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人類改造記:現代のおっさんと未来の人工知能が人類滅亡回避で2人旅  作者: 東風
第2章 縄文時代でミッション開始
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第13話 南米大陸の開拓開始!!

ようやくやって来ました南米大陸!!

随分長く掛かりましたが、ようやく一回りです。

南米と言えば沢山の遺跡がりますよね。

そんな遺跡の先取りです。

 弓状列島から出発して「の」の字を描く様に地球上を廻り、ようやく南米大陸に到達しました。

 歩いて来た訳ではないので、先人の皆様とは苦労も立場も違うけれど、その足跡を追ってきたようなものなので、感慨無量といった感じです。

「思えば遠くに来たものだ」といった感じが一番合うのかな?


 縄文時代に来てから600年近く経った訳で、最初に弓状列島で関わった人たちが亡くなってから、既に何代も世代交代が行われ、最初に作った町も当時の面影が感じられない程変わってしまっている。それでも、そんなに時間が経った気がしないのは忙しくて充実した毎日だったからかな?


 色々な土地で、その土地独特の物を食べたり見たりして、変化にとんだ経験が出来ているからという事もあるのだろうと思うけれどな。

 御年660歳で外見は23~25歳のままだけど、何処かのヴァンパイア一族のように逃げたり隠れたりしないで良いのは嬉しいものだな。

 時々町に出ては酒を飲んだり、適当に遊んだりもしていたし、十分今を満喫しているから時間が早く進むのかもしれない。


*********************************************************


 さて、そんな感慨を持ちつつ、ようやく南米の処置に掛かります。まず最初の地はコロンビア地域になります。まあ、この時代に国名は関係ないけどね。


「少しずつ気温が上がってきているようだけど、海面の上昇はどうなっているかな?」


『まだ、目立つほどの変化は起こっていないですね。気象監視衛星でも北極海の氷面積を確認していますが、崩壊現象は起きていないようです。』


「なら、縄文海進もそれほど起きていないって事だな。しかし、確実に起きるものだから、これからも海岸部には都市を作らないようにしないといけないな。」


『そうですね。海進が終わって海面が下がり安定するまでは、内陸部に建設する方が安心できます。』


「ところで、南米エリアに入った訳だけれど、現在の周辺事情がさっぱり分からないんだが、何か気を付けた方が良い事はあるかい?」


『特に今までと変わった事は無いですね。アマゾン川流域を開拓する際は、川の状況を再確認する位でしょうか。』


「あまり気にする程の物は無しってことか。了解。」


 何しろ現代で生活していた頃は、南米に来る予定は全くなかったので、地理的な事や歴史的な事などはほとんど調べた事が無かった。せいぜい、知識としてアマゾン川にピラニアがいるとかナスカの地上絵とか、南端はマゼラン海峡とか位は覚えているけれど。これは小学校や中学校程度で習う、ごく一般的な知識だな。


 氷河期にベーリング地峡を通って北米大陸を踏破した人類は、南米大陸でも拡散を続け、後にスペイン人を始めとした白人種の侵攻を受ける前には色々な文明を築いてきた。今はまだそんな文明を築く前の段階だけれども、それでも結構な人数は住んでいて、数々のコロニーを作って営みを続けている。


「それから、南米の拠点と町は、『太陽のピラミッド』と『ワステカ』タイプに統一して建設する事にするから。」


『今までとは違いますね。どうしてですか?』


「ぶっちゃけ、南米の有名な遺跡って、ほとんど覚えていないんだよ。せいぜいクスコの近くにあるマチュピチュくらいかな?だったら、無理に現地に合わせた形状にしなくても、今まで作って来たタイプで建設したほうが、手間が掛からなくて良いんじゃないかな?」


『まあ、町を作る目的から考えれば、どんな街でも良いんですけどね。益々後世の考古学者や歴史学者が困るのでしょうね。』


 そんな訳で、今までは地域毎に歴史的に余り違和感のない外観になるよう考えて拠点と町を作って来たけれども、南米地域で作る拠点や町は、全て『太陽のピラミッド』と『ワステカ』タイプで統一する事に方針を変更した。

 色々と考えていたのだけれど、俺自身に南米の遺跡関係に関する記憶が全くないのだから仕方がないよな。

 一応マリアにも再確認してみたが、クスコとかには他にも有名な遺跡があるけれども、俺的には今一ピンと来ないと言ったらマリアは呆れていたけれどね。

 細かい事は気にするな。同一規格で作った方が、面倒も少なくて速く出来るから、期間短縮にも良いんだよ。


*********************************************************


 南米最初の拠点はコロンビア中央に位置する小高い丘の上に決めて、早速建設を開始した。

 拠点の規模や外観、構造は決めたように『太陽のピラミッド』と全く同じ。

 丘は岩石質な上、斜面ばかりで平地がほとんどなく、その上凸凹だらけだったので、基礎を作る範囲の土地を重力制御とレーザーで削って水平に均し、地下室の統治用コンピューターとメンテナンススペース、蓄電池システムを設置してから、カモフラージュを兼ねた基礎を組んで、その上に上部のピラミッドを組み上げた。

 整地した部分は縦横300m、ピラミッドの基底部は200m四方で高さ70m。

 町も家々の外観や配置状況を『ワステカ』と同じにするので、規模は10km四方、中央に南北に延びる大通りを作り、これを基準に碁盤の目のような通りを作る。町の周囲は丸太の柵で囲って、柵の外側10mは深さ4mの空堀になっている。


 拠点の神殿風ピラミッドも町の中の家屋や道路も『ワステカ』と全く同じ配置だから、、目隠しをされて片方の町からもう片方の町に突然移されても、移動した事に気付かないかもしれない。

 落ち着いて町の外の景色が違う事が判れば気付くかもしれないが、よほど注意しなければどっちの町にいるか分からなくなるだろう。ちょっとした悪戯心だけれども、通常行き来するのは交易商人位だけだから、驚くのも彼らだけだと思うので問題は無いね。


 町よりも、もう少し高い所に貯水池を作って水を引き、各家に上水道を確保する。下水道は高低差を利用して町の南西方向に下水処理場を作って、処理水は川に戻すようにしてある。

 赤道が近いのでかなり暑くなるから、町の中に沢山の木を植えて木陰を作り、家自体も風通しも考えて快適な生活が出来るようにした。


 同じ要領でエクアドルに1ヶ所、ベネズエラに2か所、ペルー1ヶ所、アルゼンチン1か所、そしてブラジルに2か所の拠点を設けて、町を建設していく。

 場所によって気候が違うので、町と家の作りは若干変えて気温や湿気対策を行った。


 コロンビアの都市名は『メデジン』として、統治用アンドロイド№20の「アストル」を配置し、以下、エクアドルは『キト』で№21の「ディエゴ」、ベネズエラには『サン・クリストバル』と『エル・ドラド』で№22「ガブリエル」と№23「ガルシア」、ペルーは『クスコ』で№24の「アウグスト」、アルゼンチンは『コルドバ』に№25「レオン」、そしてブラジルは『ブラジリア』と『サンタレン』の2か所に№26「ジョルジェ」、№27「チャベス」をそれぞれ配置して住民の統治、指導を任せた。

 南米地域8か所の拠点と都市の建設は、処置期間を合わせて足掛け140年掛かり、処置が終わった時点での人口は5000人から8000人を擁する町に発展していた。

 南米全体では約6万人の管理を行っている事になる。


 南米の開拓中、せっかくなのでアルゼンチンの『コルドバ』建設中にマザラン海峡を見学してきた。南米最南端を見る事が出来てとても感動した。一瞬、妻にも見せたいと思ったが、考えてみればこういった観光地には全く興味が無い人だったので、少し複雑な心境になってしまった。

 観光と言えばナスカの地上絵やマチュピチュも見たかったが、この時代ではまだ存在しないので見る事も出来ないのが残念だ。

 でも、逆に言えば、その内、作っている所を見る事が出来るかもしれないので、それはそれで楽しみかもしれない。


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 ようやく地球上の主だった地域の処置を完了する事が出来た。

 当初、国や都市の統治の為に10体製造した統治用アンドロイドだが、開拓と処置を行っているうちに数が足りなくなって、27体まで増産された。

 このアンドロイドの使い勝手が思ったよりも良かったので、今後、アフリカ、オーストラリア、ユーラシア大陸の未開発地域の開拓と処置を行う場合にも導入する事を決め、また、大規模な自然災害等の非常事態発生時にも使う事を考えて、更に10体は予備に欲しくなったので、切りよく№40まで製造しておく事にした。

 後は、こちらも必要になる事が予想できたので、救急救命士として活躍できるように、医療型アンドロイドを作ってくれるようにマリアに頼んだ。

 実際、この700年余りの間に、大きな地震や、それに伴う津波、台風やハリケーン等も発生しており、残念なことに被害も出てしまっていたのだ。


 気象災害については、気象監視用衛星によって早期に発見する事で警戒を呼び掛け、出来るだけ被害が出ないようにして来たが、自然の脅威に対して対応するのにも限度が有り、被害0という訳にはいかない。


 地震は、当初から海岸近くに町や都市を建設しない事で、津波に対する備えを行っていた為、どうしても海辺近くに作る事が必要な漁村や、たまたま漁に出ていた漁船などに被害が出た他はほとんど問題なかった。しかし、内陸型地震では家の倒壊といった被害は出なかったものの、崖崩れ等に巻き込まれて人的被害や田畑の被害が出てしまった。


この様な災害発生現場には対策本部を設置して、統治用アンドロイドに指揮をとらせ、各ドローンと建設用アンドロイド、医療型アンドロイドを動員して、救助や被害復旧を行う事で、迅速な対応が出来るようにしている。


 また、宇宙空間からの隕石による被害も無視できない。

 マリアの報告では、これまでに宇宙監視用衛星が、地上に対して脅威となると判定した隕石は5個有り、それらは対隕石用迎撃衛星により全て排除されたそうだ。

 その他に周辺宇宙の観測によって、将来的に地球に近づいてくる可能性のある隕石がいくつも見つかっている。中には白亜紀末にユカタン半島に落下した直径12kmの小惑星クラスも存在し、万が一にも排除できずに地上に落下してしまった場合の惨事を考えると、堅牢な住民用の地下シェルター建設や非常時に現地で指揮を執る統治用アンドロイドが必要であり、大陸毎に防災施設を建設して統治用アンドロイドを配置し管理をさせておいた方が良いのではと思っている。

 その内、国際救助隊のような組織も作らなければならないのだろうか?


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 この様に、様々な事態を想定しながら、700年余りを掛けて地球の主だった場所に拠点と都市などを築き、人工授精処置を行って来た事で、現在の地球上に住んでいる人類の凡そ80%に免疫遺伝子を拡散する事が出来た。

 一応、当初の目標は達成出来た事になる。

 これからは、拡散させた免疫遺伝子が、人類にしっかりと根付いて未来まで届く様に監視を行い、必要に応じで更に処置を行っていく事が主な目的となるだろう。

万全を期すために、地球上で残った地域についても、順番に開拓や処置を行って行こうと考えている。


 また、別の問題として、これまで周辺の人々を集めて来たけれども、そこから漏れた少数の人々が独自に別の集団を形成しているようで、その内、こちらの都市や町に襲撃を掛けて来る事態が発生した時は、防衛や反撃等の対応を取らなければならなくなる。

 その兆候は既に見られて始めており、早急に対策を考える必要がありそうだ。

 そう簡単に落ちるような街も無いと思うけれどな。

 いざとなったら、俺とマリアで殲滅戦を行っても良いのだが、ある程度脅威を残しておいた方が、人類の精神的な発達にも良いと思うので、匙加減が難しい所だった。

地球一周700年!

掛かりましたね!?

この辺でちょっと一休みしたいところです。

休む暇が有れば良いけれど・・・

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