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レインボー  作者: 詩音
2/12

第1話;出会い

『ヤッベー遅刻だ!!』

そう言いながら街の中を勢いよく走っている人がいた。肩にはギターが掛っている。

神山将吾ー18歳、高校3年。

2年前の伝説のバンド『STARs』に憧れてギターを始めて、親友の伊藤浩貴にベースをやらせて、バンドを組もうとしてるのだ。今から将吾は浩貴と仲間探しのため、いろんなライブハウスを回る予定だったが、遅刻をしてしまい、待ち合わせの場所に大急ぎで向かっているのだ。やっと着いた時には、30分も遅刻していた。

『男を待つ趣味は無いんだょ(怒)』浩貴は、やはりキレてた(汗)

『ごめんなさい↓↓』

『………まぁいぃゃ。それより行こうぜ。』

将吾と浩貴は、ライブハウスへ歩きだした……。

『良いボーカルいなかったなぁ。』

ライブが終わり、帰りながら将吾が呟いた。

『お前の理想が高すぎなんだょ!!誰だっけぇ、理想のボーカルは??』『……………カナテ』将吾が小さい声で言った。

将吾は『STARs』の中でもカナテが特に好きだった。解散後、将吾は色々な事をしてカナテの情報を探したが、将吾自身と同じ歳意外は、どこに住んでるのかも、生きてるのかも分からなかった。

『おぃ、将吾!!立ち止まんなょ。邪魔になるぞ。』

浩貴がちょっと離れた場所から叫んだ。いつの間にか将吾は、立ち止まっていたようだ。将吾は浩貴の声で我にかえり、

『待てよ。』

っと言い、浩貴の後を追って走りだした。その時、逆の方から歩いてきていた女の子とぶつかってしまった。女の子が持っていた紙は辺り一面に散らばってしまった。

『いったー。』

女の子はぶつかった衝撃で倒れていた。それに気付いた浩貴は、紙を拾い始めた。

『ゴメン!!急いでたもんで、ちゃんと前を見て歩いてなかった↓↓ホントにごめん。』

将吾も謝りながら紙を拾い始めた。

『君こそ大丈夫??奏にぶつかって怪我してない???』

ぶつかった女の子の友達らしき子が将吾に話しかけてきた。それを聞いた、ぶつかった女の子は、

『ちょっと、蜜柑!!何て事言うのよ!!!!あっ……でも大丈夫ですか??』

と言った。

『俺は大丈夫。君は?』

『私も大丈夫です。』

浩貴と将吾は、やっと紙を拾い終え、女の子に渡した。その時、ぶつかった子の友達は、何かを思いだしたように『あっ』と叫んだ。『あの、間違ってたらすいませんが、神山君に伊藤君だょね??』2人はびっくりした。

『どうして知ってんだ!?』

『だって、同じ高校で同学年だもん。その中で君達を知らない人は少ないんじゃない??』

『えっ………』

『いつもSTARsの事で騒ぎまくって、あげくの果てには、そこら辺の男子にバンドやらないかって聞きまくってれば知らない人はいないょ。』

将吾と浩貴は苦笑いをするしかなかった。

『あっ、こっちの自己紹介がまだだったね。私は新野蜜柑で神山君がぶつかった方が……』

蜜柑が言いかけた時、ぶつかった女の子は話を遮った。

『私の紹介はいいの。それじゃぁ、私達急いでたいるんで。』

『ちょっと!!話しの途中!!』『いぃから!!それじゃぁ』そう言うと、蜜柑を引っ張って人ごみの中へと消えていった。その時、

『これって、さっきの子のじゃない??』『これって、さっきの子のじゃない??』

浩貴は落ちていたモノを拾い上げた。それは生徒手帳だった。

『望月……奏。3-Cだって。へぇー可愛いじゃん。明日届けるか、なぁ、将吾?』将吾は何かを考えてた。すると、やっと答えが出たらしく、興奮しながら浩貴に言った。

『もしかしたら、あの子がSTARsのカナテかもしれない!!いゃ、絶対にそうだ。』

『お前さぁ、こんな偶然あるわけないだろ。』

『声がそっくりなんだょ!!』

『それだけでカナテって言えるか??』

『俺の勘がそう言ってるから間違いない!!』

『……分かったょ。将吾がそこまで言うなら、生徒手帳を返しに行くついでに聞こう。』

『よっしゃ!!』

将吾は明日が待ち遠しくなった。

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