暮れてゆくためだけの青
青が隠れてくれてほっとする
分厚いスモークに押し潰されて
そのまま二度と顔を見せないでおくれ
見たくないんだよ、青なんて
こんなに風の音がする
確かめなくったって暴風に決まってる
そうだよ、決まりきったことばかり
わかってる、もうわかってる
知らないことなんて、知りたいことなんて
もうない
いきたくないんだよ
青が見たいなんて思ったりしない
失せてるんだ
終わりにしたい
意味なし
守るものも守られるものも
ないんだよ
これっぽっちも、ない
スモークを飛ばす暴風
現れたのは暮れてゆく青
寂しすぎる青、虚しすぎる青、美しすぎるから青
見たくないのに
もう壊れてしまうよ
風が連れてくる、知らない涙の欠片たち
潰されて薄められて滲み出して光るばかりだから
醜さをつつく青、逃げるなよと青
消えてしまうくせに
なら連れてってよ
暮れてゆくためだけの青
その一瞬のためだけに
その一瞬のためだけに