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すっかりそのダンスに夢中な俺だった。
だがここに来た目的はアメリアを連れて帰ることであってセクシーなダンスに見惚れている場合じゃなかった。
だけど肝心のアリアナは指名不可ときたもんだ。
でもここに入ったなら誰かを指名しないといけない。
そう。これは義務なんだ。
決してやましい気持ちはない。
と言うことでさっき話しかけてくれたバニーちゃんを指名してみた。
無理だと思っていたら普通にできてびっくりする。
マリアと名乗った女の子に連れられ、個室へと向かう。
フロアから左右に伸びた廊下の右を進むと部屋が並んでいた。
その中の一つにマリアと入った。
ベッドに座るとマリアはニコリと微笑んだ。
俺は緊張して俯いていた。
「あ。ララーナに招待されたんですね」
「知ってるのか?」
「はい。あの子よくお客取ってきてくれるんで。みんなにも人気なんですよ」
「へえ」
そうやって紹介料を稼いでるわけだ。
って、そんな場合じゃない。
このままだとマリアと休憩することになる。
それはとても魅力的だけど、リズのことを考えるとそんなことをしてる場合じゃなかった。
とにかく今はアリアナとアメリアが同一人物かを調べないと。
でもどうやって?
取りあえずここから出る必要があるな。
「えっと、トイレとかって?」
「あ。それなら廊下の一番奥です。案内しましょうか?」
「いや、いい。それくらい一人で行けるよ」
「じゃあわたしは準備しておきますね♪」
なんの準備だろうと妄想が膨らむけど、俺は頭を振ってそれを掻き消した。
廊下に出ると俺はトイレではなく、先ほど来た方向に戻った。
あのフロアからならアリアナに辿り着けるかもしれない。
だけどドアに手を掛けると開かなかった。
「……だよな」
どうすれば……。
早速行き詰まった俺にある案が浮かんだ。
もしかしてこのドアも倉庫にしまえるんじゃ?
とりあえずやってみるか。
俺はドアに触れ、そして収納を試みた。
すると予想は当たり、ドアが目の前から消える。
「お。やった。たまには役に立つな」
安堵した俺は廊下から出た。そしてすぐドアを元に戻す。
さっきまで派手な演出と音楽で溢れていたフロアはしんとしていた。
「えっと、たしかあそこから出てきたよな」
俺はステージに登り、アリアナが出てきた付近を探った。
すると壁の奥にドアがある。
鍵は閉まっていたけど、今の俺には関係ない。
またドアを収納し、通ると元通りに戻した。




