第1話
「きゃー、誰か助けてー!」
「ズラズラ。助けなんて来ないズラ! その美味そうな皮下脂肪食わせろズラ!」
大変だーー!!
女性が4丁目の土手で魚とハゲたおっさんが合体したような怪人に襲われそうだーー!!
「そこまでだ!」
こ、この声はー!
「町のみんなを守るため!」 『シャキーン!』
「悪は絶対許さない!」 『シャキーン!』
「正義の心ここにあり!」 『シャキーン!』
「華麗に参上俺達は!」 『シャキーン!』
「武装戦隊バクレンジャー!」 『ドーン!!!』
来たー!
バクレンジャーだーー!!
華麗なポーズを決めて登場だーーー!!!
「バクレンジャーめ、来やがったなズラ」
「ポーズなんかいいからさっさとやっつけなさいよ!」
あーっと、怪人に襲われそうな女性から辛辣な声がー!
「す、すみません……」
これにはレッドもたじたじだー!
「いくぞお前ら!」
「レッド、来たはいいが武器が無いぞ……」
ブルーの言うとおりだー!
前回の錆錆男との戦いでバクレンジャー全員の装備は錆びて使えなくなってしまったんだったー!
バクレンジャーどうするんだー!
「素手でいくしかないだろう」
武装戦隊なのに素手で戦うようだー!
大丈夫なのかー!
「ちょっと待つズラ。5対1は卑怯ズラ。今日は戦闘員がいないんだズラ。あいつら昨日から全員一斉に有給休暇取りやがったんだズラ」
まさかの有給休暇だー!
意外とホワイトなのかー!
「ならなんでお前は1人で来たんだ?」
「どうしても女の皮下脂肪が食べたかったんだズラ」
「ならしょうがないな」
レッドが納得してしまったー!
「俺が相手をしてやる。くらえー!」
レッドが怪人に突っ込んでいくー!
「ちょっと待つズラ。俺の紹介をさせろズラ」
「そうだな。それくらいはいいだろう」
レッドが止まって怪人の自己紹介を聞き始めたー!
「俺の名前はパニャボンズラ。趣味は三味線ズラ」
見た目と名前が全然一致していないー!
おまけにそんなことをしている間に女性は逃げてしまったー!
それでいいのかパニャボンー!
「隙あり! くらえ! 毛根死滅ビーム!!」
パニャボンが両手をクロスさせビームを飛ばすー!
「そんなの当たるかー!」
レッド、バック転で避けたー!
しかしタイミングギリギリだー!
もう少しで当たっていたー!
「ぐわーーー!!!」
あーっと、レッドが避けた毛根死滅ビームがグリーンに当たってしまったーー!!
「大丈夫か健二ーー!!」
「名前で呼ぶなーー!!」
「すまん、つい……」
レッドのせいでグリーンの下の名前が健二だとバレてしまったー!
あーっと、グリーンがダッシュで影の方へ隠れたー!
マスク姿で中がどうなっているかわからなかったが大丈夫なのかー!
「グリーン大丈夫かー!」
「………………」
レッドが呼びかけるが反応がないー!
健二は戦意喪失してしまったようだー!
「ズラズラ。毛根死滅ビームをくらうと毛根が死滅するのだ!」
「私あんなのと戦うの無理!!」
ピンクが逃げ出してしまったー!
そりゃそうだー!
「くっ、3人になってしまったか……」
「くらえ! 肥満光線!」
途中から語尾にズラが付いていないぞパニャボンー!
「そんなのくらうかー!」
レッド、今度は側転で避けたー!
これもギリギリだー!
「うわーーー!!!」
今度はイエローに当たってしまったー!
「大丈夫かイエローー!」
心配してるがさっきからお前がギリギリのタイミングで避けているせいで、後ろにいたグリーンとイエローがくらっているんだぞー!
あー、イエローがどんどん太っていくー!
「ううぅ、カレーが食べたくなってきたぁぁ……」
「ズラズラ、肥満光線をくらうと太ってカレーが食いたくなるのだ!」
「ううぅ、太って動けないぃぃ……」
「くそ、俺が倒してやる!」
レッドがパニャボンに突っ込んでいくー!
「水虫バリアー!!」
あーっ、パニャボンの周りに薄いバリアーが展開されていくー!
「水虫バリアーだと! くっ……」
レッドが止まってしまったー!
どうやら水虫になりたくないようだー!
「くそ、卑怯だぞ!」
「…………!」
おっとー!
ブルーが無言でパニャボンに突っ込んでいくー!
水虫になるのが怖くないのかー!
「俺はすでに水虫だーーー!!!」
「ズラーーー!!!」
ブルーがパニャボンに飛び蹴りをくらわせたー!
ブルーはすでに水虫を発症させていたーー!!
パニャボン起き上がれないーー!!
一撃でKOだーーー!!!
「俺達の勝ちだ! お前を怪人刑務所へ連れていく!」
※ここで皆様にお知らせです。怪人は爆発しないように作られています。怪人にも人権があるからです。倒された怪人はバクレンジャーホワイトが所長を務めている刑務所に送還され、その中で奉仕活動に従事します。刑務所内はホワイト所長の特殊な護符が貼られており怪人は能力を使用できない作りになっています。以上お知らせでした。
「今日も町の平和は守られたな。ナイスだ水虫ブルー」
「その呼び方やめろ……。それよりレッド、犠牲者が2人も出たんだが……」
「……ま、なんとかなるだろ」
「う、左足の小指と薬指の間が痒くなってきた……」
こうして今日も町の平和は守られたのだった。
第1話完!




