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第伍章

放課後・・・


夕焼けが綺麗な

帰り道だった


渡辺義男は

いつも登下校で使う

道路を1人で歩いていた


あと5分程で

家に着く所まで来た時だった


渡辺は後ろから来た何かに

非常に強力な力で突き飛ばされ

民家のコンクリートブロックの壁に激突した


後ろから来た物は

白いワンボックスカーだった


かなりのスピードが出ていたのであろう

フロントガラスは割れ

自動車の前面も大きく凹んでいる


車の運転手は

完全に気が動転していた


てんかん、などの

持病が有る訳では無く

しっかり睡眠を取ったため

寝不足でも無かった

疲れはあったが

記憶を無くす程ではない


しかし、ぶつかった時の記憶が無い


運転手は建設業の会社員で

現場の仕事の区切りを付け

会社に戻る途中の事故だった


現場から会社までは

車で約30分


仕事のことを考えていて

ぼーっとしていた

なんて事は絶対に無い

運転手は、しっかりとしていた


事故の瞬間以外は・・・


運転手は慌てて車から降りる

そして見たものは・・・


頭が割れ

口・鼻・耳から出血

その血は顔面を真っ赤に染め

着ていた白い服も赤くなっていた


そして頭部と左腕が

不自然な方向に曲がっている


ぶつかった衝撃が

よほど大きかったのだろう

音を聞いて近所の人達が

集まって来た


救急車を呼んだが

そこに居た

誰の目から見ても

手遅れだという事は

火を見るより明らかだった


渡辺義男は激突する直前に

誰かの声を聴いていた

「オ マ エ ラ ミ ナ ゴ ロ シ」

あの手紙の文章だ

その声には聞き覚えがある

この声は

前田明だ!!!


断末魔の叫びを発する事もなく

渡辺義男は死んだ・・・


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