運命の召喚②
「えっと、次の人…成宮美咲さん、お願いします!」
「はい…」
成宮さんが恐る恐るというように一歩を踏み出した。
「頑張れ!」
取り巻きの男子が声を出す。
「ありがとう…!」
彼女は微笑んだ。
(なんだこの空間、気持ち悪い……)
ふとディオラルのほうに目を向けると、ニコニコとしながらこちらを見ている。恥ずかしいのでゆっくりと目をそらした。
成宮さんは拳をぎゅっと握った。
「契約……!」
また強い光。でも私の時程ではない。
「え……!」
成宮さんは両手を胸の前で組んだ。
私も驚きで目を見張る。
金髪碧眼、白い羽。
「天使……?」
の子供。
「僕、天使のルアだよ!よろしくね!」
無邪気に羽がぱたぱたと揺れた。
(うわ……子供って自分勝手だから好きじゃないんだよな…)
純粋なタイプに見えて、可愛い、と言っているクラスメイトとは反対に冷えた目になる。
小学校の道徳で習うようなことが正しいと思い込み、それを他人に押し付けるのが私の周りにたくさんいた。
それに、天使というのも気になる。
大半の人は、悪魔より天使のほうを好む傾向がある。つまり、私よりも成宮さんのほうに人が集まる可能性がある。
それでは面白くない。
それに、私は苦痛を感じないなら悪魔のほうが好きだ。
ディオラルは天使には興味がないというように、相変わらず私のほうを見ている。
やがて2人がこちらに座った。
成宮さんがディオラルのほうをちらちらと見る。
なんだか複雑な気持ちになった。
それからも列は進み、最後の人が座ったと共にファーストが前に移動する。
「はい、皆さんお疲れさまでした!デスゲームは明日から始まります。1人1部屋用意しているので、召喚したパートナーとゆっくり休んでくださいね。朝食も用意しているのでご安心ください!」
(嘘…部屋もご飯も睡眠時間もあるなんて、元の世界より最高…!)
私の気分が上がる。
「後ろの扉から出てください!部屋の紙を読んでおいてくださいね。では、また明日会いましょう!」
そう言うと、ファーストは消えた。
不思議なことの連続で、もう慣れたような気持ちだ。
辺りを見回しながら一人が立った。それと同時に私も立つ。
「行きましょう」
今度は私がディオラルに声をかけた。




