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 このスキルの使い方がなんとなくは分かった気がした。

 だけどまだぼんやりとだ。

 はっきり分かったことと言えば俺はまだまだこのスキルを使いこなせてないってことだ。

 ただの便利な冷蔵庫くらいにしか思ってなかった。

 なにより今の課題はアメリアを見つけることだった。

 俺達はさっきの商人に言われた裏路地の奴隷商を探した。

 路地裏に入ると薄暗く、人通りが少なくなった。

 変な匂いがするし、行き交う人の雰囲気が変わった。

 なんだか危ない場所に来たって感じだ。

 チェーン店で飲んで帰ったら、近くにあった細いビルの間に広がるエリアを思い出した。

 古い雀荘とか安宿とかがある場所だ。なんとなく怖くて行ったことなかったな。

 路地裏を進むと路地の隅っこにタバコを吹かした獸人を見つけた。

 こんなところに獸人がいるなんて。しかも周りに人はいない。

 誰が持ち主なんだろうか?

 とりあえず話しかけてみるかと声をかけるとピアスを付けた露出の多いウサギの獸人は気だるげに答えた。

「あ、あの……。聞きたいことがあるんだけど……」

「なに? あたしのこと買いたいの?」

「え? いやいやいや」

 俺はブンブンと顔を横に振った。

「なんだ客じゃないんだ。なに? 聞きたいことって」

 この子、もしかして娼婦なのか。まだ若く見えるのに。

「えっと、アメリアって獸人を探してるんだけど……」

「アメリア? 名前なんて言われても分からないよ」

 すると後ろにいたリズが答えた。

「金髪でねこ系です。目は青いです」

「金髪でねこねぇ。いた気がするなぁ」

 リズの表情が真剣になる。

「どこで見たか覚えてませんか?」

「さあ。でもここらにいないってことはあそこかもね」

「あそことは?」

「獸人専門の娼館があんだよ。売れ残りは大体そこに安く売り飛ばされるんだ」

「娼館って……」

 リズは青ざめた。

 予想はしてたけど、やっぱりそうなってしまったのか。

 リズも友達がそんな目に遭ってるなんてショックだろうに。

うさ耳の女の子はタバコを吹かして提案した。

「もしあれだったら案内しよっか?」

「え? いいの?」

「うん。客紹介したらあたしにいくらか入るんだ。あ。でもその子は入れないよ」

 女の子はリズを顎でしゃくるとニヤリと笑う。

「それにしてもお兄さん元気だねぇ。そんな可愛い子がいながら他の子もだなんて。今度あたしも買ってよ。サービスするからさ。ほら。あたしウサギだし、お兄さんの上でいっぱい跳ねちゃうよ♪」

 大変魅力的な提案だった。ただリズの前で受け入れるわけにはいかない。まあ普段もカネがないから断ってるけど。

 それになんか獣人好きだと誤解されてるな。

 俺は美少女なら誰でも大好きだ。

 まあ獸人を引き連れていたらそういう趣味だと思われても無理ないけど。

「あはは……。ま、まあ、そのうちね……」

 女の子はタバコを地面に捨てると踏み潰し、歩き出した。

「こっちだよ」

 俺とリズは恐る恐る女の子のあとを追った。


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