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2-3 システィーナとの出会いと帰還

今回もお読みいただきありがとうございます。


「この度はご来店いただき誠にありがとうございます。」

ぺこり。落ち着いた雰囲気の女性店員さんです。少し歳が行った方のようです。


「フフ、あなたはすぐに顔に出るようですね。わたしは、オーナーの妻でシスティーナと申します。本日はご来店ありがとうございます。」


改めて挨拶されてしまいました。。。


「あ、わ、、わたしはミコと申します!!」

「あのその、、主様のご命令で、、、」

「あ、ハイハイ、貴方なのですね。新任のお側付きに任命された方というのは。」

「あ、、!はい!よろしくお願い致します!!」

ぺこり。


「あの、主様が直々に任命なさったと。街では噂になっておりますよ。ニコッ。どんな美しい方なのかと。それに、そのペンダント。いくら御側付きとはいえ、数日しかお仕えなさっていない方には差し上げるなんて、今まで聞いたことないですよ?」


「え!!!う、、、美しい、、、!?え、、、あ、、、いや、、、このペンダントも・・・。」


「はい。主様はお側付きでさえも、もはや遠ざけている方とお聞き致しております。そのお噂もあり、どんな美しい方かと、噂は下々の楽しみでもございますね。そのペンダントは外に向けて示して置かれたほうがよいですよ。如何わしき者たちへの警告の意味もありますから。」


「あ、、、え、、、いや、、、はい。」


「確かに美しさは一際際立っておりますね。ニコッ」


「え、、、」


多分わたしは顔が真っ赤になっていたかと思います。前が向けません、、、


「フフ、そんなに畏まらなくても構いませんよ。私共は、王宮に必要な衣類などを提供させていただいているものでございます。今後ともよろしく。」


「えっと、、、わたしこういうの初めてで。。。揃えるものなどあまり分からず、、、衣類だけ、、、あ!あと下着、、、があれば十分なので、、、」


「えー!ダメですよ!それだけしか買わなかったら、わたしがおこられちゃいます!」


「では、私どもが、ミコ様に必要であると思われるもの一式買い揃えてお届け致します。衣服も下着も気に入ったものは全てお持ちいただいて結構でございます。」


「え、、、、?え!!!は、、、え?」


「フフ初々しいですね。なるほど。あの厳格で恐ろしいとも言われる主様がお側付きに直々に起用したくなる気持ちもわかるわ。わたしでもお側付きに欲しいもの。」


「え!!!そ、、、!それはダメです!!ハッ!すみません!そういう事じゃ!あ!あ!、、、」


「フフ、分かっております。主様のお側付き様を横取りしたとあっては、我々はこの王都だけではなく、この世に生きては居られないでしょうからね。ささっ、服を選んでしまいましょう。」


い、、、衣類が20枚、、、下着は30枚、、、こ、、、こんなに、、、しかも、なんか持って来てくれるらしいです。。。

しかも、お支払いがないのです。。。ど、、、どういう制度なのでしょうか?


わたしは、巫女であるときも、ほとんど街には出なかったので、その辺は詳しく知りませんが、、、

いくらなんでも買った後にお支払いがないって、、、 泣きそうです、、、、


でも店員さんも奥様もニコニコでした。笑顔になってくれるならよかったです。


宮殿に到着し、一息つきたいです、、、、

早速たくさんの女性から身を清められています。彼女たちは、わたしの裸にも気を向けず、ただひたすら仕事に没頭してます。


わたしは、体になんて自信はございません。ですが、目もくれないのはさすがに、、、

ですが、機微に敏感な主様がどれほどの存在か、、今の私には知るよしもございませんでした。


その日はそのまま寝てしまいました。。。疲れました。。。

なんと、ここではご飯も持ってきていただけるようで。


朝の日が昇る前に目が覚めてしまい、ボーッとしてましたら、突然コンコン。ドアを叩く音。


「ひゃ!!、ひゃい!!」


「失礼致します。昨日の晩はミコ様は何も召し上がられなかったため、わたくしめが、少し早めの朝食をお持ち致しました。」


ぐぅ~~~

なんてタイミングのいいお腹なのでしょうか。どうしてこのタイミングでなるのでしょうか、、、


「ひゃい!いただきます!」


(第二話 完)



お読みいただき、ありがとうございました。

システィーナさんとの出会い、いかがでしたでしょうか。

街の人々のペンダントへの反応や、ミコの初々しい困惑を楽しんでいただけたら嬉しいです。

「ひゃい!」というミコの反応も、可愛らしく書けたかなと思います。

次回は7/11(土)午前3時予定をしております。

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