間話その七 アルコールとの訣別 アルコールの正体 戦う決意
毎日恒例のように日記のあちらこちらに書き散らかしている
「アルコールは敵だ」
ですが、実は断酒ノート№2の見開き扉にあたる箇所に、当時可能な限り丁寧な文字で書いてあります。
しかし、アルコールで入院するレベルなので、現在と比較するとやっぱり文字が不安定ですね。
アルコールとの訣別
アルコールによる呪縛を医療に力で解いてもらった僕は
白い服の人々に礼を言って病院をあとにした
これからはどこへだって行ける
この二本の足さえあれば 地の果てだって行ける
寒風吹きすさぶ中 僕は歩きながら考えた
学生時代、あのまま順調に大学を卒業して
大手企業や官公庁に勤めていたとしたら
あるいは、あのとき合格した医学部に入って医者になっていたとしたら
勘違いしたエリート意識を持った
鼻持ちならない人間になってしまっただろう。
今はアルコール依存症という病気になってしまい
失ったものは数多く 得られなかったものはたくさんあるけど
大好きだったお酒は今では敵でしかない存在になってしまったけど
もし エリート街道とやらを歩んでいたとしたら
自分の人間性は現在よりも低かったに違いない
連続飲酒という濁流によって
全てのモノを押し流されてしまったが
命と住処だけは残った
端から見たら悲惨な人生かもしれないけど
収入は少なくなり 運転免許も失ってしまったが
これでいいのだ
そうだ
これでいいのだ
アルコールの正体について
自分にとって、アルコールとは天使の格好をした悪魔であり、甘い言葉を囁きかけて誘惑してくる。
時には飲酒衝動という攻撃を仕掛けてくる。
攻撃を弾き返さずに受けてしまったり、誘惑に負けたが最後、そいつは悪霊のようにとりついて決して離れることはなく、自分一人で祓い落として浄化を図ろうとしてもそれは不可能である。
誘惑や攻撃に負けたままであったり、自分一人の力だけでどうにかしようとしてもどうしようもなくなる。
取り憑いた悪霊は身体、精神を蝕み、全てを破壊して、最後には命をも奪っていく。
アルコールと戦う決意表明
アルコールとは、自分にとっては社会生活、日常生活、生活環境の他一切合切を破壊する破壊者であり、自分に何らかの創造をもたらすことは一切ない破壊者であり、敵である。
敵であるのならば戦うしかない。
しかし、一人で戦いを挑んだら必ず負ける。戦うなら仲間が必要だ。
自分にとって、断酒逃走の仲間とは病院と断酒会である。
戦うならば勝利を目指すべきだ。
最悪引き分けでもいい。
負けることもあるかもしれない。
しかし、万が一勝負に負けたとしても敗者復活戦があるのだ。
それに参加すればいいだけのことだ。
完全敗北だけは駄目だ。
勝負。つまり人生そのものが終了して廃人になってしまうか命を失うことになる。
2012年1月18日




