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 ギルド本部から出ると俺は頭を抱えた。

「どういうことだ? 魔犬ってどっか行ったんじゃないのかよ? なんで俺の倉庫の中に三匹分のアイテムがいるんだ?」

 突然の出来事に頭がパンクしそうだった。

 だって俺の倉庫は生きた生き物は入れられないって制約があるはずなんだから。

 何度試しても無理だった。だから今回も違うと思っていたのに。

 リズは苦笑いを浮かべた。

「ま、まずは落ち着いてください」

「そ、そうだな……」

 俺は深呼吸をしてみた。すると少し気持ちが楽になる。

 だけどやっぱり意味が分からなかった。

「まさか……。本当に盗んだとか? 無意識化で? それとも第二の人格ってやつ?」

 リズはまた苦笑した。

「あはは……。昨日は一緒にいましたけど、そんなことしてませんでしたよ?」

「だ、だよな」

「それがご主人様のスキルなんじゃないですか?」

「いや、俺のスキルは生き物は運べないんだよ。野菜とか果物とかはいけるけど。生きた魚とかは無理なんだ。あんな元気な魔犬なんて絶対無理だよ」

 と言ってから俺は思い出した。

 あれ?

 そう言えば魔犬に襲われる前になんか出てたな。

 あそこにはなんて書いてあったっけ?

 たしかレベルアップがどうとか……。

「……まさか」

 確認のためにステータスを出してみる。

 するとスキルの欄に小さくLV2と書いていた。

 前はこんなのついてなかったよな。

 もしかしてレベル2ってことか?

 うんうん唸っているとLV2の横で*マークを見つけた。

 これもこの前までなかった。

「なんだこれ?」

 よく分からないまま俺はそれに触れてみた。

 するとウインドウが現れた。

 そこにはこう書いてあった。

『倉庫 レベル2 モンスターのアイテム化が解放されました』

「モンスターのアイテム化? どういうことだ?」

 言葉通りに受け取ると、状況から考えるに魔犬はアイテムになったってことか?

 だからあんなにいっぱいアイテムが増えていた。

 そう考えると合点がいく。

 生き物は入れられなかったのに、その制約がレベルアップでなくなったってことか。

 なんか便利になった気はするんだけど、どうなんだ?

 ビームとか出せたらウキウキで踊り出すんだけど。

 すると俺の近くを冒険者のパーティーが話ながら通り過ぎて言った。

「だから言っただろ? コボルトは倒すなって」

「悪かったよ。でも生け捕りなんて難易度高すぎるって」

「それでもそうした方がレアアイテムが手に入る。コボルトの心臓は希少価値が高いからな」

 それを聞いて俺は気付いた。

 そういえば昔フリードも言っていた。

 生け捕りにできたらいいって。

 そうすれば倒すだけじゃ手に入らないレアアイテムがゲットできるからだ。

 生きたまま取り出すしか方法がないアイテムが。

 だけど戦闘をしながらそれは難しい。

 捕まえようにも逃げられるかもしれないし、抵抗されたら倒すしかないからだ。

 殺してしまえばレアアイテムはほとんど取り出せず、安いアイテムで我慢するしかない、

 だけどもしレアアイテムを簡単にゲットできたら?

 俺は右手を見つめてゴクリと唾を飲んだ。

「……なんか、すごいことができるかもしれない……」

 そう呟く俺の隣でリズは不思議そうに首を傾げていた。


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