新たなモンスター
#オーク、2メートルは優に越える巨大に緑色の肌、頭には二本のつのが生え、右手には大槌を構えている。その大槌に撃たれれば人間などひとたまりもないだろう。実際に人間の村などはこのオーク一匹で壊滅してしまうらしい。森などで発見報告が出れば、すぐさま討伐隊が結成されるほどである。
種族:オーク
ランク:D
ネーム:なし
攻撃:80
防御:95
魔法攻撃:0
魔法耐性:50
スキル:怪力
エクストラスキル:なし
「はじめまして、俺はここのダンジョンマスター。君には中ボス部屋でマスタールームへの侵入を防いで欲しいんだけど頼めるかな?」
「・・・」
オークは無言で軽く頷き、中ボス部屋へ歩いて行く。言葉は話せないがしっかりと意思は伝わったようだ。
「あとは、小道にこれを配置してっと・・・」
少年はダンジョンモニターから、スライムの湧き水とゴブリンの巣を選択し、小道に配置した。
スライムの湧き水:一定時間でスライムが発生するスライムの住処。一つの湧き水につきスライムの最大数が二十増える。
必要DP:1000DP
種族:ゴブリン
ランク:G
攻撃:10
防御:30
魔法攻撃:30
魔法耐性:10 (全て平均値)
スキル:物理耐性、粘性、溶化
エクストラスキルなし
ゴブリンの巣:一定時間でゴブリンが発生するゴブリンの住処。一つの巣につきゴブリンの最大数が十増える。
必要DP:2500DP
種族:ゴブリン
ランク:F
攻撃:25
防御:20
魔法攻撃:0
魔法耐性:30 (全て平均値)
スキル:軍隊、武器装備、防具装備
エクストラスキル:なし
現状のDPを全て使い切ってしまったが、後々のことを考えると、一体一体召喚するよりもコストパフォーマンスが良くなるはずである(スライム一体は10DP、ゴブリン一体は100DP)。少年はダンジョンを攻略されないために必死で知恵を縛るのであった。
「お前さんや、言い忘れておったが、妾はもう戦闘には参加しないからそのつもりでの」
「え、何でだよ。ここでの最大戦力はどう考えてもキトラだろ?」
「ダンジョンが攻略されれば妾も消えてしまう故、前回は助けたが、オークは強い。普通の冒険者ならば倒してしまうであろう。妾は眠いのじゃ。どうしても戦って欲しいのなら貢ぎ物を寄越せ」
ダンジョンマスターであるのは少年だが、どうあがいてもキトラには勝てないため、言うことを聞くしかなかった。ダンジョンが攻略されてしまえば自身も消えてしまうそうなので、本当に危ない場合は助けてくれるだろう。少年は今後のことを考え、深くため息をつくのであった。