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愛し上手と愛され上手  作者: 薬丸
前書き
1/8

初めに

初めての作品投稿です。尊敬する色々な作品の影響を受けまくってます。

試し試しにやって行こうと思いますので、読みづらい点、誤字脱字、意味不明な言語等あると思いますので、指摘してくだされば嬉しいです。

 僕の事を下らないと唾棄してくれている友人がいる。

 最上の友人であるところのかーくん。

 僕に欠けているもの、足りないものを全部補ってくれる唯一の存在。

 憧れの対象とか尊敬の対象とかじゃなく、畏怖するべき対象と言ってもいい・・・ああ駄目だね、そんな感情を向けること自体がおこがましいか。

 だから歯痒い事に、彼をどれだけ褒め称えたくて誉めちぎりたくても、僕にはかーくんの至高さを伝えることが出来ないんだよね。

 言っておくと、もちろんこれは僕の中での評価とかじゃなく、世界基準で人類史上とかのレベルだから要注意。

 でも彼のことを説明せざるを得ないとなると・・・とにかく抽象的に、かーくんはすごいんだ!と言うしかないかな、馬鹿っぽく。

 実際僕が馬鹿だから伝えられないんだけど・・・そうやって茶化してる風にでもしないと情報の齟齬が怖いんだ。

 だってそうじゃないと、もし僕の言葉が歪曲されて理解され、僕がかーくんの事を誤解しているように受け取られて、それをかーくんが知った日には、死ぬしかないから。


 これが僕がかーくんに抱く感情の一部。

 万の論文を約しに訳して千に選別し、千の説明を濾過して純度を上げて百に纏め上げ、百の文章を凝縮して十に抜き出し、十の言葉から真実を抽出して一に至らせるならば。

 愛。



 俺の事を素晴らしいと愛を振り撒いてくる人間がいる。

 最悪の他人であるところのさっちん。

 俺達普通の人間からしたら色々なものが飛び抜けてる規格外な存在。

 人が至れる極致をなんの躊躇いもなく踏破し、あらゆる事象を平然とやってのける。

 あいつは何が出来るかを上げるかより、あいつには何が出来ないかを数えるほうが早い。

 だから俺があいつを指すときは大体馬鹿と表す。

 馬鹿っぽい存在なんだ。漫画とかの住人。現実にいるのに嘘っぽい。

 しかも善を突き抜けさせて悪を排除しきって行動する正義そのもので、人格は褒めたる点しかないってんだから手に負えない。

 間違いなく断言しよう、圧倒的大多数の人間はあいつに好意以外の感情を向けることが出来ない。

 まあ俺はごくごく普通に嫌ってるけど。

 だってさ、その麗しき超人様はなんの因果か平凡な一般人たる俺をすげーすげーと言ってかまって来やがるわけ。

 どうすりゃいいんだよ。

 つかなんで俺がこんな意味わからん支離滅裂な説明しなきゃならんのよ。

 面倒だから死ぬか死ね。

 ・・・最後のはもちろん自分に向けての発言です。


 これが俺のさっちんに抱く現実の全て。

 一言で言うなら。

 謎。



「かーくんかーくん、今日も一緒に帰ろうよ」


「男子寮まで距離200Mしかねぇのに一緒に帰ろうとかねぇよ」


「紳士なら女性を送っていくって発想がまずあると思うんだけど?」


「俺は紳士じゃなくて普通のどこにでもいるシャイボーイなので、女性と同伴帰宅とか無理」


「あれ?僕のこと女性として扱ってくれるのかな?」


「言葉の綾、もしくは思考誘導の結果なだけだ。ええぃ!手を握ってこようとするな!」


「んー手を握っただけなのに、合気の技で外すとか卑怯だよ」


「卑怯も何もないっての。

 ったく、お前を避けるためにこういう技が磨かれ続けてる、いらん迷惑だ」


「あはは、けど僕が付いていく事に関しては何も言わないのがかーくんの優しさだよね」


「優しさ違う」


 全く、どうしてこうなったのか。

 なんで俺はこんな超絶美少女ときゃっきゃうふふを嫌々やらねばならんのか。

 何故なのかは未だに分かってないが、何時だったのかは分かっている。

 一年前のなんでもない平日がどうしようもない不可避の分岐点だったのは分かるんだが・・・というか選択肢の用意されてない分岐点とかどうなんよ。

 それってただの強制イベントじゃねぇか、リアルでそういうの、あっちゃいけないでしょう?


 ちくしょう、俺はあの時どういう生き方をしてたら正解だったんだよ。

 誰か俺に教えてください。土下座までなら無料でサービスしますんで、何卒お願い致します。

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