間話その八 ヨーコ(仮名)さん、そのせつはありがとうございました。
久里浜式が終わったので、お世話になった人のことを書いてみたいと思います。
私の断酒ノートの裏表紙の裏には、スーパーの値札が数枚挟まっています。
「うどん3食入り 128円」
「生ラーメン しょうゆ 3食入り 178円」
などなど。
以前は断酒会の活動に積極的に協力していたという方の奥様が私にくれたものです。
在庫処分の横流しでは、ないですよ?
大切なものは、値札の裏にあるんです。
その奥様は、旦那が断酒例会に参加しなくなってから
「自分の夫は、自分にわからないところで酒を飲んでいるのではないか」
「飲んでいるにしても、私にできることも…」
とかなんとか、いろんな不安を抱えて、抱えきれずに、断酒会の家族会員として例会に参加していたようです
。
私より10ほど年上で、例会が終わったあとによく声をかけてくださいました。
詳しい内容はおぼえていませんが、後ろ向きなことは口にしない方でした。
そんな方が、断酒会で再出発することを表明した自分に贈ってくれたメッセージの数々が、値札の裏に丁寧な手書きの文字で書いてあります。
今回は、その言葉の数々を紹介していきたいと思います。
ひとの体験談を 自分の事のように 聞こう
体験発表は、人格向上のための自己分析
私が もう一人の私に 話しかけているのである
断酒とは、助けることと、見つけたり
「山の深きは、谷の深さを以て知る」 という。
深い深い反省があってこそ 人間性は高まるものだ。
断酒日記の今週の言葉
断酒家の最大の栄光は、一度も失敗しない事ではなく
倒れるごとに、起きるところにある。
断酒の道は必ずしも先輩と同じ道ではない。
それは自分で見つけるものだ。
断酒もマラソンと同じだ 転んだから失格という規則はない
また 立ち上がって走ればよい
失敗をいつまでも気に病んではならない
それは 臆病で 虚栄心があるからだ。
いまになって読み返すと、当時のその奥様の表情とか、雰囲気も含めて思い出されます。
「頑張らないように、頑張ってね!」
「自分で自分の失敗を認められる人なんて、なかなかいないよ!」
とか、いろいろな言葉をくださったことが思い出されます。
その節はありがとうございました。今の自分がある一部は、貴女がくださった言葉のおかげです。
転んだことがある人たちって、自分たちよりあとから転んで、立ち上がろうとする人に優しいんです。




