百合はいいぞ。
僕は今、普段使わない宿屋の別室にいる。
いつものベッドルームは、二人の女性が着替えに使っているからだ。
……
…………
「お兄さ〜ん。準備できたわよ」と、隣の部屋から呼び出しの声が聞こえてきた。
二人の女性が、椅子とベッドに座った状態でタオルケットを羽織っている。
お姉さんはどちらかというと、スレンダー気味で細身のタイプ。
ライムさんは、太ってはいないが肉感があって丁度いい感じに柔らかそうな女性タイプだな。
……と、後ろ姿の身体のラインだけで判別していった。
「それじゃ、二人の前に動きますよ」と言って、二人の前に移動した。
予想通りだ……。タオルケット越しにもわかる胸の膨らみ。
ライムさん、ノルン様には劣るがいいものを持ってますね……。
お姉さんは案の定、スレンダーな感じで慎ましいふくらみがタオルケット越しに確認できた。
「あー、お兄さん。
私の胸をみて、残念って思ったでしょ?」
「いいえ、そんなことないですよ。
女性の価値は胸だけじゃないでしょ?小さいのは小さいなりに良さがあるのでね。
無さ過ぎるのも問題ですけど、タオルケット越しにわかる程度にはあるじゃないですか」
「えっ!?」と、言ってお姉さんが赤くなって両手で両胸を隠した。
「ハジメさん。私は、どうですかね?」
「ライムさんは言うまでもなく、女性らしさが全面に出てますから、それだけで絵になりますよ。
お姉さんは、今の赤くなってる状況ホント良い絵になりそうです」
そんな感じに二人に対しての評価を言った。
「ねぇ、お兄さん。
二人のうら若き乙女のこの姿をみて、変な気分になったりとかしないの?」
「うら若きって……、それはいいとして、なりませんね。
なので二人とも、僕の事をそんなに怖がらないで貰えると助かります」
「そっかぁ〜。
なら仕方ないなー」と言って、お姉さんが羽織っていたタオルケットを外した。
「あれっ、お姉さん。
やっぱり、恥ずかしかったですか?」
下着は外していたが、インナーは着ていた。
「やっぱり、これも脱ごうか?」
「いえ、これはこれで……いいと思いますよ」
「イイかぁ……。やっぱり、お兄さんエッチな感じではあるんだよね。
なんで、一線引いてる感じがするのかなぁ……」
「あくまでも、絵になるかどうか?
……で、僕は言ってますからね。
お姉さんは下着外してるから、うっすらと見えてるソノあたり逆に気になるでしょ」
そういうと、恥ずかしくなったのかお姉さんは片手で胸を隠していた。
「ライムさん、大丈夫ですか?」
「は、、、はい。大丈夫です」と言って、ライムさんはタオルケットを外した。
ライムさんは上下の下着は着用したままだった。
そう考えると、ギルド長のティーゼさんってかなり度胸あったんだなぁと、この二人を見ながら感心していた。
「下着着用でも、大丈夫でしょうか?」
「いいですよ。それで描き始めていきましょう」
しばらく、二人を褒めつつ気を使ってあげたりを繰り返していきながら、絵を完成させていった。
ある程度、描いているとモデルに慣れてきたのかお姉さんがインナーを脱いでくれた。
そうなると、あとは簡単だった……。
二人を褒めて、褒めて、ポロっと本音をこぼすように脱いで欲しいなと演技をしてやると、仕方ないなぁとライムさんも諦めてくれた。
そこからは、二人いるのをいいことに色んな絵を下書きして、最後に一枚完全に自分の趣味のポーズを取らせた。
二人の女性の双丘を重ねるようにして、ベッドに寝てもらう。この場合はお姉さんに上側に覆いかぶさって持った。
よくある百合展開のやつだ、色んな展開を仕事柄要求されてきたので、生でこういう構図を見れるのは生生しくてよかった。
しかも、仲のいい友人……とくれば、想像するにはいろいろと捗る展開だろう。
最後の一枚は筆が走ったので、下書きを終えそのまま色付けまで済ませる事にした。
途中、お姉さんがポーズを維持するのを疲れていたので、休憩してもらいながら着色を進めていった。
……
…………
そして、本日の集大成が完成したのである。
先輩が年下の後輩を……と、言ったところだろうか。
「はい!! 完成です」
下書きと、色付けをした絵をすべて1枚ずつ印刷をして[アイテムボックス]に入れた。
その絵を全て、二人に手渡した。
「これは今日、描いた絵です。
二人ともお疲れ様、僕はまた別室に行っておくからまずは二人とも着替えてね。
目のやり場に困るからさ……」と言って、別室へ移動した。
しばらくすると、二人から呼び出してもらった。
「あの、ハジメさん。
ハジメさんは、一枚も持ってなくていいんですか?」
「僕は君達に、いい経験をさせてもらったから。
それだけで十分さ……」
「私達の絵は、いらないということでしょうか?」と、ライムさんが言った。
「違う違う、僕は、一回描いておくと複製ができるんです」と言って、色付けをした絵をもう一枚複製してお姉さんに渡した。
「えっ!! 凄い!!」と、ライムさんがびっくりしている。
「お兄さんはいつでも、今回、描いた絵を取り出せるってわけなんですね」
「とりあえず、二人に言っておくけど。
今回描いた絵は、売りに出したりとか一切するつもりはありません。
あくまでも個人の経験の為に描かせてもらいました。売りに出してもいい絵を描かせてもらう場合は最初に断りを入れますよ」
「ということは、この絵が有名になることは?」
「ありません。
ただ自信作ではあるので、着色した絵の右端にはサインを入れてますよ」
「お兄さんが、女性嫌いってわけじゃないのが解ってよかったわ」
「あははは。僕程、女性が大好きな人間はいないと思いますよ。
全ての女性が美しい、もしくは、いい部分があるって思ってますからね」
「それなのに、女性とは付き合いたくないって、変な人。
ライム、アンタ変わった人に惚れちゃったね」
「そうみたい」
「いや、女性に惚れられるのはありがたい事ですよ。
絵師として、本音の姿がみれるからね。
ただ、レベル70になるまでは魔王になっちゃいますし、そういう考えは持てないかな」
「はい、解ってます」と、ライムが答えた。
筆がノリにのって、辺りはすでに暗くなっていため、女性をこの暗闇の中、返らせるわけにはいかないと思い。
「それじゃ、二人を家まで送るよ」と言って、二人を送ることにした。
その際に、[ライト]の魔法を使って、道中を明るく照らして二人を家路まで送り届けた。




