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通された部屋はとにかく白かった。
白い机に、ホワイトボード。
白い椅子に大きな窓。
シンプルな時計。
そして、椅子に座った2人。
今日の朝に会ったというのに、まるで別人のように衣服が破れ、少し顔が腫れている。
抵抗でもしたんだろうか。
見ていてとても痛々しかった。
ドアの音に飛び跳ねて、2人の視線が虚ろにさまよい、私で止まる。
驚いたような、安心したような複雑な視線。
私は坂本さんに導かれ、空いているイスに座った。
すると、坂本さんは誰かに電話をかけて、
「しばらくお待ちください。」
と静かに告げた。
これから先のことを予感しているかのように、2人は震え、私はただ黙って座っていた。