003#出産
だんだんと外に出ようとしていくのを感じる。
体が意識とは別に動いていくようだ。
体が、外気に触れた感覚がする。
目を開ける。視界はクリアだ。
とりあえず体に任せるままにオギャーと泣き疲れて寝るまで泣いた。
*
とりあえず僕、エルト・ルフォートは転生を果たした。
まず、生まれたときのことから。視界に入ったのは、母親であろうと思われる金髪の美人とフリルのついたエプロンを着たお手伝いさんの方々。
少ししたら、部屋の中に父親であろう人が入ってきた。父親も綺麗然とした黒髪で目つきが少し鋭く、メガネが似合う美形だった。
そのあとそのままべッドへ運ばれて寝かされた。
そして起きた今は魔力の鍛錬をしている。それから語学の勉強も。
チート小説とかと違って語学チートなんか無いから、努力するしか無い。
とかなんとか言ってたら、10日くらいでペラペラに喋れるようになった。(脳内で)
やっぱすごいなぁ【努力】スキルは。
しかも、赤ちゃんは寝てしまうようにできているので頑張っても1日トータル6時間くらいしか起きていられない。
起きて勉強や鍛錬をしたいが、あまり寝なさ過ぎてもいけないと思ったので、魔力放出しながら勉強することにした。魔力を放出すると気絶してしまうから、それまでを勉強していた。
ちなみに、勉強中はギフトにあったものを使っているから目を閉じている。
だから親が全く知らないうちに息子が賢くなっているということになるんだ。ははっ。
が、これまでの間にどうしようもないことが2つあることを知った。それは、、、食事とトイレである。
食事はもちろんミルクなので、どうしても母親の母性溢れんばかりの大きさを見てしまうのだ。背徳感を感じてしまう。
それにトイレも1人では行くことができないから、痴態を誰かに晒す羽目になる。
こんなさまざまに溜まるストレスは勉強や鍛錬にも更に打ち込ませるようになった。
だが。
これらの発散方法として生後20日目についに発見したものがあった。
そう、それは前世のゲームにマンガ、アニメの数々である。
なぜこのようなものがあるかといえば、ギフトの中にある前世界の辞典のおかげだ。
*生後20日目のこと
やっぱりストレス溜まるなあ。まだ舌にミルクの味が残っているよ。
まあそれは置いとくとして、少しギフトの中を探ってみるか。
、、、この前世界の辞典って何だろう。
開いてもどうせ、、、ってなにこれ!
すごくg00g1eに似てるんだけど。goddleて書いてる。
神の検索機みたいな?
とりあえず打ち込んでみよう。
「goddleとは」
検索結果:地球世界のあらゆることが分かる。
これ詰まる所、前世のことが何でも分かるってことか、、、
なら、アニメが観れる!
ストレスがやっと解消できる。
*
っとまあこんな感じで最強のストレス解消方法を発見したのだった。