第5話:再び開けられたドア
奏が仲間になって、数週間が過ぎた。奏が仲間に入れたいと言い、ドラムの勇日、キーボードの和也も新たにメンバーに加わっていた。どちらも奏が見付けた仲間だった。
そして、今日は初めての練習☆☆☆しかし問題が……
『どこで練習すんの?』
勇日が将吾と浩貴に聞いた。そぅ、それが問題なのだ。実をいうと将吾と浩貴には、練習場所の心あたりがないのだ。
奏は、2人の顔を見て
『やっぱりかぁ…』
っと思った。ある程度予測は出来てたが…
『私について来て。』
奏はそぅ言うと蜜柑と歩いて行った。あとに残った4人は、言われるがまま歩いて行った。
しばらく歩くとライブハウスの前で奏は止まった。そして、入っていった。2階に上がりドアを開けると、何もない部屋があった。 『ここは?』
和也が聞いた。
『ここは、私の兄貴がやってるライブハウスでSTARsがまだ、駆け出しの時に練習場所として、2階を借りてたの。防音もバッチリ☆☆兄貴がわざわざ私達のタメに作ってくれたの……でも、解散しちゃったから、今は用無しの部屋なの♪♪だから、これからはここを練習場所として使おう↑↑』
っと言い奏は無理に笑顔を作った。将吾は胸がチクリと痛んだ。奏にこんな顔をさせてしまったのは自分がしっかりしていないせいだ………
奏は、将吾の気持ちが分かったのか
『大丈夫だょ♪』
っと言った。
そして練習の準備を始めた。奏の気遣いで、将吾は幾分楽になった。
ここに近付いてくる人の事を知らずに…………