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断チ切ル世界  作者: 龍狐
一章 プロローグ
4/7

救援ノ開始

学校に加えライブ感で書いてるので投稿に期間が少し空くことがままあります。とはいえストーリーの流れは考えてあるので安心してお読みください。

 武器屋の後、転移場へと来た。転移場は断界の好きな階層に転移できるという場所だ。冒険者ギルドが管轄しているので、ギルド員なら誰でも使用できる。なお、帰りは各階層にある一階へ戻る転移場を使う。


 もちろん欠点はある。

 一つ目は、誰かが踏破している階層でなければ転移できないことだ。最下層へと転移してみることはできない。現在は31階まで踏破されている。


 ちなみにここで言う踏破とは、各階層に居るボスを倒すことを言う。大抵ボスは三階層ほど後でないと見合わないほどの強さを持っていて、しかも復活する。非常に厄介である。


 二つ目は、階層中の場所は指定できないということだ。つまり、飛んだ瞬間ボスに会うことがたまにある。

 この危険性が大きすぎるので転移場は使わないという人も居るが……はっきり言ってその方法で四階まですぐに行くのは無理だ。少なくとも今回放り込まれた人が死ぬまでに間に合うことはない。


「……ここばかりは運だな」


 四階のボスとは戦ったことがない。特徴くらい聞いておけばよかったか。しかし師匠はもう帰った。時間もない。行くしかないのだ。


 そして、俺は転移場に乗った。瞬間、世界を移動する時とよく似た感覚が俺を襲う。


「……着いたか?」


 目を開けると、そこは花畑だった。色とりどりの花がそこら中に咲いている。

 俺は一歩踏み出そうとしたが、綺麗な花に混じって禍々しいオーラを放つ花が一つあることに気付いた。


「……マンドラゴラか。危ないな」


 しゃがんでマンドラゴラを丁寧に引き抜いた。


 マンドラゴラはここ四階、「ビア・デ・ローズ」の中で最も気を付けるべきモンスターだ。

 いや、厳密にはモンスターではない。こいつはただの植物で、この花畑の一部だ。


 では何が問題なのか。


 マンドラゴラは花畑に紛れて生えている。そしてこいつを踏むと、爆発する。それ自体に攻撃力は無いが、数分身体が動かなくなる。結果、他のモンスターに食われるのだ。

 そんなことをしてマンドラゴラに何の得があるのかというと、痺れさせる薬の中に胞子のようなものが入っており、そいつを食べたモンスターの排泄物から新たなマンドラゴラが生えるらしい。

 やめてほしい。


 ただ、こいつは薬の材料になるので結構高く売れる。薬とは何かというと、マンドラゴラの痺れ薬の治療薬である。こいつらは一種類で経済を回している。


「ふう。危ない……」


 マンドラゴラを腰のポーチに入れる。これは容量を増やす魔法がかかっていて、車一台分くらいの大きさが入れられる優れものだ。それでいて重さは内容物に左右されない。俺の持ち物で一番高価なものだ。


 足元に気を付けながらしばらく進むと、断界に落ちた人のものであろう気配が少し強くなった。方向はこちらで合っているらしい。俺は断界に落ちた人の気配を感じることはできるが、詳しく場所が分かるわけではないのだ。


 感覚を研ぎ澄ませ、歩く。すると、前方数十メートルにモンスターがいることがわかった。おそらくスメフラだろう。ラフレシアのような大きな花に足のような蔓が生えたモンスターで、花粉を散らし、敵の涙と鼻水を止まらなくさせる恐ろしい敵だ。


 俺はいくつかある対処法のうち、速攻を選択した。他の敵が来ない保証がないからだ。

 移動技「迅雷ハヤブサ」を使って超高速で突っ込み、一気に断ち斬った。スメフラはこちらに気付く間もなく、花が中程から二つに分かれ、静に花びらが一枚ずつ落ちた。


「ふう……やっぱり四階のモンスターは楽だな」


 とはいえ今のは奇襲で、しかも一体だ。油断はできない。

 手早く装備の素材となる花びらを拾い、ポーチに入れてその場を立ち去った。


 感覚を研ぎ澄ませ索敵をしていると、前方にまたもモンスターの反応があった。そろそろ今回の被害者も近い。……というか、そのモンスターのすぐ近くに居るようだ。

 まあ、楽勝だろう。

 そんな甘い考えではいけなかったことに気付くのは、それから数分後。

 被害者の近くの唯一のモンスターが、四階「ビア・デ・ローズ」のボスモンスター「コレイジュ・ロータス」だと知るまでの間だけだった。

次回、ちょっと長くなるかも?(←ライブ感

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