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三度、貴族に面会する。

 闘技場での対決を終えて、再び貴族のコーディの屋敷へと向かった。


 当初の貴族のとの面識を作るという目標は達成したが、肝心のサザランドには一方的に顔を覚えられただけだ。


 まぁ、間接的に大損させてやったので気分はいいが。

 できれば、サザランドとも直接面接を持ちたいのが本音の所だ……。


 貴族のコーディの屋敷の前に着いた。

 兵士が門の前を守っている。


「こんばんわ、闘技場での戦闘終わりましたよ。

 僕はどうすればいいんでしょうかね?」


「お前のせいで、ゴルドン兵士長は死罪になろうとしているんだ!!」


「は? 何を言ってるのか意味がわからないんだが?」


「コーディ様とサザランド侯爵は、ゴルドン兵士長に多額の掛け金を賭けていた。

 それを外させた罪は重いとして、死罪という判断が下されたんだ」


「そっか、正直な話。

 仕える相手を間違えたねとしか言いようがないな。

 少なくとも、僕は君達に殺される側の人間だったんだろうし」


「ぐぬぬぬぬ……」


「それで、主人の元へ僕を案内するの? しないの?

 一応、狩りに志願してきただけの人間なんだけど?」


「わかった。そこで、しばし待て!!」と、言って兵士が屋敷に入っていった。


 もう一人の兵士が恨めしそうにこちらをにらんでいる。

 闘技場から直接屋敷に来てるからフル装備してたんで、良かったかもしれないな。


 しばらくして、兵士が門の前に戻って来た。


「コーディ様がお呼びだ、この先に進むが良い」


「そうですか、それじゃ。

 お邪魔しましょうかね……」


 兵士が道案内をしてくれたので、それに着いていった。


 コーディがいる部屋に到着した。


 部屋に入ると視界に兵士長の姿が見えた。

 兵士長が拷問を受けた後を残し、部屋の片隅で倒れているが息はあるようだ。

 まぁ、それはいいとして、貴族の直接話しをしないとな。


「よく来てくれたな。サトウハジメよ!!」


「いえ、一応は狩りの志願できたはずなのに、こんなことになって困惑してますがね」


「貴公の力、私もサザランド侯爵もこの目で知ることができた。

 貴公を志願兵として迎え入れようと思う」


「いえ、その件は正直お受けできませんね」と言って、兵士長の方を見ていった。


「なんですか、 アレ?

 あの人は、僕と戦って負けたからと言って死罪なんですか?」


「いや、あやつのせいで多額の損害がだな」


「すいませんが、貴方は元商人なんですよね?

 こんな感じに壊してしまうくらいなら、犯罪者奴隷として売って金にすりゃいいじゃないですか?

 頭に血が上って死罪とかを選ぶあたり、選択肢を間違えてるとしか思えませんが?」


「貴様、私を愚弄するのか?」


「言っときますけど、一番強いであろう人物を私は退けてるんですよ?

 対等に話ませんか?」


 いくら馬鹿でも、この言葉の意味位はわかるだろう……。コレは、ある種の脅しだ。


「ああ見えても、兵士長には人望があったみたいですし、兵士達の手で奴隷として売りに行かせてはいかがでしょうか?

 死罪にするよりは多少なりとも金にはなるでしょう?」


「ぐぬぬぬぬ……」


「あの男を奴隷市場に連れて行け!!」と言って、貴族のコーディは元兵士長を奴隷として兵士達に連れて行かせた。


「懸命な判断だと思いますよ。

 流石、元商人のコーディ様だ」


「ふむ、分かれば良い。

 それで私の元に志願したのだよな?」


「申し訳ないが、私兵をあの用に扱っているのを見て普通の給与で働こうと思う人間はいませんよ」


「ぐぬぬぬぬ……」


「コーディ様が僕にとった行動は、身ぐるみ剥いで所持品を奪いたかったわけだ。

 同様の行為を20回はやってたってことですよね……」


「そ、それは……」


「兵士長より上の力を見せたのだ、それ以上の給与を求めますよ。

 それと、貴方に対して不信感が消えないので、貴方が懇意にしているサザランド様をご紹介下さい。

 そうすれば、貴方もサザランド様も溜飲が少しは治るのでは?

 失敗すれば死の傭兵家業、金が全てですからね……」


「わかった。私からサザランド侯爵に連絡をつけておく。

 後日、サザランド様に挨拶をしてくるがいい」


「ありがとうございます」と言って、この場を後にして奴隷市場へと向かった。


 そして、犯罪者奴隷と言えばあの店だ……。

 急いで、奴隷商の店へ向かった。


「店主、兵士の犯罪者奴隷が連れてこられなかったか!?」と、言うと兵士達がこちらを睨んできた。


「あぁ、連れ込まれたみたいだな。

 それで、店主。これをいくらで買ったんだい?」


「こんな、死にかけの兵士なんかに大金つけれるわけがないだろう」


「それじゃ、僕が治療するから。

 犯罪者奴隷ではなく通常の奴隷として僕に売ってくれ」


「ここまでの状況を治せるのか?」


「まぁ、死んでなければ [ヒール]でどうにかなると思う」と、言った側から[ヒール]で治癒していく。

 傷口がみるみるとふさがり、状態異常に対して[ヒーリング]もかけておいた。


 兵士達が、兵士長に集まっていく。


「うぐぐ、ココは?」


「「「兵士長!!」」」


「私は、闘技場での敗北を理由に拷問を受けて気を失っていたハズ……」


「そこの男が兵士長を奴隷として売って、少しでも金にしろとコーディ様をそそのかしたんです」


「そ、そうか」と、兵士長は言うと僕の意図を察したようだ。


「あのまま、あそこにいたら私は確実に殺されていた。

 だから、この男は自分で治療すること前提で私を奴隷に落としたんだよ。

 現に体が治療されているしな」


 今まで、僕を親の仇のように見ていた兵士達の視線が緩くなったのを感じた。


「おっと、全部が全部美談ってわけじゃないさ。

 戦って見てわかったが、アンタは普通に強かったよ。

 それを戦力として得れるんだ、多少の労力は必要だろう?」


「そうか、既に私の売買の契約は済んでいるのか」


「まぁ、奴隷として購入はしたが、僕としては貴方を縛るつもりはないよ。

 普通に給与も出すし、だから僕に協力してもらいたい。近いうちに屋敷もできるしね」


「おい!!アンタ!!

 兵士長を連れていくのなら、俺達も一緒に雇ってくれないか?

 今回の件で、あの貴族には愛想が尽きた……」


「あぁ、それは僕としては構わないよ。

 ゴルドン兵士長以下、兵士3名はこれからは私の部下になる。それでいいな?」


「あぁ、救ってもらった。この命アンタの元で使ってみせよう」


「「「ハイ!!」」」と、兵士三人は返事した。


「なら、タネ明かしを既にしておく。

 僕は、時期に貴族になって、この街の腐敗を正そうと思っている。

 今回の件はその第一歩だ!!」


「えっ!?」と、兵士長と兵士達は驚いていた。


「僕はこの奴隷制度というものを納得できない」


「おいおい、私の店でそんなことを言わないでくれよ」と、奴隷商が言った。


「貴方は真っ当にやってるみたいだから、別さ。なるべくして奴隷になってる人間もいると思うがそれは仕方ないと思う。

 だが、サザランドとコーディのやり方は酷すぎる。

 この街の西の遊牧民達を全て滅ぼし奴隷にして、南の森のエルフの集落を襲ってさらに奴隷を増やしていた」


 続けて言った。


「しまいには売れ残りの奴隷を、闘技場でショーのように扱って殺すという外道行為の数々。

 僕はソレを絶対に許せない……」


「と、まぁ。私達はこの街の二番手の貴族ラッド伯爵を支援してサザランド侯爵を打倒を掲げている一員なのさ」と奴隷商が言った。


「そんな、連中が存在したのか。

 コーディ様達の命運の終わりも近かったのかもしれないな」と、兵士長が言った。


「とりあえず、君達にはゴレッジの村で屋敷作りの手伝いをしてもらうよ。

 この街にいると色々とまずいでしょ?

 家族ぐるみで引っ越しを希望するなら、この街の教会に身を寄せてくれ」


「わかりました。

 いつまでに対応すれば?」


「明日の早朝には引っ越しをする、荷物は手荷物までだ大きい荷物は諦めてくれ」


「わかりました」と、兵士達は納得したようだ。


「それで奴隷商、兵士長の代金はいくらだ?」


「連れ込まれた時に亡くなっていた事にしておけばいい、最低限度の額だけ私が支払ってくるよ。

 私も君達には大金を稼がせてもらったしな……」


「そうか、お手数かけるがよろしく頼むよ」


「あぁ、任せておきな」


「よし、そうなれば明日の朝からゴレッジの村に引っ越しなんで、教会に集合だ遅刻しないように」


 そう言って、この場での話し合いは終了した。

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