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人類改造記:現代のおっさんと未来の人工知能が人類滅亡回避で2人旅  作者: 東風
第2章 縄文時代でミッション開始
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第10話 エーゲ文明から東ヨーロッパ地域の開拓へ

日本では大いに遊んでいましたが、中国文明地域、古代オリエント地域のアフターフォローも済ませ、次はいよいよエーゲ海文明地域。

風光明媚で気候も良い。ぜひバカンスで行きたいところですね。

 弓状列島の開拓から約190年たった。

 四大文明地域の処置完了によって、当初の大目標が完了したので、一時的に休暇を取ってマリアと話をしたり、邪馬台国に遊びに行ったりして、この時代に来て初めて、のんびりとした時間を満喫した。

 俺の外見が全く変わっていないので、邪馬台国の5代目国首に就任していた大鷦鷯尊おほさざきのみことには驚かれたが、神の使いは老いる事は無いと説明したら納得していた。

 邪馬台国で初めての生まれた子供に俺が日本武尊と名付けたが、15歳になる頃に出雲の国から弟橘媛と名付けた女の子を連れてきて娶わせた。古事記や日本書紀では9人位奥さんがいたようだが、俺が神の使いとして来てからは一夫一婦制にしたので、弟橘媛一人が奥さんとなっている。

 結婚後何人かの子供を儲けたが、次男が生まれた時に足仲彦尊たらしなかつひこのみことと付けさせてもらった。この時に家系図を渡して、代々生まれてくる子供に家系図通りの名前を付けるように指示しておいた。さらに家系図の名前を付けた子供は30歳になったら国首に任命する様に法律として制定させた。足仲彦尊はその法律によって3代目の国首に任命されたのだが、初めはかなり嫌がっていたものだ。

 法律については弓状列島全体に日本国憲法を手本にした憲法を発布していて、刑法や民法などの法律は、各国ごとに制定する様に伝えてある。邪馬台国に独自の法律として制定させた国首の任命については、皇室典範を基に作った物で、他の国には無いものだ。

 いずれ、全国を纏めた時には、改めて弓状列島の名前を決めて、その国の国首任命の法律として制定し直すことにしている。


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 中国地域については、長江地域には彭頭国ほうとうこく、黄河地域は裴李国はいりこく、遼河地域はそのまま遼河国りょうがこくと命名している。

 前漢の蕭何が定めた言われる九章律きゅうしょうりつという法典を基にした法律を作って、3国の統治用アンドロイドによって公布させた。

 大まかなところは決めておいたので、時代と共に自然に変化していく事になると思う。

 時々見に行って、変な方向に行かないように注意しておこう。


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 オリエント地域はインダス地域のムルターン城塞都市を古代アッシリア国と命名した。他の国とは違って国民が少ないので、都市国家と言ったほうが良いのだろうが、他国との交易を考えて国としておいた。

 勿論史実に出て来るアッシリアとは別物だが、このまま繁栄が続けば、こっちが本物になる事もあるだろう。何しろ、インダス文明には文字が無かったらしく、細かい所が良く判らないから、逆に言えば何をやっても良いよねってことだしな。まあ、滅亡しているはずなのに、しっかりと繁栄して現代まで残っていたら、それだけで歴史と違ってしまうので、何とも言えないが。


 メソポタミア地域の偽ジッグラドはジャジーラ国とした。東の古代アッシリア国と西の古代エジプト国の間で交易によって発展してくれれば良いと思っている。

 また、アッシリア国とジャジーラ国は共通文字として楔形文字を使うように統治用アンドロイドに伝えておいた。こうすれば文字の無かったインダス文明側でも、それなりに記録が残る事になるだろう。


 エジプト地域はアレクサンドリアという大きな城塞都市が有るので、アフリカ大陸全般の防壁となる事と、地中海の漁業や海上貿易を期待している。

 蛇足になるが、3国の言語は全部まぜこぜにして共通化した言語にして使うように教えた。文字だけは個別にしたけれど、意思の疎通には問題ないだろう。


 それから、3国の法律は共通で、ハンムラビ法典を規範とした緩めの法律にしておいた。国毎に合わせた規則類は作るとしても、大本の法律は共通にしておいた方が、争い事も少なくなると思ったからだ。


 こんな風に元の歴史を真似するのに意味は無いかもしれないが、どこかで歴史の揺り戻しが起きなければ良いなといった、ちょっとした心配が有った為だ。

 そして、いずれの国も自然環境や外敵の侵入などで衰退して行く事を考慮して、十分な防衛措置を取るように言い含めて、出来るだけの防御戦法を教えておいた。決してこちらから侵略などはしないように、それぞれの法律や憲法に日本国憲法第9条と同じような文言を入れてあるので、絶極的な自衛活動を行うとしても、やりすぎる事は無いだろうと思っている。

 まあ、堅固な城塞都市が高い城壁に守られているから、トロイのように内側から攻略されなければ、そうそう堕ちる事も無いだろう。

 基本的な事は統治用アンドロイドに任せているが、いざとなったら介入するから、皆頑張れ!!


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 これでオリエント地域のアフターフォローを終了したので、いよいよエーゲ海文明攻略に移ろう。


 エーゲ海文明というのは、古代ギリシア文明でエーゲ海一帯で発展したミノア文明、ミケーネ文明、トロイア文明、キクラデス文明といった文明が有ったようだが、ミノア文明ってクレタ文明とも呼ばれていたよな。トロイア文明はトロイの木馬で有名なやつだ。

 結局ギリシアに収束する訳だけれど、ギリシア神話での話が多いから面白い所ではあるな。


 気候は良い所なんだが、如何せん地震や火山による災害の多い所でもあるから、21世紀の日本並みの対策をしておかないと、直ぐに滅亡しそうで怖い。

 ポンペイみたいになったら最悪だから、観測施設を充実させておいて、シェルターなんかも作っておいた方が良いかもしれない。


 基本的な注意点を踏まえておけば、後は今までの都市作りと大して変わらない。違うのは建材に石材を使う事くらいかな。

 住民の移動は半径600km圏内にして、東はイスタンブール、南のアテネまで含んで、周辺住民を集めて行こう。イスタンブールからだと2カ月以上かかるだろうな。例によって監視用ドローンに頑張ってフォローしてもらう事になると思う。


 ここでの拠点は小パルテノン神殿といった感じにして、テッサロニキ北方の台地上に建てよう。一見自然の大理石を使った神殿風だけど、実際には地下の岩盤まで達しているパイルが何本も打込まれていて、その上に免震構造の基礎が有り、しっかりと芯が通った超強化コンクリートの構造体で出来ている。これは超レンガと同じように、未来の強化剤を投入したコンクリートで、通り芯と鉄筋は初登場の強化チタニウム合金を使っているので、震度7までの地震であれば倒壊する恐れはありません。隕石の直撃でも受ければ別だけどね。今まで作った拠点の中では一番強い建物だろうな。それ位ここは地震や火山の噴火が多いんだよ。勿論外観は自然の大理石に見えるように加工してあるから、壊してみないと違いは分からないけどね。


 拠点のある台地前方に広がる平野部に20km四方の都市を築いて、周りを城壁で囲い、西側に流れているヴァルダル川から用水を引いて、都市内の水を賄うようにする。上下水道の考え方は、他の都市と同じだから、水は大事な要素になるんだよ。

 各家は基本的に石組みで作るので、中は割と涼しいし、火災等の外部からの火には強いと思うのだが、地震なんかには弱そうな気がしてしまう。

 そこは、拠点ほどではないが土台に免震構造を組み込んで、石の間には強力な接着系のセメントを使い地震によって崩れないようにしておく。拠点には使ったけれど、立て直しを考えると、一般家屋は鉄筋入りのコンクリート製には出来ないから、それ位になってしまうんだよな。他で使うとすれば役場などの公共施設位だね。これでも、それなりの防御力を持たせられるだろう。


 都市の発展にしたがって人が増え、南方向に移動していけば、いずれギリシアにたどり着くから、自然にギリシア文明へと繋がるだろう。繋がるかもしれない。繋がれば良いな。まあ、期待だけはしておこう。


 街道を整備してテッサロニキまで繋げ、並行してテッサロニキに漁村を作っておく。

 この村で海産物を取って都市に輸送させる事を考えている。それに、大型の船が出来れば、地中海対岸のアレクサンドリアとの交易も出来るようになるだろう。陸路でジャジーラ国に行くよりも、海路でアレクサンドリアに行く方が速いし楽だからね。


 エーゲ海文明も幾つかの地域に分かれて発展しているけれど、古代ギリシアからローマまで発展して流れだから、法律もローマ法の流用で良いと考えて、適当にアレンジして発布しておいた。他もだけれど、この時代にそこまで細かい法律を作っても、守らせる方が大変なので、基本的な事だけしっかりと決めておいて、統治用アンドロイドとその時の司法関係者の働きに期待していく事にしている。

 大体警察組織が無くて、軍隊が警察を兼ねるなんてことは普通に有った事なので、住民の教育が進んだ先で考える事にしよう。


 こんな調子で開拓を開始したが、一番遠くの住民が到着するのに2カ月半掛かり、都市建設には16年を要した。石材の調達と加工に時間が掛かった為だが、街並みはかなり見栄えも良くなって、良い感じに出来上がった。

 開拓開始時の人口は12万人程だったが、完成時は55万人に増え、人工授精処置に掛かった期間を合わせて、全工程は20年となった。

 都市の名前はテッサロニキ城塞都市、統治用アンドロイドは№7で「テウクロス」と名付けた。昔の王の名前だからそれらしくて良いだろう。


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 ヨーロッパではもう一か所、都市を作って行っておこうと考えている。

 南側からの人の移動はテッサロニキ城塞都市で監視できると思うので、東側の監視用だ。

この時代の人類の分布から見てほとんど必要ないかもしれないが、手付かずで放置しておくのも気持ちが悪いので、念のためといった感じだ。

 拠点の場所はヴォルグラード。前の名前はスターリングラードといった所で、第2次世界大戦でドイツとソ連の激しい攻防戦が有った所だ。結局ドイツが負けて、そのままドイツが敗戦する流れになった、曰くの場所だな。何せ、両軍合わせて200万人位が戦死したらしいから、すさまじい戦闘だったのだろう。


 設置する拠点のモチーフはガッチナ宮殿で、本物は7平方kmもあったようだから、庭園を除き建物をさらに小ぶりにして作る事にした。

 都市の大きさは10km四方で、勿論、高さ15mの城壁も作る。城壁も要塞級にしてみたが、T-14の125㎜滑腔砲に集中攻撃されたら持つかどうかは分からない。まあ、そんな理不尽な攻撃をしてくるような敵は来ないと思うけれどね。そんな攻撃が有るとすれば、地球外生命体の攻撃位かな?

この都市を中心にして、南北に出城をいくつか設けて監視線を作り、東からの侵入に対応する事にした。取りこぼしは有ると思うが、それなりの監視網にはなるのではないだろうか。

 ここから東、シベリアまでにどれだけの人がいるのか分からないから、そんな人々が集まって力を付ければ、こちらに攻めてくるかもしれない。その場合でも、そう簡単には落とされる事は無いと思っているが、万一という事も考えられるからね。


 住民は半径500km圏内から集めたけれど、開拓開始時で2万人程度しか集まらなかった。やっぱり、この辺に人が流れ込んでくるのはもっと後の時代になってからなのだろう。

開拓から都市建設に20年。人口は20万人にまで増え、人工授精処置が完了するまでに合計23年掛かった。

 開始時の人数が少ないと、開拓と建設に時間が掛かるから、大変なんだよな。

 冬季の気温がかなり低くなった為、対応にも気を使い、ある程度住居が出来るまでは皆を偽ガッチナ宮殿に収容して、合宿所のような感じで食事を作りあったり、大部屋で雑魚寝をしたりしたものだ。建てた家は石製だけあって気密性は良かったから、一度暖かくなれば結構冷えにくくて、住みやすかったのではないかと思う。

 海からは離れているので、海産物はテッサロニキ城塞都市からの輸送頼りになったが、代わりに狩猟で手に入れた肉や毛皮などを送ったので、持ちつ持たれつの関係になったようだ。

 因みに都市名はヴォルグラードにし、統治用アンドロイドは№8で「アレクサンドル」と命名した。思い付かなかったので、良くある名前にしただけです。

この時代、特に何もない東ヨーロッパエリアの開拓も一段落。

次はアメリカ大陸に上陸です。

あっちも広いから大変だ!!

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