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かべ の もり

<2. 転> 

掲載日:2016/12/10

知らなかった


いや 知っているはずがなかったんだ


私はいつの間にか 転落していた


気づかなかった


いや 気づくはずがなかったんだ


もうひきかえせないところに


知らず 気づかず のうちに来ていたことを



全てが 転じる……


明 が 暗 に変わる


できる が できない に変わっている


分からない……


あっという間に 手にしていたものが逃げていく


自信が ステータスが壊れていく



ぞっと 襲ってくる悪寒


オセロが 裏返っていくみたい


ただ 茫然とたち尽くして


白 が 黒 になっていくのを見るだけ



転じて 転がされて


何もできないまま


私自身のことなのに


「明白」はテレビの中なの


ふと 画面に手で触れて


崩れ落ちて 額をつけて


腐敗していく感触を感じながら


私は 落ちていく。




知らなかった


いや 知っていたなんてウソだったんだ


私は吸いこまれてはじめて知ることになる


気づかなかった


いや その以前に


この状態の真実なんて見ることがなかった


全てが 転じる……


実 が 虚 に化ける


分からない……


あっという間に 心に入っていたものが


皮を破って 飛び散ってしまった



ぞっと 襲ってくる目眩


ジェンガが 崩れる瞬間みたい


ただ 茫然とたち尽くして


有 が 無 になっていくのを見るだけ



転じて 転がされて


何もできないまま


「虚無」に浸食されるがままなの


ふと 手を見つめ 握りしめ


無力の(あかし)を刻みつけ


腐敗していく感触を感じながら


私は 落ちていく。



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