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初戦闘!!

 朝だ……。ここは何処だ?


 知らない天井を見上げ、頭の中を整理する。

 ここは、異世界でこの部屋は村の教会から用意してもらった宿屋の一室だ。


 教会との約束で、1か月間はこの村で過ごす約束をしている。

 僕は、せっかくの異世界だからこそ。色んなところを旅してまわりたい。

 その為には、最低限の強さってものが必要だ……。


 当初の目標は、ギルドで教えてもらった隣町に向かえるのレベル5を目指そう。

 ベッドから起きて、備え付けの水桶で顔を洗う。


 武器と防具を装備を設定しておく。


 武器1:黒鉄(クロガネ)のナイフ


(金属の強度は、銅→鉄→黒鉄→鋼鉄→魔鉄(ミスリル)の順になります)


 武器2:ウッドボウ


 防具胴1:鎖かたびら

 防具胴2:木の胸当て

 防具頭 :皮の帽子


 装備の登録が可能で、登録さえしておけば持ち替えても装備の効果はすぐに出せる。

 防具等は、登録さえしておけば早着替えなんかも可能だ。

 装備を整えたし、今日はモンスター退治をやってみたいと思う。


 部屋を出て、宿屋のカウンターで宿屋の主人と会った。


「おはよう。装備を整えて、今日は狩りにでもいくのかい?」


「はい、そのつもりです」


「そうか、それなら飯を持っていくといい」と言って、宿屋の店主は昨日と同じパンとスープの入った籠を手渡してくれた。


 ありがたくそれを頂戴して、「ありがとうございます」と言って、宿屋をあとにした。

 人が見ていない所で、先程の籠を[アイテムボックス]へ入れた。


 宿屋を出てしばらく歩くと、村の出口があった。

 ここを出ると、モンスターが生息しているらしい。一通りの情報はギルドで聞いているので、それほど不安はない。


 村を守る防壁もなく、村の出口は門兵もいなかった。

 本当に、スライム程度は一般人に対しても脅威ではないのだろう。


 ギルド証を確認すると、ステータスとスキルが記載されていた。

 ステータスは素早さ寄りのステータスで、器用さと賢さがそれの次に高かった。

 スキル欄は[ 空白 ]だった。


 しばらく、村の周りを探索していると、何か這いずり寄ってくるような音が聞こえてきた。


 ん? コッチから聞こえる。

 液体のようで、プルプルとした固形のモンスターのスライムが移動する音だった。


 モンスターは気づいていなかったので、遠距離から一撃を加えるチャンスと思い。

 弓を構えて、スライムを狙う!! MISS!!

 弓を構えて、スライムを狙う!! MISS!!

 弓を構えて……以下省略。


 弓を使い、矢を5発以上撃っても当たりもカスリもしなかった。

 攻撃を外していたので、スライムがこちら気づきに向かってきていた。

 スライム自体は移動速度が遅いので、慌てることなく武器を弓からナイフに持ち替えた。


 ナイフなのでリーチは短いが、当たれば倒せるはず……。

 スライムがこちらに来るのを待ち、ナイフを構えてスライムの攻撃に備えた。


 そもそも、スライムってどんな攻撃をしてくるんだ?

 いざ、スライムと対面してギルドから情報をもらい損ねてた事に気づいた。

 そんなことを考えていたら、スライムが飛びかかってきた。


「うおっ!!」


 スライムの体当たりを食らってしまった。

 しかし、ダメージはそれほどない。防具を整えていたので助かった。

 ダメージが手痛くないと解れば対応はできる。


 スライムに対して、思いっきりナイフで斬りつけた。

 ナイフがスライムに直撃して、スライムは動かなくなった。


 これが、この世界で初めてのモンスター討伐になった。

 思っていたより安全に狩りができたし、この調子で狩りを続けよう。


 2日間、村の近辺でスライム狩りを続けて、レベルが6まで上昇した。

 その結果、盗賊スキルの[危険察知]と[逃走]と[投石]の三つを覚えた。


 しかし、レベルが6に上がった時、不思議な事が起きた。


 盗賊であるはずの僕が、魔法の炎系初級魔法の[ファイア]と、氷系初級魔法の[アイス]、水系魔法の[ウォーター]の三つの魔法を覚えてしまった。


 盗賊なのに魔法を覚えるとか、意味がわからない。

 僕の世話係をしてくれてる、シスターのライムさんに聞いてみるか。


 その日は、なんとも言えない気持ちで宿屋に帰宅した……。

 明日は、教会に行って魔法の件を聞いて、その後にギルドに行って何かしら仕事を探そう。

 スライムは狩っても、買い取らないと言われたので何か仕事をしないとね。


 そろそろ、所持金0ゴールドでいるのもつらいしな。

 宿屋までの道中に色んな事を考えながら、歩いて帰宅した。


 村に入った所で、ボーっとして歩いて道具屋の立て看板にぶつかり大転倒した。

 スライムの攻撃より、ダメージを食らったかもしれない。


 道具屋の店員が、「何やってんだ、画家のにーちゃん」と呆れてた。


「あはは、すいません」と、言って頭を下げた。

 考え事をしながら歩くもんじゃないなと思い、そのまま宿屋まで帰宅した。


 宿屋の105号室へ入り、着替えを持ってから裏庭の井戸で水浴びを行った。


 井戸から水をくみ上げ水を頭から被る。


「ヒェッ!? 冷たっ!!」


 水が冷たくて変な声が出たぞ、流石に水を浴びるのは冷たいなぁ。

 身体を洗わないわけにはいかないし、我慢するしかないよなぁ……。


 ここの宿屋はどうやって、お湯とか料理作ってるんだろ?

 スープなんかは、温めてあるから火を使ってるハズ。後で、聞きに行くかな。

 水浴びを終わり身体を拭き上げて、着替えてから宿屋のカウンターへと移動した。


 宿屋の店主が、カウンターで待機していた。


「あのぉー、すいません」


「あっ、はい。なんでしょうか?」と、宿屋の店主が答えた。


「毎回、夜ご飯と一緒にお湯を桶に入れて提供してもらってるんですけど、あれってどうやってお湯を作ってるんです?」


「それですか? 鉄製の大鍋でお湯を作ってるんですよ。

 料理と同じ要領ですね」


「なるほど。火さえあれば、金属の桶があればお湯を作れるという事ですね」


「まぁ、そうなりますね。

 その火を起こすのが大変なんですよ。ウチも魔道具で火おこしできる位のお店になれればいいんですけどね」


「ん? 魔道具?」


「あれ? お客さん魔道具をご存じない?

 灯りを付けたり、火をつけたり、水を出したりと色んな魔道具がありますよ。

 ちょっとばかり値段がはりますし、この村じゃ手に入りませんけどね。

 手に入れようとするなら、隣町に行かなきゃ無いですね」


「情報ありがとうございます。

 あっ、そうだ。この村の名前ってなんというんです?

 この村に流れついて、村の名前聞いてなかったんですよ」


「あはは、教会からVIP扱いされてるのにお客さんも所々抜けてんねぇ。

 この村は、ゴレッジの村だよ」


「ありがとうございます。それと、この村の金物屋さんってどのあたりにあるんですかね?」


「金物屋なら、この村の一番有名な木があるところに行くときにポツンと建ってるよ」


「女神様の伝説がある木ですよね?」


「へぇ、他所から来た人の割には詳しいじゃないか?」


「道具屋さんに、その木を描いた風景画を買ってもらったんですよ」


「お客さんは、画家さんだったのかい?」


「まぁ、絵を描いて生計建ててるんで、そうなりますね」


「お客さん、ウチの店にも道具屋に売った絵を描いてくれないか?

 道具屋のあいつが買ったんだ。いい出来の絵だったんだろ」


「えっと、道具屋さんには、300ゴールドで買ってもらったので、同額でも大丈夫ですか?」


「あぁ、それくらいなら大丈夫だ。

 お客さんが、一泊50ゴールドで泊まってくれてるからな」


 うおっ、教会が一か月の宿泊費1500ゴールドを払ってるってことか。

 1ゴールドの価値が微妙にわかりにくいが、1ゴールド100円位なのかな?


「わかりました。明日、風景画を描いてお持ちしますね」


「あぁ、楽しみにしてるよ」


「それじゃ、今日はこの辺で失礼します。おやすみなさい」と言って、自室へ戻った。


 ベッドに横になり、明日描く絵はどうしようかと考えた。

 道具屋さんに、売った絵は日中に描いたから。宿屋さんには、朝方の風景でも描いてあげるかな。


 よし、描き終わったら、教会とギルドに行くことにしよう。

 そんなことを考えながら眠りについた。

本日の投稿は6話投稿になります。


1話 7:00 

2話 7:00

3話 7:00

4話 12:00~13:00 の間 

5話 15:00~16:00 の間

6話 19:00~20:00 の間 ※イマココ


の6話投稿です。

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