに頼りっきりだ。
催眠教育で言葉や風習は覚える事が出来るが、その国の人々の気持ちまでは理解できるものではない。
分かったつもりでやって来たというのが一番近い所だろう。
きっと後の歴史家が研究を行っても、訳の分からない流れになっていて、さぞかし解釈に困る事だろと思う。
まあ、この状況では愚痴にしかならないのだが。
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愚痴を言っていても仕方がないのだが、ここ20年の間の地球外からの訪問者について、マリアからの報告では年間30回以上来た年もあったという事で、まめに来訪してくれている事が判った。
来る目的が判らないので、手放しでいらっしゃいとは言えないけれど、今のところ被害は出ていないので、このまま平和的に済んで欲しいものだ。
いくら何でも宇宙戦争はしたくないからな。
UFOの来る方角は銀河面で銀河中央方向らしいが、真っ直ぐに進んできているか分からないから母星がそっちにあるのかは分からないし、どれだけ離れているかも分からない。
少なくともこっちよりも文明が進んでいる事だけは確かだろう。
益々、戦争になってほしくはないよな。
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さて、解らない事をいつまでも考えていないで、この辺で次の仕事に掛かろうか。
日本国の再開発に目途がついたので、中国文明圏の再開発に向かう事にする。
中国文明圏は他の地域に比べ人口の増加が著しく、3エリアの内、黄河文明エリアと長江文明エリアでは2億人を超える人口となっていた。残る遼河文明エリアでも5千万人規模の人口を擁しており、流石中国といった感じの人口だ。
自然な人口増加の他に周辺から集まってきた人々も多いようなので、改めて免疫遺伝子の拡散状況を確認した所、88%程度になっていた。
まだ十分な数値だが、少し頭打ちになっている感じがするので、この再開拓中に免疫遺伝子の方も再度拡散しておこうと考えている。
今回の再開拓では、中国内陸部に向けた開拓を行うと共に、3エリアを統合して中国という一つの国にすることだ。まあ、時代的には中華人民共和国という事は出来ないのだが。紀元前7000年位からあったと考えられている裴李崗文化でさえ、未だ影も形もない縄文時代なので、後世でどんな名前で呼ばれるようになるのか楽しみである。
一応文字は有るし、歴史としても記録は残るから、文明と認められると思うのだが。まあ後の人々のセンスに期待しようか。
一応、今回の開拓では日本と同じように、それぞれのエリア間の開拓を行い、道路を整備し、互いの交流を進める事で、一つの国としてまとめる事を目的としている。
こういった時、人口が多いのは一つの武器になるよな。
人海戦術という物は状況によっては、決して馬鹿には出来ないという事だ。
まず、遼河地域から南西方向に開拓を行い、現代の北京を目指す。
黄海沿いを反時計回りに開拓していくような形になるが、北京、天津、南京、上海方面を開拓していって香港までを目標に開拓を進めてもらう。
それが終わったら満州から朝鮮半島の開拓もお願いしておこう。
長江地域から東は南京、西は成都間の開拓を行ってもらい、昆明、ハノイへと進めて行き、中国南西部を切り開いてもらう。
黄河地域は西安から南京のラインの北側を主に開拓し、更に西安から西側のエリアの開拓を出来る限り行う事で、現代の中国の領域位に広げておこう。
俺が中国圏に求める事は世界の穀倉地帯となる事で、徹底的に田畑を広げて、穀物の生産量を増やし、他の地域へ輸出を行う事だ。
勿論畜産関係や漁業関係にも力を入れて行くが、6:2:2位の割合で農業を主として開拓を進める予定だ。
今の所、科学分野でのテコ入れは考えていない。
元の歴史では世界3大発明と言われる火薬や羅針盤、活版印刷といった物が中国で発明されているが、それは、すでにマリアのデータベースに入っているので、使おうと思えば何時でも使える技術になっている。
基本的には平和的に利用できるのであれば何でも使っていいと思っているが、一歩間違えれば大量殺人の道具になってしまう火薬や、征服や奴隷貿易などの原因となる海外進出に必要な羅針盤といった物は、その扱いに十分な注意が必要になると考えている。
もっとも、港の浚渫やトンネルの掘削といった部分では既に火薬を使用した事が有るし、 今まで行って来た教育もさらに高度な知識を教えて行く事で、いずれ自力で色々な発見を行うようになれば、自然の流れで3大発明がなされていくと思うから、結局は時間稼ぎと自己満足に過ぎないのかもしれないけれどな。
知識的には数千年規模で先の物を与えている事になるので、色々な分野での発展は俺が生きてきた歴史とは比較にならない者になるだろうが、それはもう目をつぶってもらうしかないだろう。
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話しは全く変わるが、この世界では飛行機が飛ぶのはいつ頃になるだろうか?
レオナルド・ダ・ビンチやライト兄弟は?リリエンタールは?
果たしてこの歴史の中で誕生するのだろうか?
まあ、飛行機が発明される前の段階で、風力の利用のための風車の発明や、水力を利用する為の水車の発明、ひいては蒸気の力を利用する蒸気機関の発明など、沢山の動力の発明が行われてきたわけで、それらを一足飛びにすっ飛ばして、いきなり航空機用ガソリンエンジンなどを出すのは流石にあんまりだと思うし、俺自身のエンジンに対する基礎知識や設計・製造の経験が無いので、実際に作ったとしてもうまく動かないだろうなと思ってしまう。
科学の発展は、色々なトライアンドエラーによって積み重ねられた知識と経験の上に行われたものだから、ある程度基礎的な物事の理解力が無いと、発展性や改善性が無くなってしまうと思うんだ。
こんな事は、遥か未来の知識と技術を使って此処にいる俺が言っても説得力なんかないのだが、多少時代を早く進める事はやむを得ない事としても、これから人類が発展して行く為には自力で化学を発展できるようにならなければならないと思うので、未来技術などは出来るだけ見せないで、教育を推進していく事により基礎学力を底上げして、自力で前へと進める力を付けさせたい。
風力を使うという事は、風が起こる原理や条件、その風を使う為の風車の原理や構造といった物に対する知識と経験を学ばなければならないので、自然科学を学ぶ理科の学習を行う。
その上で帆の種類や操作方法を習熟する事で、帆船の操作を行う事が出来るようになる。
また、風車が利用できるようになれば粉挽きや紡績などにも利用できる。人力を動力とするよりも、強力で効率的な動力となるだろう。
水力を扱う事から発展させて蒸気機関などの内燃機関の発明、更にはガソリンエンジンやディーゼルエンジンの発明へと続いていく一連の発展を促す事、それによって作られた動力をどう伝達させて、何に使う事が出来るのかを学ぶには科学と物理の知識が必要になる。
今は帆掛け船による帆走を行っているが、原理を学べば帆柱や帆の形状、数、船体の形状など、改良する点は多々ある事が判るだろう。帆船と言っても色々な種類が有る。
内燃機関の発明がされれば、それが機関車や自動車の発明へと続いていく。
やがて船は内燃機関を搭載する事で外輪船の発明やスクリュー方式の発明、船体構造も木から鉄へと変わっていくだろう。
自動車も色々なエンジンが開発されて、性能もアップしていく。
環境問題も考えないとならないが、移動時間の短縮と輸送能力の向上の為には、開発と同時に考えて行かなければならないのだ。
とまあ、すさまじく話が脱線してしまったようなので、今回はこの辺で終了します。
日本の再開拓に目途が立てば、次は中国文明圏の開発を進めます。
中国エリアも広いから時間が掛かりますね。
その後は、ヨーロッパ地域、南北アメリカ大陸の再開発と続いていく事になるから、
日本に戻って来るのは何時になるのでしょうか?
のんびり露天風呂にでも浸かりたいものです。




