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わたくし、ついに主様と初めて正面でお食事をご一緒することになりました、、、
「はいれ」
主様が突然笑うのをやめドアの方を見やり一言ドアに向かっておっしゃられました
「はい」
女中さんが食事を運んでこられました。
2人でテキパキと滞り無く主様のテーブルに並べられていきます。
2人分があっという間に並べられます。
「うむ、ご苦労」
って、、、あれ? ドアがノックされる前に言葉を発していましたよね・・・今?
主様は、女中さんが退出されたあと、スッと全ての食事をわたしの分と入れ替えられました。。。
「あの、、、えっと、、、これはその・・・。」
「その前に、ミコよ。扉ノックされてないのに、来たことがわかったことに驚いたのだろう?」
「え!?あ、、、はい」
「ははは、お前わかりやすいな!」
わたしは、そんなに考えが顔に出てしまっているのでしょうか。。。
「まぁ、常に感覚を研ぎ澄ませていないと、オレも暗殺されるかもしれんからな」
あ・・・暗殺・・・。その言葉に、わたしは言葉を失ってしまいました。
「案ずるな。お前のことはオレと近衛で守る。」
「あ、、、あ、、、はい!」
「食べ物の前で叫ぶやつがいるか!アホ!」
「あ、、、あ、、、はい・・・。」
「さて全部入れ替えたし、食べるとするか」
「あの、どうして入れ替えたのでしょうか・・・?」
「オレは毒を盛られても死なんけど、お前は多分死ぬだろ。毒の匂いはしないが念の為な」
「そ、、、そのような」
「一々言わせるな。二度と言わんからよく聞け。オレは殺せなくてもお前は殺せる。お前の立場になりたい女たちは数限りなくいる。そんなやつらと一緒にメシなど食いたくないわ。わかったか? わかったら食べよう」
「はい。」
わたしはその主様の言葉をその時はまだほんとうの意味を知りませんでした。
今回のお話はいかがでしたでしょうか?
わたくし、主様ともっとお話ができるようになりたいです、、、次のお食事の時は、もう少し落ち着いてご一緒できるでしょうか。
それでは、また次回もお読みいただければ幸いです。 ミコより。