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しつこい男

 はっきり言うとしつこい、この男。隣の席の栗山秀君。栗山君はなにかと話しかけてくる。

 授業後にはくだらない無駄なこと。

「お腹すいたね」

とか

「マジ眠くねー?」

とか…。

 しかも今、誘われて断れず一緒にランチ。

 一緒って言っても私の親友、滝田凛とその彼氏の佐藤佳那汰もいるからいいけど…。

 さらに凛のとなりを佳那汰くんに譲ってしまったから、私の隣には栗山くん。

 もー、久々に学校来れたのに、最悪な1日だ。

 

 そんなことを考えていたらあっという間にすべて授業が終わってしまっていた。

 そしてそして、放課後はみんなで遊ぶことになった。部活をしていない佳那汰くんと凛も乗り気だし,もう行くっきゃないな。あーぁ…。

 なんて低テンションでいたら、言った場所は大好きな雑貨屋さんなどなど。とにかく私の好きなとこばかり。

 しかも不思議なことに、行き場所を決めるのは全部栗山くんだった。すごい偶然だ。

 めっちゃ気が合う。いい友達になれるかもな…。なんて思ってたが、ラブラブの二人のせいであまるのは私たち二人。

 もうやだ。帰りたい。もう11月だから寒いし、そんなことを考えていたら

「寒そうだね。」

と言って、栗山くんが自分の巻いていたマフラーを私に巻いてくれた。それに手袋まで。 あ案外いい人なんだな…。なんて思ったのもつかの間で

「俺って優しいだろ」

とか言い出した。

 やっぱこいつ、無理。


 なんだかんだでもう三時間経過。帰ることになった。


 帰りの電車、まさかの栗山くんと同じ電車。

 離れたところに座ったつもりが、向こうが私の隣に座り変えてきた。

 はぁ…。ほんとこの男、なんなんだろうか。私につきまとはないでほしいな、って感じ。

 

 電車を降り、外に出てみるともう真っ暗だった。

「真っ暗だぁ…」

私のつぶやきをすかさずひろった栗山くんは、

「送ってくよ」

と言い出した。

しつこいとは思ったけど、お言葉に甘えて、送ってもらうことにした。




これからはじまる一年間。いったいどうなるんだろうか…

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