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ステージの裏は細い通路になっていた。従業員用だからか質素な作りだ。
奥の方の部屋から光が漏れている。
もしかしてあそこにいるのか?
通路を進み、部屋の前に辿り着くと俺は鍵穴から中を覗いた。
すると奥で金髪が揺れるのを見つけた。
さっきの子だ。
他には誰もいなさそうだな。よし。
俺は再びドアを収納し、音もなく部屋に入った。
まだアリアナは俺の存在に気づいていない。
そのはずだった。
「ここは立ち入り禁止よ」
アリアナはこちらも見ずにそう言った。
すごい感覚だ。いや、音か。ねこだもんな。
「ご、ごめん。迷っちゃって」
「嘘ね」
アリアナはこちらに振り向いた。
改めて見るとすごい美少女だ。
金髪に青い目。整った顔もさることながら、大きな胸がたぷんと揺れている。
すけすけのネグリジェ姿だから目のやり場に困った。
「……その通り、嘘だ。ちょっと君に確認したいことがあるんだ」
「確認? それよりどうやってここに入ったの?」
「それは企業秘密だ」
「そう。ならセキュリティーを呼ぶわ。多分あなた死ぬだろうけど」
「ちょ、ちょっと待ってくれ! 俺はリズに頼まれてここに来たんだ!」
リズの名前を出すとアリアナの表情が変わった。
「リズ? リズってあのリズーシアのこと?」
「やっぱりそうか。君がアメリアだな」
名前を呼ばれるとアメリアの耳がぴくりと動いた。分かりやすい。
俺はアメリアに手を伸ばした。
「リズに連れて帰るように頼まれたんだ。さあ」
アメリアは俺の手を見つめ、そしてそっぽを向いた。
「……無理よ。私は売られた身なんだから。買い戻しでもしない限りここからは出られないわ」
「大丈夫。今ならこっそり逃げられる。リズと一緒に故郷へ帰ろう」
すると突如後ろから声がした。




