第15話 ホウレンソウ
「博士どこだー?」
レッドが正義協会アジトで博士を探しているようだー!
「こっちじゃレッド」
武器倉庫にいるようだー!
レッドが武器倉庫へ向かうー!
「ここにいたのか。なぁ博士、俺達の武器はまだ使えないのか?」
「すまんな、完全に錆を取り除くのは無理なようじゃ。ほれ、見てみぃ、散々やってみたんじゃが駄目じゃった」
「ならどうするんだ?」
「新しい武器を最初から作り直すしかないの」
錆取りの時間完全に無駄ーー!!
「どれくらい時間がかかるんだ?」
「……うーむ、一つ一つが特別じゃからな。一つ作るのに数週間はほしいの」
長いー!
「だったら俺のから頼む!」
「レッドのは2カ月くらいかかるから後回しじゃの」
更に長いー!
「なんで俺のだけそんなにかかるんだ!?」
「そりゃお前が武器の性能を他のと違って特別にしろと頼んだからじゃ。他と同じような性能ならもっと早く済むが?」
「それは駄目だ。俺はレッドなんだから特別じゃないと」
「そうかい。だったら2カ月じゃな」
「ならしょうがないな」
妥協する気はないのかーー!!
「ただ、ブルーの武器だけは今日完成したんじゃ」
「ん、なんでだ?」
「元々ブルーの槍は新しくする予定でな。錆攻撃を受ける前から新しく作り始めておったんじゃ」
「そうなのか。となるとイエローとグリーンは後回しだから俺の分はピンクの後ってことだな」
「いや、グリーンは復帰するようじゃぞ」
「え?」
なんだってー!
グリーン大丈夫なのかー!
「なんじゃ、聞いておらんのか。今待機室にグリーンがおるから会ってみるといい」
「ああ、わかった」
レッドが待機室へ向かうー!
「よう健二、久しぶりだな。大丈夫なのか? ていうかなんでアジト内で変身してるんだ?」
「……俺は健二じゃない。バクレンジャーグリーンだ」
「……いや、それはそうだけど、健二だろ? 声健二だし」
「だから健二じゃない。グリーンだ」
グリーンどうしたんだー!
「……俺はもう斎藤健二じゃなくバクレンジャーグリーンとして生きていく」
なんかまだやばい感じがするーー!!
「……確かに健二はまだ身バレしてないからな」
「そうだ。変身してさえいれば中がどうなっていようが関係ない。俺はそのことに気が付いたんだ。……いや、中に人などいない。俺はバクレンジャーグリーンだ」
やっぱりやばいかもー!
「健二がそうしたいなら好きにすればいいんじゃないか?」
「だから俺のことは健二とは絶対に呼ばないでくれ」
「ああ、わかった。だが俺のことは今までどおりコウと呼んでもらって構わないぞ。それに俺はもう身バレしたからな」
なんだってー!
「そうなのか?」
「ダリアが俺のことをお兄ちゃんって呼んでたのが誰かに聞かれていたらしくてな。それで俺も身バレしたんだ。あれだけ外でお兄ちゃんと呼ぶなと言っていたんだがな」
そんなシーン1回もなかっただろーー!!
「……そうか」
「それにレッドがイケメンだという噂が本当だとバレてしまって大変でな」
自分で言うことじゃないー!
「あと何故か俺がオネエじゃないかという噂も流れているらしい」
何故かも何も理由は明白だろー!
「とりあえずグリーンが復帰できるなら良かったよ。ま、武器はまだ使えないけどな」
「……え?」
「ん? 博士から何も聞いてないのか?」
「何も聞いてないが……」
お前らまず3人一緒に話し合えーー!!
「俺達の武器は一から作り直すみたいでな。一つ作り直すのに数週間はかかるらしい」
「……俺は弓矢がないと戦えないぞ」
「そうか」
「……なら俺復帰しても意味ないだろ。俺は素手じゃ戦えないぞ」
「ならなんでパニャボンのときに何も持たずに来たんだ?」
確かにー!
「……だってお前もブルーもピンクですら何も持ってなかっただろ。俺だけ何か持ってたらなんか変というかダサいというか……」
「俺とブルーは格闘術習ってるおかげで、一応素手でもある程度戦えるからな。それにイエローはレスリング経験者でタックルできるし、ピンクはあんな感じだが学生時代空手をやっていたらしいぞ」
なんだってー!
あのピンクがー!
「……だったら俺は武器完成までもう少し休ませてもらおうかな。俺は専用武器が無いと戦うのは無理だ」
あーっと、グリーンの復帰がまた遅れるようだー!
「ならグリーンの武器は後回しで俺の武器が先でいいか?」
「……そうだな、武器持ちの前衛がいない弓矢使いなんぞ役に立ちにくいからな」
んーー?
グリーンはブルーの武器が完成したことを知らないのかー?
「……なら博士に伝えておくぞ」
「……ああ」
こいつ自分の武器優先したいからってブルーの武器が完成したことグリーンに黙ってやがるぞーー!!
おまけに自分の専用武器が2カ月かかることも言ってないー!
一切グリーンに伝えないままレッドが再び博士のいる武器倉庫へ戻るー!
「博士、グリーンはまだ復帰しないから、俺の武器を優先してくれ!」
「なんじゃ、そうなのか? ならピンクの薙刀の次にレッドの剣じゃな」
「……考えたんだがピンクのは後回しでいいんじゃないか?」
「何故じゃ?」
「だってあいつあんまり戦わないだろ」
あんまりっていうか逃げてるだけだー!
「なんじゃ、そうなのか? ……一応ピンクに確認してみたらどうじゃ?」
「いや、大丈夫だろ!」
あくまで自分の武器を優先するつもりだー!
「……そうかい、なら明日からお前さんの剣を作るからの。他の隊員にはレッドから伝えておいてくれ」
「ああ!」
こうして今日もレッドはマイペースを貫くのだった。
第15話完!




