第14話 カジノ
※ここで皆様にお知らせです。正悪町内は治外法権となっておりカジノがあります。そのカジノ目当てにお金持ちの観光客が集まり、カジノで得た収益を正義協会運営資金に充てています。当然そのカジノにも怪人が出没する可能性があるので、カジノ内には常駐のヒーローがいます。そして正悪町民は正義協会所属の人達も含めカジノを利用することは禁止されています。以上お知らせでした。
「くそー、赤だったか……」
「ほほほ、当たりましたわ」
「ちっ、次だ次」
カジノで金持ち観光客がギャンブルをしているようだー!
「キリギリ。ここがカジノかギリ!」
「うわー! 怪人だー!」
「キャー!」
あーっと、カジノに螽斯怪人が現れたぞー!
「お客様、落ち着いてください! 私が対処致しますので私と怪人から離れてください!」
「お、ディラリアーだ」
「頼んだぞディラリアー!」
おーっと、カジノのディーラーでヒーローでもあるディラリアーが落ち着いた対応を見せるー!
ディラリアーはマスカレードマスクで顔を隠しているヒーローなのだー!
「本物の怪人だ! 今日来た甲斐があったな!」
「ほぉ、あれが怪人か。生で初めてみたぞい」
「あれはキリギリスの怪人か? あんまり強くなさそうだな」
怪人を見物するのが目的の観光客もいるようだー!
「なんか騒がしいなギリ。それに客が全然逃げないギリ」
「ここには常に私がいるからね。カジノは安全だと分かっているから観光客が来るのだよ」
「キリギリ。ならお前を倒せばカジノは終わりだギリ! 勝負だギリ!」
「ちょっと待ってくれ。ここはカジノだ。どうせならギャンブルで勝負をしないか? もし私が負けた場合、私はこの町から出ていこう。そしてカジノも君達怪人が好きに使うといい」
な、なにーー!!
そんなリスク背負っていいのかーー!!
「キリギリ。それはいいなギリ。何で勝負だギリ?」
「ならルーレットにしないか? あちらにVIPルームがあってね、そこなら邪魔は入らないだろう。どうだい?」
「いいぞギリ」
「あらら、俺達は観れないのか……」
「残念ですわね……」
ディラリアーと螽斯怪人がVIPルームでルーレット勝負をするようだー!
「こっちだ」
「……随分と隅にあるんだなギリ」
「VIPルームはお客様同士が内緒話をするために使用することもあってね。……この部屋だ」
ディラリアーがVIPルームのドアを開け螽斯怪人を部屋の中へ案内するー!
「……これ変な椅子だなギリ」
「VIP用の特注だからね」
ディラリアーがディーラーの位置に移動し、螽斯怪人がVIP用の椅子に座ったー!
「さて、勝負方法だが、私がディーラー役でボールを投げ入れる。そして君が赤か黒かを当てれば君の勝ち。合計5回勝負、これでどうだい?」
「……0と00はどうするギリ?」
「もし0と00に落ちた場合は君の勝ちでいい」
「ギリギリ。俺に有利だぞギリ。それで本当にいいのかギリ?」
「構わないよ」
ディラリアー自信満々だー!
「ならそのルールでいいギリ。俺が勝った後に約束を反故にするなよギリ!」
「分かっているよ。それではやろうか。……それっ」
ディラリアーがホイールを回転させボールを投げ入れたー!
「赤ギリ!」
さあ、どうだー!
「……赤の11。君の勝ちだね」
「キリギリ。当たったギリ!」
「さぁ2回目だ。……それっ」
「次も赤ギリ!」
今度はどうだー!
「……赤の5。また君の勝ちだね」
「キリギリ。リーチギリ!!」
まずいぞーー!!
「まだわからないよ。さてどうなるかな? ……それっ」
「今度は黒ギリ!」
黒だと負けだぞーー!!
『バチバチバチバチ!!!!!!』
「ギリーーーーーー!!!!!!」
あーーー、螽斯怪人が感電しているーーー!!!
一体どうしたんだーーー!!!
「正々堂々勝負するはずないだろ。その椅子は特殊な電気椅子になっていてね、おまけにこの部屋は防音対策もされているし、誰かに見られることもない。君がこの部屋に誘導され、その椅子に座った瞬間私の勝ちなんだよ。もちろん普通に戦っていても私が勝つだろうけどね」
な、なんだってーーー!!!
明らかに卑怯だぞーーー!!!
螽斯怪人が気絶してしまったーーー!!!
「さてと……」
ディラリアーが螽斯怪人をロープで縛っていくー!
『プルルルル、プルルルル』
誰かに電話をかけているー!
「もしもし、ホワイト所長」
怪人刑務所所長のバクレンジャーホワイトだー!
「怪人1匹捕まえたんで、こちらに人員お願いします。……はい、それではまた。……さてと、大事な金づる達のとこに戻るか」
ディラリアーが何食わぬ顔でカジノ場へ戻っていくー!
「あらディラリアー、あの怪人はどうされたの?」
「私が勝ちましたので裏口からお帰りいただきました」
「おお、そうなのか。流石ディラリアーだ!」
客に大嘘吐いてるぞーー!!
「わー! わー!」
「あっちが何か騒がしいな。どうしたんだ? まさかまた怪人か?」
入口の方がざわついているぞー!
ディラリアーが確認しにいくー!
「くそっ! なんで変装してるのにすぐバレるんだ!」
あーっと、デカトラマンが入口でカジノの警備スタッフ数名に囲まれてるー!
カジノでギャンブルするつもりかーー!!
「そりゃあんたでかいからね。すぐ分かるよ」
身長2メートルなんだから一瞬でバレるよねー!
「但馬さん、あなたも一応正悪町民なんだから、カジノは駄目って何回も言ってるでしょ! はい、帰った帰った!」
「くそっ!」
デカトラマンが追い返されたー!
でもどうせギャンブルしたところで負けるのがオチなんだからやらなくて正解だー!
「……またあいつか。呆れるね、同じヒーローとは思えないな」
お前が言うなーー!!
「トラトラ。キングのスリーペアだトラ!」
「……あっ! そこの虎野郎! お前も入店禁止だって何回も言ってるだろうが!!」
虎怪人お前もかーーー!!!
それに一体どうやって入ったんだーーー!!!
「トラトラ! なんですぐバレるんだトラ!? せっかく勝ってたのにトラ。逃げるトラ!」
バレない方がおかしいだろうがーー!!
「はぁ、今日は面倒だな……」
「ディラリアー、ブラックジャックのディーラーお願いしてもいいかね?」
「ええ、お任せくださいお客様」
こうして今日もディラリアーはイカサマで観光客から金を巻き上げるのだった。
第14話完!




