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 翌日。

 ゴブリン達を倒したと知ると村長を始めとする村の人達は驚いていた。

「ほ、本当にあんたらだけでゴブリン達を倒したのか?」

「はい。二匹取り逃したんですけど、一応親玉っぽい奴は倒したんでもう来ないと思います。ほら」

 俺は証拠としてステータスを開き、ゴブリンの素材を見せた。それとゴブリンソルジャーの剣を倉庫から取り出す。

 それを見て村民の一人が目を見開いた。

「あ! それ、たまに見るでかいゴブリンが持ってた剣だ!」

 村長は納得したらしい。

「本当か? むう……。なら確かなんだろう。おい。カネを持って来てくれ」

 俺は報奨金を受け取ると確かめた。

「確かに」

 カネを倉庫に入れると穀物庫の方から声がした。

「ああ! 中身がない!」

「なんだと!?」

 村長達が穀物庫の中を覗くとそこにはなにもなかった。

「な……。冬を凌ぐための食糧が……」

 愕然とする村人達の後ろで俺は頬を掻いていた。

「あー……。えっと、それなら逃がしたゴブリンが帰って来るかもしれないんで俺が持ってます」

「持ってる?」と村長は不思議がった。

「はい。あ。ちょっと外に出てもらっていいですか?」

 みんなを外に出すと俺はスキルから昨日の夜に入れておいた食糧を取り出す。

 いきなり現れた大量の食糧に村人達は目を丸くした。

「なんだこれ? 魔法か?」

「いや。スキルだ。こんなの見たことねえけど……」

 村長は食糧を確かめる。

「……問題なさそうだな」

 俺は苦笑しながら頷いた。

「はい。俺の倉庫に入れといたら腐らないんで」

「腐らない? 本当か?」

「食べ物とか入れてますけど、腐ったことないから多分そうです。一ヶ月前に買ったパンとかも焼きたてのまま保存できますし」

 村長は驚き、そしてなにやら考えていた。そして村人となにかを話し合う。

 俺とリズが不思議がって顔を見合わせると村長は言った。

「その話が本当なら頼みがある」

「頼み?」

「そうじゃ。この穀物庫は古くてな。いくら塞いでもしばらくすると隙間ができる。そこからラットやら小動物が入ったり、虫とかに麦を食べられたりするんだ。野盗に襲われることもある。冬になれば雪があるからそう簡単には近づけんのだが、それまでは守る方も大変なんだ。今回のゴブリンみたいにな」

 たしかにあんなのにしょっちゅう襲われたら安心できないだろうな。

「……それで?」

「あんたの力を借りたい。冬までこの穀物をあんたの倉庫とやらに保管しておいてもらえんか? もし頼めるなら十万ゴールド出す」

「十万!?」

 今回の報酬が三万だから三倍以上だ。それをただ保管するだけで貰えるなんて。

 少しでもカネが欲しい俺からすればありがたい申し出だった。

「や、やります!」

「それは助かる。冬までしっかり守っておいてくれ」

「はい!」

 俺達は握手を交わした。

 こうしてゴブリン退治は思わぬ副収入を生んでくれた。


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