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社会不適合者が凄腕のショコラティエになっていた件  作者: エスティ
第1章 学生編
11/70

11粒目「東欧との交流」

 小4の春を迎えた私は、またしても夏芽とは違うクラスだ。


 江藤君とも違うクラスになり、代わりに冬美、浅尾君、中島君が同じクラスになったのだが、これがまた厄介だ。鬼ごっこの時に度々私に抱きついてきた大戦犯だ。


 私は嫌がったが、周囲は男の子はやんちゃだから許せと言わんばかりの態度だった。女子に対してはお淑やかにと言うくせに、男子がパワハラやセクハラをした時は、何故かこっちが大人でいることを求められる風潮には滅入るものがある。女子にとっては事実上の無法地帯だ。


 こんなことを学生時代から繰り返していれば、当然大人になってからも、相手の気持ちに鈍感なままになるのではないかと、心配になってくる。


「おはよー。ねえ璃子ちゃん、今日遊べる?」


 性懲りもなく、朝来たばかりの中島君が話しかけてくる。


「おはよう。前にも言ったと思うけど、学校では話しかけないでほしいの」

「どうして?」

「学校では異性と仲良くしちゃいけないっていうルールがあるの。先生に怒られちゃうよ」

「あー、分かった」


 半ば落ち込み気味の中島君が席に戻っていく。


 ふぅ、周りに女子が少なくて良かった。商店街チルドレンも、学校ではただの他人である。


 ましてや異性同士で頻繁に話したりなんかすれば、他の女子たちからつき合っているものと勘違いされる可能性さえある。学校では恋愛はNGである。なのに学生を卒業した途端、今度は結婚しろと言ってくる風潮には辟易とする。せめて異性の扱いに慣れるために、雑談くらい気軽にさせてもらいたい。


 考えただけで気分が悪くなってくる。


 自分を押し殺して周りに合わせていると、油物を食べ過ぎたかの如く、お腹が痛くなることがある。


 日本人が当たり前だと思っている常識は、私にはいかんせん脂っこ過ぎるのだ。


「じゃあみんな、この時間が終わるまでに、クラブを決めて提出してください。人気のクラブに人が殺到した場合は第二希望になってしまうと思うけど、我慢してくださいね」


 小4の担任である白川(しらかわ)先生が最初のクラブの時間になった途端、淡々とした顔のまま、クラスメイト全員にプリントを配った。


 学校では小4から『クラブ活動』があり、木曜日の6時間目に選択した部活を、4年生から6年生までの生徒が男女混合でこの時間を過ごすことになる。


 文科系クラブから運動系クラブまで幅広くあるが、無難に料理クラブを選択しよう。女子が希望しそうな多数派クラブに行けば安全である。


 何を隠そう、小4からは6時間目が解禁され、度々6時間目まで授業がある。文科系クラブにして、運動系クラブを無視しよう。みんなにとっての私は、運動が苦手で、お淑やかな生徒ということになっている。このイメージを崩さないようにする意味でも文科系クラブだ。全部で3つ希望できる。


 第1希望は料理クラブ、第2希望は手芸クラブ、第3希望は図書クラブ。


 いずれも文科系クラブだし、体育会系と出会う可能性を極限まで下げられる。合唱クラブは発生や発音などの練習があるために喉を傷めるリスクがあり、喉が嗄れてしまったら変に思われてしまう。


 お兄ちゃんは2年前、料理クラブに入れなかったことに対して抗議の意を示すため、全学年を通して唯一の無所属となり、事実上の帰宅部となった。そのため、木曜日だけはお兄ちゃんが早く帰ってくるのだが、私がお兄ちゃんの妹だとみんなに気づかれないか、それだけが心配だった。


 男子が多数を占めるクラブは男子のみ、女子が多数を占めるクラブは女子のみしか入れないという不文律が存在する。お兄ちゃんは料理好きだが、男子だからという理由で運動系のクラブを勧められた。だがお兄ちゃんは運動が苦手だ。健康のために家で筋トレはするが、集団で行うスポーツでは大きく足を引っ張ってしまうところがある。お兄ちゃんはそのことを分かっていたようだ。


「なあ、あと1人、テニスクラブに誘おうぜ」


 そう言ったのは、このクラスの最上位グループの男子、渡辺和樹(わたなべかずき)だった。


 黒い短髪、クラスで1番の高身長が特徴の男子だ。容姿端麗で勉強も運動もできるが、素行が悪く、自分以外の人間を一方的に見下すところがある。


 渡辺君は自分が1番でないと許せない性格なのか、成績優秀な生徒をいじめて不登校に追いやったことがある問題児の1人である。特に満点を取れなかった時、別の誰かが満点を取ってしまえば即いじめの対象だ。彼とテストの見せ合いっこだけは絶対にしてはならない。


 少数派の人間にも厳しく、地毛証明書を提出したはずの茶髪の生徒に対して、髪を染めることを強要しながら暴力を振るうところがあり、黒髪統一を目指す学校側からはいつも見逃されている。渡辺君のような生徒を泳がせておくことで、黒髪以外を抑止しようとしているのだ。


 お兄ちゃんがいたら、殴り合いに発展していたことが容易に想像できる。


「そうは言っても、どうやって誘うわけ?」


 渡辺君に返事をしたのは、同じく最上位グループの女子、岩城真理香(いわしろまりか)だった。


 岩城さんは黒髪ロングヘアーの女子で、学業こそ優秀ではあるが、運動はからっきし下手だ。運動に対してのコンプレックスが激しく、ペーパーテストの点数に固執するあまり、点数の低い生徒を罵っていじめることも少なくない問題児の1人である。


 優生思想の持ち主で、障害者を文字通り障害としか思っていないところがあり、同じクラスにいた障害者を特別支援学級へと追いやっていることもあり、彼女も要注意人物だ。


 2人と同じクラスになるのは初めてだが、特に注意するべき人物であると噂で聞いた。


「璃子、どこにするか決めた?」


 私の後ろの席にいた冬美が、私の肩を優しく叩きながら話しかけてくる。


「うん、一応ね」

「料理クラブ?」

「料理には自信あるから、ここにしようかなって」

「ここは人気あるから、多分受からないと思うよ。運動が得意じゃない女子はみんなここを狙ってる。抽選に漏れたら第2希望になるけど、第2希望には第1希望で入った人が優先的に入るから、結局第3希望になっちゃうことも少なくないんだって。だからさ、テニスクラブに入ろうよ」

「えっ、何で?」

「このクラスで1番勢力が大きいのは渡辺君のグループみたいだし、入っておけば、とりあえず安全圏を確保できると思うよ。それに浅尾君もいるし」


 うっとりとした目で、教室の最前列にいる浅尾君を見つめる冬美。


 あぁ~、それが理由かぁ~。まあでも、最上位グループの傘に入るのも悪くないか。


「そこまで言うなら別にいいけど」

「ホントにっ!? じゃあ報告してくる」

「報告?」


 冬美が席を立ち、渡辺君の席へと向かう。


「ねえねえ、璃子もテニスクラブに参加してくれるって」

「おー、そうか。葉月、よろしくな」

「よろしく……」


 あまり畏まらず、目立たないように笑顔を見せながら返事をする。


 適度に笑顔を見せ、敵意がない姿勢を示し、協調性を示す。ライオンを手懐けるように、嫌味のない好印象を残しつつ、そっぽを向く。必要以上に会話しない。笑顔は人と話す時のみ。1人でいる時に喜怒哀楽を見せると、何か気になるのかと顔面警察が騒ぎ出す。


 冬美はいつも私を最上位グループへと誘ってくれる。冬美がいない時は、1番勉強のできる生徒に声をかけ、勉強を教えてもらう形で承認欲求を満たすと、あっさりと入り込むことができる。本当は全部の問題をすぐに解けるけど、そんなことをすれば嫌味と見なされ、魔物を刺激してしまうことになる。


 進級して最初に確認すべきことは、クラス内で最も立場の強い生徒を把握することだ。


 自分が最も立場が強いと確信したなら、仲間を作って囲んでもらい、矛先を外に向けていてもらう。そうでないなら、最上位グループの傘下に入り、定期的に会話に参加し、今の流行の話をする。私は流行している話題についていくため、常に注意深くみんなの興味を観察し、知識を溜めてから話す。


 あまり知識をひけらかしてしまうと、彼らの嫉妬心に触れるため、話す時は控えめに。


 好きなキャラクターなども、テキトーに大多数に人気のあるキャラクターを答える。


 たとえ確信を持っていたとしても、少数意見を言っただけで異端者扱いされるため、話だけ合わせておいて、自分は自分の信念を持ち、特に主張することなく内に秘めておく。これが日本人とうまく住み分けるコツである。要は無趣味な多数派のふりをすればいい。


 近年は自分自身の隠された趣味趣向などを暴露する人も現れるようになったが、少数派要素は無理に打ち明けなくても何の問題もない。ばれた後の方が怖いし、ましてや私にガンプラの趣味があることがみんなに知れた日には、その場でショック死するまである。女子がガンプラやっていたら絶対ドン引きされるし、いつか自分の部屋を持ったら、友人でも入れない部屋になることは間違いない。


 最初のクラブ活動の時間が終わる。


 次のクラブ活動の時間までに、生徒たちが希望したクラブ活動の場所へと移動していくが、私の場合はテニスコートだ。逆らえば反革命分子と見なされ、いじめの対象となる。従うしかない。冬美は良かれと思って私を誘ってくれたが、少しばかり迷彩戦略が難しくなってしまった。


 女子ばかりの文科系クラブに入っていれば、安全地帯(セーフティゾーン)の時間帯が増えたのに。


 仕方がない。ここはテニスクラブに馴染むことを考えよう。


 そんなことを考えていた私の心境を尻目に、早くも時間は来週を迎えた――。


「皆さん、今日はこのクラスに転入生がやってきます。ウクライナからの転入生ですが、仲良くしてあげてくださいねー。では入ってきてください」


 ウクライナ……どんな国なんだろう。


 全然分かんないけど、一体どんな生徒が来るんだろうか。


「「「「「!」」」」」


 教室の窓側からのっそりと現れたのは、絵に描いたような金髪碧眼美少女だった。


 中津川静乃(なかつがわしずの)。父親が日本人、母親がウクライナ人という、日本では異色の家系である。天真爛漫な性格と、抜群のスタイルが特徴で、サラサラな金髪は背中まで伸びている。


「じゃあ、自己紹介をお願いします」

「はい。えっと、中津川静乃です。ウクライナから来ました。日本は初めてなので、分からないことは教えてもらえると嬉しいです。気軽に静乃って呼んでください。よろしくお願いします」

「はい、ありがとうございます。あそこの席が空いてるので、座ってください」


 慣れない片言の日本語で話しながら挨拶をすると、白川先生が指差した方向に歩いていく静乃。


 私の席の横を通過していくと、渡辺君の後ろに席が用意されていた。一体誰の席だろうかと思ってはいたが、海外からの転入生とは驚いた。明るい性格の静乃は、すぐに渡辺君と仲良く話し、最上位グループの仲間入りを果たした。いくつもの少数派要素を持ってはいたが、持ち前の明るさで、どうにか難は逃れたようだ。目立つ要素をいくつも持っていながら生き延びた例は滅多にない。


 休み時間、気づかれないように聞き耳を立てながら静乃の話を聞いていた。


 中津川グループという、海外グループから投資を受けた外資系グループの社長令嬢のようだ。主力としているのはコーヒー事業で、古い抽出器具なんかを取り扱っているらしい。本人もコーヒーを気に入っていることからも、無類のコーヒー好きであるお兄ちゃんとは、かなり気が合いそうだと思った。


「静乃ちゃん、俺たち、テニスクラブに入る予定なんだけどさ、一緒に入らねえか?」

「うん。入る入る~! 私テニス大好き! キーウにいた時からやってたから自信あるよー」

「じゃあ決まりだな。静乃ちゃんもテニスクラブに入れるように言っておくよ」


 早速静乃を仲間に入れたようだが、これには大きな意味がある。


 どこからともなく現れた外国人生徒と仲良くすることで、自分はこんなにも寛容なんだぞという姿勢を示すことができるし、とびっきり美人の彼女を手に入れた気分にもなれる。


 彼らにとって、静乃は新鮮以外の何物でもなかったが、私にとってはそこまで印象が強くなかった。


 私は外国人どころか、奇想天外な発想で周囲を引っ掻き回す宇宙人のような兄を見慣れているため、奇しくも自分と違いすぎる存在には耐性を持っている。余程のことがない限り、人と違う存在を見ても驚かない。だがこの学校の生徒たちは、ほとんど同質の存在としか触れ合った試しがない。


 精一杯友好関係を築こうとはしているが、内心ではまるで別の生物のように接している。他の生徒たちは早くも静乃との間に微妙な距離感を持ってしまっているし、いない存在として扱っている。不寛容な人間ほど、自分たちが見たいものしか見ようとしない。私としては、話しかけられた時だけ話すくらいに留めようと考えた。巻き込まれ事故だけは真っ平御免だ。


「渡辺君、昼休みになったら、中津川さんと校内を案内してあげてください」

「はーい。じゃあ後で案内してやるよ」

「うん、ありがとう」


 放課後、私は冬美と一緒に下校する。


 静乃の噂は風邪の如く広まり、あっという間に学校中の話題を掻っ攫ってしまった。


 彼女は知らず知らずの内に大きな地雷を踏んでしまった。日本で目立つことは犯罪である。特にこういう閉鎖的な空間ほど、罪は重く伸し掛かる。静乃は早くもこの国の恐ろしさを思い知ることとなる。


「今日は色々あったねー」

「うん。なんかドッと疲れた」

「ねえ璃子、静乃だけどさー、結構心配だよね」

「そうだね。全学年に顔も名前も知れ渡っているし、噂を知らないのは、うちのお兄ちゃんくらいだろうね。授業中とか、ずっと寝てるみたいだし」

「あー、璃子のお兄ちゃんでしょ。確か2歳年上だっけ?」

「うん。昔っから何考えてるのか全然分からなくて、他人に対して全く興味を持とうとしないの。勉強も運動も全然駄目で、理不尽な相手に真っ向から逆らって、毎日ボコボコに殴り合って帰ってくるの」

「怖いもの知らずだね。大人しく多数派のふりをしていれば、平和に過ごせるのに」


 ボソッと冬美が呟きつつも、どこか羨ましいと顔が言っているのが垣間見えた。


 これは私が義務教育を終えた後で聞いた話だが、私とお兄ちゃんが通っているこの学校は、一度も事件が報道されたことがないのだ。厳密に言えば、いじめ事件が毎日のように起きている地獄絵図だが、この学校は近隣の他校を含め、多くの企業から莫大な資金援助を受けており、主に御曹司や令嬢と呼ばれる生徒たちが事実上野放しになっている。言ってしまえば、ライオンの放し飼いが公然と行われている状態だ。故にいじめがあったとしても、教師は事なかれ主義に走り、対応してくれることはない。


 良くていじめっ子に軽く注意する程度だ。しかし、訴えてきたいじめられっ子、もしくは通報した人の名前が公表されてしまうため、新たないじめを誘発する結果となるだけで、まず頼りにならないと思っていい。何なら教師がいじめに参加することも少なくない無法地帯だ。人によっては人格を壊してしまうだろうから、ここに通うことは推奨できない。


 もし私がこのことを早く知っていたなら、親に頼んで転校していただろう。


 後にお兄ちゃんが掲げることになる学校不要論には反対だが、基礎知識や対人関係などの習得を他でカバーできるのであれば、通学の必要性は薄まる。無論、小学校の勉強にもついていけないような子供であれば、大卒コースではなく、職人コースという別の道を用意するのもありとは思うが、それは才能があればの話である。特に取り柄がない子供は、保育園感覚でもいいから大学まで行って、とりあえずの就職をするのが無難である。就職レールとは、取り柄がない人が無難に生きる最後の砦である。お父さんはバブル崩壊の影響で就職レールが途切れることとなったが、生きていくだけならアルバイトで十分なのがよく分かった。私は自分の才能に確信が持てなかった。


 不安定な貧困人生に対する恐怖心に足が竦み、定年まで安定している仕事に就きたい気持ちが、好きなことをして生きていきたいと夢見る気持ちを上回ってしまったのだ。


 OLになりたいと言った時、夏芽は酷くショックの顔だったが、私の気持ちも分かってほしかった。


 無難な人生に憧れを持ったのは、この貧困生活のためと言っていい。


 ただ、好きなように生きているお兄ちゃんが羨ましかったのも……事実だ。


「来週からのテニスクラブだけど、他のクラスの人も混ざるんだよね?」

「うん。実は夏芽も誘ってるの。だから毎週会えるよ」

「その夏芽だけど、江藤君の件が影響して、今のクラスで苦戦しているみたいなの」

「あー、それ私も知ってる。コスプレの趣味があるって、みんなから疑われてるんだよねー。江藤君はドッキリだったって言ってるけど、夏芽がコスプレ衣装を着ている写真のせいで噂は広まるし、クラスで孤立していて、どこのグループにも入れていないみたいなの」


 江藤君……ちゃんと約束守ってくれてるんだ。つまり江藤君は裏切り者じゃない。


 でも一体、誰が何のために夏芽を陥れたんだろうか。ここが分からないことには次に進めない。


 今孤立している状態の夏芽に会うのは危険だと、私の勘が言っている。冬美は夏芽と一緒に過ごしている仲ではあるが、クラスでうまくいっていない夏芽をどうしてテニスクラブに誘ったんだろう。


「ねえ、今夏芽を誘っても大丈夫なの?」

「それなら大丈夫だと思うよ。クラブ活動はクラスがリセットされた状態になるし、それだったら他のクラスの友達も誘った方が安心だと思う。夏芽のことを恐れている人も少なくないし、しばらくは虎の威を借るつもりで渡辺君たちと合流させれば、うまくやり過ごせると思うの」

「暴君と女王に同盟を組ませるわけね」


 それでしばらくの平和が保たれるんだったら、これほど楽なことはないけどね。


 冬美の策がどこまで通用するかは分からないが、しばらくは見守ってみよう。夏芽は最初こそ静乃にビックリするとは思うけど、結構目立つから敬遠するかもしれない。再び勢力図がリセットされると思われるクラブ活動だが、実はそうでもない。友達同士で誘い合えば、実質自分の好きなようにクラスを作ることができる。つまるところ、冬美は気の知れた仲間が1人でも多く欲しいのだ。


 それが自分を守ることにもなる。テニスは実力差が顕著に表れる競技だし、運動音痴がすぐにばれてしまう危険性があるが、渡辺君は運動のうまい人が嫌いで、岩城さんは運動の下手な生徒をいじめる傾向が強い。うまくやり過ごすためには、運動神経の抜群さと運動音痴のどちらも晒してはならない。


 面倒な事態に対処するべく、2人の対抗馬として夏芽を誘ったとすれば、かなりの策士と言える。


 目立つ存在が勢揃いすれば、大人しくしているだけで、迷彩戦略が成立する。

読んでいただきありがとうございます。

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渡辺和樹(CV:小野大輔)

岩城真理香(CV:嶋村侑)

中津川静乃(CV:東山奈央)

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