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僕たちが見た、幻想のソラ  作者: 蒼葉蒼樹
力の向上・それぞれの修行
19/22

幻想修行4・森から滝へ

修行再開で、やっと投稿です・・・相変わらず安定しないな・・・

次は早くできるように出来るかな・・・まぁ、マイペースでやっていこう、うん

では

その動きは始まりから苛烈だった

ありとあらゆる方向から来たる攻撃に自分の能力を合わせて弾き、走り抜けながら次々に迎撃していく

だが決して弾幕がやむことは無い、間を抜け、当たりそうなものを弾き、そして隙間を縫ってまた前へ進む

それを繰り返してもう何時間たったかわからない・・・が、記された妖怪の山という地点に近づいているのは確からしかった

滝の音が小さいながらも聞こえてきていた、つまり目的地のふもとが時期に見えてくる・・・

そして、ついた時点で一旦キリにする・・・が、そう容易く近づけさせてくれるはずもないだろう

滝のふもとはまだ見えていない、木々が視界を遮り、滝の音だけが徐々に近づいてくるような感じだ

そしてその音が近づくにつれ攻撃も激しくなっていく・・・だが


翔季「(能力のコントロールも安定してきている・・・

不思議な感覚だけど、まるで自分を支配している感覚にもなる、それはそれで

まだ、出し切れて無いところがあるんだろうな・・・)」


そんな風に考えながらも、手や足は攻撃を弾き、潰して道を開けていく

気の扱いは元の世界でも教わった通りにコントロールすれば問題ないらしく

その通りにしてみればこちらでは具現化も可能ということだというのを美鈴さんとが教えてくれた

だからこそ、両手両足を使い死角を無くす様に、そして具現化した気に質量を乗せ壁を作るかのようにぶつけていく

それはまだ手探りながらも、武の技を型に入れつつも自分なりの型を作り出すように

そして、不意打ちを受けないように周囲に気を配りながら自分に優位な戦いを作り出して行く

だからかもしれないが、黒狼からの攻撃があまり無く、アリスさんの全面的に視界を被うような人形たちが攻撃を仕掛けてくる場面が非常に多い


翔季「(でも油断をしていると・・・来る!)」


思った瞬間と黒狼の攻撃の瞬間が合った・・・と思ったが


黒狼「気負いすぎだ、そんな張っていると余計な不意打ちを受けるぞ」


言葉の節々で攻撃を叩き込んでくる、だけど回避が間に合わないほどでもない

けれど弾幕や人形たちの刃物を避け切れるほど動き回れない

それでも、能力を最大限行使する以上、それすらも障害にはなりえない

おそらくだけど、こちらの世界の人たちも同じようなものなんだろう

だからこそ、今の僕には修行、鍛錬が必要なんだろう

とはいえ、今は思考しながら戦っている場合でもないけど・・・


アリス「・・・そろそろね」

黒狼「主たちはちゃんと言っておいてくれただろうか・・・」

アリス「私の人形が報告してくれたから平気よ・・・

妖怪の山、天狗の哨戒圏内に入るわよ! 弾幕に注意なさい!」


そういわれた瞬間には滝の見える広場に出ていた

アリス、黒狼共に滝の方面に向き直り、互いに次の戦闘態勢を取っている

アリスは宙に浮き空を舞い、黒狼は体勢を低くし高速で地を駆ける

そして翔季自身はその場に立ち止まり辺りを窺う

そこでいくつかの声が滝の音の中響いた


?「昼刻前・・・か、予定より早いが、来られた以上相手となろう・・・犬走椛! 兵を放て!」

椛「はっ! 皆の衆!時は来た!いざ迎え撃て! 先行隊!行け!」


木々や岩場に隠れていたのか、まさに烏合の衆のようにさまざまな天狗が戦闘の合図を上げた

・・・黒狼の言っていたきついってのはここからなんだろうね・・・ふぅ

一対団体というのは本来実力差があるときにされるものが多いが、今の状況から考えるならば一種の弱いもの虐めだとも思われるけど、現状自分の実力を知るには一番良いのかもしれない

まったく・・・黒狼たちはいったいどこまで手を伸ばしたんだろう・・・


黒狼「アリス、お前は後ろに下がってて良いんだぞ?」

アリス「別に良いわよ、それに私だけ特別視されても困るし、私も天狗たちには用があるし・・・ね?」

翔季「・・・? あの、話が読めないんだけど・・・?」

黒狼「何をしている? 来るぞ!」


黒狼たちが左右に散り、翔季一人置いてきぼりにされた

出来事は瞬時に起こり、時に残酷である

まず前方に飛び出た天狗たちが風を何かの塊にしているのが分かる

それも複数、大容量の風がそこに集まる

そして


「射止められよ! 外来の者達よ!」

翔季「何かよくわかんないけど結構来るみたいだねっと!

あぶなっ!」


正面から来る弾幕を寸前で横にかわし、乱れ飛ぶ刃を軽いステップで避ける

ただこの回避で気をつけるのは隙を作らないこと、ただそれだけを念頭に置いて動く

とはいえ避けるだけなら相手を見ないでいいのだろうけど・・・僕がするべき事はそういうことではないんだろうな

心の中でため息を吐きながら、体全体の力を抜く


翔季「回避だけじゃ意味無いよねっと!」


小石を数個持って投げつける、が弾幕によって瞬時にかき消される

しかしソレを何度か繰り返す、場所を変え、走り回りながら何個か投げつけ続ける


「無駄だ、学習能力が無いのか? 近頃の人間は」

翔季「ははっ、まぁ、普通はそう思いますよね・・・ですが」


小石を砕いていた風の弾幕の色が少しずつ変化し始めた

黄緑色の刃から黄色い土気色に、そして


翔季「お願いします! 黒狼! アリスさん!」

アリス「ええ!」 黒狼「ああ」

椛「!? いったい何を」


アリス・黒狼『哭砂嵐【土乱ストームドールズ】』


人形たちが四方八方に散らばり、円を描くように少しずつ回転を始める

その真ん中を貫くように土砂が叩き上げられた、そしてその上には翔季が居る


黒狼「じゃあ後は・・・」 アリス「あなたの仕事よ、頑張りなさい」


そう、ここからは・・・僕と君たちの大演舞劇の開幕だ

まず手始めの一の足で近場の天狗を蹴る、その勢いのまま次の地点、遠い位置の天狗をトンファーで一槌入れ込み、反しの反動で能力始動、瞬間移動の衝撃だけでピンボールの要領で次々に跳ねて行く

空中でハリネズミのように丸まりながら相手を一蹴していく、人形たちの嵐の回る方向と同じように

ぐるぐる、グルグルと回り続ける

反撃で来る様な鎌鼬は衝撃の後ろを断ち切る様に殴りつけ、その反動を利用し近くの天狗を再び一蹴

そうして、竜巻の中に囚われていった天狗たちが天辺まで着いて落ちていく

そんな景色を横目に目の前の天狗たちを能力を扱い次々落としていく

少量の気を扱い弾を流してみたり、多量の気を扱い手加減で打ち込んでみたり

そうして自分の力のコントロールを確実にしていく、瞬間的な移動も、その過程で気が付けばぶつからないようにコントロールできるようになってきていた

と、そこで一閃の刃が入り込んできて竜巻は一瞬にして収まった

それを人形を足場にしてかわし、地上に降り立った


椛「そこまでです・・・侵入者・・・いえ、凪 翔季様」

黒狼「ほぉ」 アリス「へぇ」


アリスさんと黒狼がひとつ返事でそんなことをつぶやき、落ちていた天狗たちを集めていた

訓練できている、というのは向こうも分かってはいたのかな・・・だとすれば


翔季「じゃあ、ここは通させて貰っても―」椛「ですから、私があなたを試します」

翔季「・・・はい?」

椛「ええ、下層の先兵程度ではあなたの相手にはなりませんでしたでしょうから

此処からは・・・私が直々に本気で向かわせて貰います!」

翔季「いや、だから少しは話を」 椛「問答無用! 行きます! 山窩【エクスペリーズカナン】!」


・・・そもそも話す間も必要ないのかな・・・そんな風に思えちゃうけど今はそんな場合じゃないよね

円状を描く弾幕、ただ他の天狗たちとは違い、こちらは太刀での威嚇攻撃を交えている

つまり、完全に近接戦闘を意図して此方に近づいてきている


翔季「(彼女の武器は片刃の片手半剣・・・所謂バスタードソードの類の大きさの剣だ

この異世界製の異質さが故なのかは分からないけど、片手で扱えるほどの技量があると考えたほうがいい

黒狼たちも戦闘域に入らないように離れているし・・・)」

椛「さぁ、回避だけでは意味ありませんよ? さっきみたいに攻撃してみなさい!」

翔季「(完全にこっちを挑発しているみたいだ・・・まさかあの状況を見ていたのかな・・・

いや、彼女はあの竜巻の中に入っていない、外からじゃあ土気と風の気で見えはしないはず

だったらあの剣と同じ威嚇の意味・・・?)

考えても仕方ない・・・か、じゃ、行くよ!」


踏み出す一歩は小さく、けれど少しずつ距離を近くしていく

そして弾幕の無い隙間に大きな一歩を踏み出し、次に真上に大きく飛び出す

ソレは大きな隙であり、相手を騙す一手のようにも見え

けれどどちらとも取れない、そんな瞬間の2、3秒はすぐに過ぎ去り


椛「隙だらけですね・・・そんなのでは誰も倒せませんよ!」

翔季「(来た・・・)そぅれ!」


大振りな縦の剣戟、それに重ねるように逆蹴りを放つ、両足を重ね太刀を迎え撃つように

そして、次の瞬間にソレが決まった


椛「そんなもの断ち切って・・・!」

翔季「軽い・・・かな、行け!スペル 気功【連瞬】!」


互いに瞬いた瞬間、その刃が宙に舞った

だがソレすらも椛には見えているのか、盾と剣の双方を扱い防御に徹している


椛「そう来ましたか・・・ですが私には見えていますよ!」

翔季「そうみたいだねっと、まだまだ!」


トンファーを気力によって硬質化し、鉄のような刃で撃つ

だがそれすらも椛の刃には通らない、だが


椛「かった・・・いえ、まだまだ!」

翔季「(弾幕が薄くなってきてる・・・それだけ集中してるってことかな)

なら、君もそろそろ本気で斬りにきなよ、こんな足場の不安定なところじゃなくて・・・堂々と・・・ね」

椛「宙に浮いているのがつらい・・・ですか?」


そういうわけじゃない、そういう返答も出来るが、正直空中での気力変換は難しいのだ

黒狼いわく、能力と気力、魔力、妖力、霊力等はそれぞれ別で存在しているが混在しても居るということらしい

つまり、僕の瞬間能力と気力は別に存在していながら一緒にある・・・これはどちらかが消えればもう片方も消えるという意味合いでもある・・・らしい

らしい、というのはあくまで黒狼が今まで見てきた中で一番近い能力者の力がソレだったということなのだが・・・いったい誰に似たのかは分からないし今は調べようとも思わない


翔季「正直、辛いね 特に飛んでいられるのが困るんだ

僕たちは地を這うネズミだからね、空を飛ぶカラスには滅法弱い

そういう意味では僕は君たちみたいに空を飛ぶ人たちは苦手だね」

椛「『僕は』ということは、貴方だけですか」

翔季「あの黒い狼の人はどれだけ実力があるかわからないし・・・それに」

椛「それに?」

翔季「君の剣術、しっかり見てみたいな・・・って」

椛「/// ご、ごまかさないでください!」


反しの一振りを入れられ振り払われ地に落ちる、着地と同時に弾幕が解ける

ゆっくりと着地する椛を、真正面に捕らえ右手をまっすぐ突き出し合図を送る

周りは静かに見ている・・・が二人だけ喋るのが


アリス「(普通あんな状況で告白なんてするかしら)」

黒狼「(いや、アイツは天然ジゴロなんだろう、あまり気にしていると付かれるかもしれないぞ)」

アリス「(何が?)」黒狼「(可能性の話しだ)」

アリス「(そ、で、もう片方の人たちはどうしたのかしら?)」

黒狼「(普通どおりに進んでいるのならもう此処の神社に付いている筈だが・・・)」

アリス「(ふ~ん、何もかもあなたの思い通りに動いているのかしら?)」

黒狼「(そうでもないさ、現に主はまだ修行中だ・・・それより)」

アリス「始めるかしら?」


周りの木々は緑で生い茂っており開始の間を待つにも何も無い

どちらか先に攻撃を仕掛ければ確実にやられる、そんな状況だ、だから互いに動けはしない

アリスの問いを言葉の最後に周りが静まり返っていた

だから、今度は


翔季「ふぅ、では行きます!」


こちらから仕掛ける、一気に飛び込むことはせずに速度を落として少しずつ近づく


椛「(この距離を一瞬で詰めない・・・でしたら)

先行! 貰います」


一気に踏み込み距離を詰める椛に対し、そのまま走り込む翔季

後一歩で刃が届く範囲に踏み込み足を止めるが椛はそのままの勢いで切りかかる

その攻撃を横をすり抜けるよう体勢を低くし、横から足払いを放つ

椛は軽い飛翔でそれをかわし、そのまま兜割りをするが身を捻ってかわされる

そんな攻防を数分繰り返し互いに速度が増していく


椛「(この方・・・本当に此処まで来る間に動き回って来られたのですか・・・?

それにしては)」

翔季「動きが速いかな? それとも、君にはこれ以上付いて来れないとでも言うのかな?」

椛「っ! ご冗談を!」


互いに武器を構えなおし、再度激突する

それを周りは見ているだけではある、ただ、こちらでも少しのやり取りが開始していた


黒狼「大天狗か・・・一将軍がこっちに何の様だ?」


アリスは遠くに離れて他の天狗たちの容態を見ている、だから此方としては暇ではあるのだが


大天狗「なに、どうということでもないぞ外来の者、ただちょっとした話し相手にでもなってくれぬか?」

黒狼「老いぼれの口車みたいな物良いだな・・・まぁいい・・・それと、俺は外来のものじゃない

異端者だからな、この世界に居る方が本来の存在といってもいいだろう」

大天狗「そんなもんかのぅ?」

黒狼「人間も他の生物もそういうものだろ? それより何だ?」

大天狗「む、おお、そうじゃった実はの―」

黒狼「ほう、いいのがあるな」

大天狗「どうじゃ? この後一杯やらんか?」

黒狼「そいつは重畳 後でやろうか」


そんな言葉を交わし、戦況を再度見やればそこには疲弊しかかっている犬走の姿がある

対する人間はまだ平気そうであり、軽いステップを刻み、小さな呼気で何度か撃ち飛ばす

しかしそれを何度も受け止めている側があまりにも攻勢に出られていない

このまま終わるかとも思われたが、次に攻勢が逆転した


翔季「このまま終わる気かい? その程度じゃないよね?」

椛「くっ、まだ、この程度じゃ終わりません・・・行きます! 狗符【レイビーズバイト】」


一旦攻撃を打ち返し少し離れた瞬間にスペルカードが発動する

彼女の持っている太刀が牙のような波状を持ち一振りすればその刃が弾幕となり飛火する

どうやら此処からが本気らしい、鋸刀のようなソレを二振りし、こちらに向かってくる


翔季「こっちも本気で行かないと・・・かな」

椛「隙や余裕を見せれば、その瞬間噛み砕きます!」

翔季「文字通りそうなんだろうね・・・ふぅ」


向かってくる刃の弾幕に真正面に向かい合う

弾幕に対し脱力した状態で挑む

力を抜き、かわすことに集中する

弾幕の小さな隙間に入り込み、すり抜けるように滑らかに交わす

その先を椛はためらい無く切り裂く、だがそこにはやはりいない

だが止まらずに振り向きざまに横薙ぎする

それでも当たらない、それでも椛は彼の後を確実に追い見ていた


椛「(あと少し・・・もっと、速く・・・!)

いっけぇー! 私のバイト!」

翔季「!? まずいっ!」


先読みからくる大容量の近接弾幕

普通なら避けられるはずがない・・・そう、普通なら



黒狼「あいつの持っている瞬間移動能力が時を止めるのか時間に対する行動時間延長か

それとも・・・」

大天狗「それとも、身体能力によるものか・・・かの?」

黒狼「俺たちの連れの奴も規格外だと思ってるぐらいだと思うがな

ま、だからこそ俺たちがこっちに来ているのかもな」

大天狗「お主等も忙しいのう・・・もう少しゆったり出来んのか?」

黒狼「それができれば一番いいんだろうがな・・・

何せあいつは一般人にしては武に力を付けすぎた」

大天狗「だからここにいる・・・かの?」

黒狼「この事に関してはあのスキマ妖怪には感謝している

またこうして俺たちが歩き回れるんだからな」

大天狗「ふむ、まぁ詳しいことは聞かんよ・・・長話はわし等の了見ではないからの

それこそ、わしらを統べる天狗の長に話すといいわ」


ま、会えたらな・・・そう残し戦闘見てみる

翔季は先ほどの弾幕を紙一重でかわし、椛の連撃に対してトンファーで何度か打ち返す

しかし先ほどまでの余裕はお互い無かった、どちらかが気を抜けばその瞬間決着が付く

だからこそお互い近接での自身の間合いを譲らない、互いが互いの間合いに入り込み引き離し、また詰めあう

傍から見れば先ほどのやり取りの繰り返しに見えるが、椛の弾幕を発生させる地点からずれて攻撃しているのが微かながら見て取れる

だが、若干劣勢であることもコレで分かる・・・さて、どうする?



椛「くっ、まだまだです!」

翔季「っ、これぐらいで、負けるか!」


互いに一歩も譲らない攻防、お互いに攻撃を重ね相殺していく

弾幕を発生源から叩き後ろに流して行き、椛の剣戟だけを受け流し、時には受け止め、脚術とあわせ攻撃の機会を探る

大して椛も弾幕を目暗ましとしながら相手の攻撃に太刀を重ねる、もはや盾を捨て全力で切る姿勢に入っている以上、油断の一切は許されない

大振りな横薙ぎから細かい連打の斬撃、さらに反しの弾幕から突っ込みさらに連続で切りかかる

その連打に対し正面から撃ちとめることはせず太刀の側面や後ろを打ち付けるように払っていく


黒狼「能力を使っていないな・・・」

大天狗「ほう・・・それであれほど対等に戦えるのか、あの者は」

黒狼「もともとその辺のチンピラに負けるほど弱くも無い・・・が

あれほど大きい刃物相手はした事も無いはずだ、だから加減が分からないんだろう

ま、それももうじき慣れるだろうな」

大天狗「犬走が負けるとでも?」

黒狼「この程度で負けて貰っては困るからな・・・

さて、翔季! そろそろケリをつけろ!」


一言の音、それを切っ掛けに一気に距離を開け、互いに川を挟んだ距離まで広がる

椛も追うことなく両手で持つ太刀に力を込め、相手を見つめる

一切の挙動を逃すことなく、一手一手すべてを見極め、確実に一太刀入れ込む覚悟で

滝の音で小さな音の殆どが掻き消えている、だが硬直状態であれそんな大きな音は一切関係は無かった

いや、目の前の相手だけを見つめる瞳には、相手を倒す闘気を宿し、そのやいばに宿るのは負けられないという不屈の心・・・そう、今だけは互いに騎士であり武士である


翔季「さて・・・と、ああ言われちゃ仕方ないか・・・

だから、もう全力で行かせて貰うよ・・・犬走椛さん!」

椛「もう逃しません! これで終わりにしますよ」


互いの気の高まりを感じ、次に飛び出していった

お互いの気の激突は突風を巻き起こすほどの激しいものだが椛は太刀が、翔季はその姿が周りには見えぬほどの速度になっていた・・・いや、その速度にようやく成ったとも言うべきか


黒狼「問題はあの能力をどれだけ長い時間扱えるかが本来の問題でも有るな」

アリス「そうね、私の人形でも一日中操っていても問題は無いけど彼は別だもの」

大天狗「おおぅ、ご苦労様じゃったな」

アリス「たいしたことはしてないわ・・・ソレに貴方達それほど本気じゃなかったでしょ」

大天狗「ふぉっふぉ、なんのことやら」

アリス「はぁ・・・やっぱり貴方達に何か聞こうと言うのが間違いだったわね・・・

で、黒狼、彼はどうなのかしら?」

黒狼「気力の使い方は割と安定はしているが、空中での使用はまだまだだな

次は空中戦が必要かもな」

アリス「そ、なら魔理沙に代わっても平気かしらね?」

黒狼「? そいつは来ているのか?」

アリス「来るわよ、おそらく紅魔館で私の居場所聞いてるだろうし・・・

来るとしたらもうじきよ」


さてどんなヤツだか・・・そう思いながら戦況は終局を迎えようとしていた

翔季が攻めに転じていながら椛がそれを迎撃しかすり傷ながらダメージを与えている

だが互いに攻撃が当たっていないわけではなく椛にも何度か攻撃が当たっているが


黒狼「女性だから攻撃しづらいのか・・・当てる場所を配慮しすぎじゃないか・・・翔季」

アリス「優し過ぎるのも帰って不安になるものね」

大天狗「ふぉっふぉ、ヤツはきっと大物になるのぅ」


まぁ、本当に大物になりそうだが・・・

これ以上は時間もあまり掛けてはいられないだろうな

だとするとそろそろだな


椛「もう終わりにしましょう! 喰らいつけ!レイビーズバイト!」

翔季「此方もそうしようか、行くよ」


上下左右縦横無尽に来る牙の弾幕、避けられる隙間も僅かだけど諦めてはいやしない

ほんの僅かの時間、それだけ有れば自由に動ける

普通の人ならば諦めるような状況、だがこの男は諦めることはしない

弾幕一つにトンファーを重ね、相殺することを確認した、次にはそこに誰も居なくなった

弾幕の後の硝煙で視界が塞がるが、椛は追うように見ていた、はずだった


翔季「はぁっ!」


正面からの正拳突き、椛が防ぐ為に放ったはずの剣戟が横をかすめ攻撃が胴に入り込む

さらに足払いからの踵落とし、を寸止めし、そこで終わった


大天狗「そこまで! ・・・ふむ、どうやら」

黒狼「ここまでか、よくやったな翔季」

アリス「むしろあそこまで善戦した椛に賞賛を送りたいわね・・・

まぁ、よくやったわ」


ふぅ、やっとかな一時終わりかな

うつ伏せで倒れている椛に手を差し出す、顔を上げ手を取ってくれた

川の流れる上で戦っていたにもかかわらず速度を落とさなかったのはやっぱり力量によるものかな

と、水浸しになっている椛を見て目を背けた


椛「いたた・・・今回は私の負けですね、ですがって 何で目を背けるんですか?」

翔季「あ、うん、一応僕を上着貸すから着ておいて、うん」

椛「何で二度も確認するんですか、それと薄着でもないんですから気にしなくてもいいですよ」

翔季「いや、着ている物よりも・・・ね」

黒狼「照れているのか? 凪 翔季」

アリス「水も滴る何とやらかしら?」

大天狗「ふぉっふぉっふぉ、中々にうぶよのうお主は、ますます気に入ったわ

さてお前たち!宴じゃ!とっとと用意せい」


倒れこんでいた天狗たちがその一言で一斉に動き出した

薪を集め火を起こすもの、滝を飛び越えなにやら色々持ってきている者

あらかじめ用意していたのか滝の裏からなにやら取り出しているものやら

気が付けばそこで戦っていた人達以外の人たちも沢山来ていた

椛も手に取った上着を着付け、布で滴を拭っている

その姿に内心笑っているアリスは上の方から降りてくる数人に気がつき手を振る


アリス「来てたのね貴女達」

霊夢「誰に呼ばれたと思ってんのよ、だ・れ・に」

魔理沙「やっほい、来て見たら祭り騒ぎだぜ

いったい何が始まるんだぜ?」

文「あややー、魔理沙さんも来られましたか~

というと、鬼も来られますかね~」

早苗「流石にこれ以上は定員オーバーな気がします・・・よね? 秋穂さん」

秋穂「え、え~っと・・・しょ、翔季君、何やったの?」

翔季「いや! 僕に振らないでよ・・・って秋穂さんこっち来てたんだ」

クルル(小狐)「やっほ、この姿は始めましてだね翔季」


黒狼「おい、お前たち 宴の準備に人で足りないんだから手伝え

翔季は料理の準備だ、秋穂もそれでいいだろ?

他の奴らは食材と薪の用意だ、詳しいことは後回しでいいだろ」

各員「は~い」

黒狼「返事はしっかり!」

各員「はい!」



・・・あれ、これ僕が休む暇なくない?

いや、あるよね? あれ? でも山の上の神社に向かってた秋穂さんがこっちにきてるってどういう・・・

詳しいことは宴中に話すってことで・・・

えと・・・か、解散?


大天狗「集合じゃ馬鹿者! 皆の衆!今宵は騒ぐぞ!」

天狗「将軍! ただいまは昼の刻であります!」

大天狗「細かいことは気にするな! 兎に角騒げ!」


翔季「あっと・・・これ、今日の修行ここまでになる系かな・・・?」

黒狼「無理やり表に出て修行時間を設けることになるかもな・・・

ま、今日は一通りここまでだ、知らん奴らも多いし自己紹介も兼ねて騒ぐといい

幻想初の祭り事だ、思いっきり遊べ」

翔季「キミもだよね?」

黒狼「それはそうだろう、いい物があるのに飲まずにいられはしない

妖怪なら誰でもそうする」

翔季「どんな規律ですかそれ・・・」

霊夢「ここの奴らは宴が大好きな奴らばっかなのよ、慣れなさい」

翔季「そんな無茶な・・・第一」


僕たちは酒飲めないんだけど・・・

そんなことお構いなしなのか、白黒の魔法使いみたいな人はもうビンを開けている

っていうかなんでビールがあるんだろ・・・気にしたら負けかな

なんか緑色の髪の巫女さんが「常識にとらわれてはいけないのです」とかいって無理に入り込んでる様な

・・・あれ、危険って何だっけ・・・

さっきの戦いって・・・あれ? あれれ~?


リューシェ「やっほ~集まってきたね~」


大ボス様まで来なすった・・・どこの言葉よこれ・・・

もういいや


翔季「とにかくバーベキューでもするかな・・・」


とりあえず妹紅さんに連絡して調理道具持ってきてもらおう・・・うんそうしよう

・・・今日はえらいことになりそうだ



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