レディース総長のヒミツを知った僕が、実は彼女の推しの恋愛小説家だとバレるまで
高校生の雲岳千里には、誰にも言えない秘密がある。
それは――人気恋愛小説家「空梨ちさと」として、極甘な女性向け恋愛小説を書いていること。
本当は男性向けの萌え系にして燃え系のファンタジーでデビューしたかった。
しかし、恋愛小説家志望の姉との喧嘩が発端で、お互いのジャンルを交換して執筆した結果、皮肉にもその作品がどちらも大ヒットしてしまったのだ。
そんなある日、千里は学校一恐れられるレディース「紅鬼女(べにおにめ)」の二代目総長――野木篠(のぎしの)彩芽(あやめ)の秘密を偶然目撃してしまう。
路地裏で胸ぐらを掴まれ、
「アタシのヒミツをばらしたら、ぶっ殺す!」
と脅される千里。
彩芽が必死に隠そうとした“秘密”。
それは、甘くてロマンチックな恋愛小説を愛読するという、不良らしからぬ少女趣味だった。
本屋でお気に入りの新刊を立ち読みしていたのを千里に見られた彩芽。
とっさに彩芽は隠そうとして、近くにあった別の本――それが千里の姉が書いた萌えラノベ――を抱えてしまった。
千里はその本を見て「不良なのに萌えオタなのがバレたくないのか」と勘違いした。
彩芽は「隠すのが間に合わなかった、恋愛小説好きがバレた」と思い込む。
「いいか、絶対に言うな。もし噂になったら……お前をシメる」
「わ、わかった! もともと誰かに言う気なんてないって!」
少女趣味を隠したいレディース総長と、正体を隠す恋愛小説家男子。
二人の秘密と勘違いが交錯する、甘くて危険な青春ラブコメが、今、幕を開ける――。
それは――人気恋愛小説家「空梨ちさと」として、極甘な女性向け恋愛小説を書いていること。
本当は男性向けの萌え系にして燃え系のファンタジーでデビューしたかった。
しかし、恋愛小説家志望の姉との喧嘩が発端で、お互いのジャンルを交換して執筆した結果、皮肉にもその作品がどちらも大ヒットしてしまったのだ。
そんなある日、千里は学校一恐れられるレディース「紅鬼女(べにおにめ)」の二代目総長――野木篠(のぎしの)彩芽(あやめ)の秘密を偶然目撃してしまう。
路地裏で胸ぐらを掴まれ、
「アタシのヒミツをばらしたら、ぶっ殺す!」
と脅される千里。
彩芽が必死に隠そうとした“秘密”。
それは、甘くてロマンチックな恋愛小説を愛読するという、不良らしからぬ少女趣味だった。
本屋でお気に入りの新刊を立ち読みしていたのを千里に見られた彩芽。
とっさに彩芽は隠そうとして、近くにあった別の本――それが千里の姉が書いた萌えラノベ――を抱えてしまった。
千里はその本を見て「不良なのに萌えオタなのがバレたくないのか」と勘違いした。
彩芽は「隠すのが間に合わなかった、恋愛小説好きがバレた」と思い込む。
「いいか、絶対に言うな。もし噂になったら……お前をシメる」
「わ、わかった! もともと誰かに言う気なんてないって!」
少女趣味を隠したいレディース総長と、正体を隠す恋愛小説家男子。
二人の秘密と勘違いが交錯する、甘くて危険な青春ラブコメが、今、幕を開ける――。
プロローグ
2025/10/08 07:00
(改)