表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エイム迷走ス  作者: くろ
22/111

ハーレム



 アリロスト歴1889年  9月



 

 俺は今、11人の美少女に囲まれている。

 ああー此処は天国なのかも知れん。

 レッツゴーヘブン。


 俺の座っている応接室のゴブラン織りのソファー。

 その1人が右隣、前のソファーには3人。

 そして緑案の揺り椅子に2人、緑藍の革のソファーに1人、そして寝椅子に3人

 そしてワート君が座っていた木の椅子に1人。

 美しい白きパルテの戦乙女。

 全員俺の嫁っすね。


 俺がニコニコとご満悦状態。



ガシャーンっ!

えっ?

 

ガシャーン!ガシャーン!ガシャーン!

 無慈悲に砕け散る麗しいの俺の嫁達。

 犯人は鋼の金槌を振るう小悪魔緑藍とその(しもべ)ワート君。


 ぎゃーっ!

 止めろやーぁー。

 俺が緑藍に掴み掛って嫁を救おうとするもスルスルと躱されてしまった。

 気が付けば嫁(全員女戦士)は全滅した。


「ふぅー、いい汗かいたぜ。在った在った68カラットのブルーダイヤモンド。おお迫力あるー。」

「あれー、そのダイヤってじじいが王冠に嵌めてた奴じゃん。」

「30年前にフロラルスの宝物庫から盗まれたらしい。」

「はは、まあ人命以外はザルだからな、フロラルス王国の防犯体制。しかし何故妻の頭部に。」

「げっジャックが石膏レプリカを妻とか言っちゃってるよ。有り得ねー。」

「ジェロームは煩い。いいの理想の顔だったんだから。はあー勿体ない全部壊さなくても。」

「ふふ、必死でジャックが止めに来るから、つい。」

「そっちが有り得ねーよっ!」


 フロラルス王国で盗難に遭ってから所在不明だったが2年前にスロン王国でグレタリアンの宝石商ピーターがブルーダイヤモンドを購入。

 凄いっすねグレタリアンの宝石商、個人でブルーダイヤモンドを買える財力が在るんだな。

で、来年7月にミスティパークで開催される万国博覧会に展示予定だったとか。

 厳重な金庫に仕舞って居た筈なのに盗難にあう。



 -------------------- ここから~~~

 

 緑藍曰く盗賊は石膏技師だったのだろう。

 不測の事態でパルテの戦乙女のレプリカへ入った。

 そしてブルーダイヤモンドを回収する心算で博物館へ侵入した。

 けど目的のレプリカは一個しか見付けられ無かったので破壊してダイヤの有無を調べた。


--------------------  ~~~ココまで、緑藍の妄想的推測。



 「それで如何する?ジャック。」

 「うん?」

 「いや元々ブルーダイヤモンドはエル4世の物だろ?此の侭フロラルスに持ち帰る?」

 「要らね。つうか、もうグレタリアンで大々的に宣伝されてるじゃん。暖炉に入れた途端に燃えちゃうモノに俺は価値を見出せん。てな訳でジェロームは宝石商のピーターに宝石を返しておいで。」

 「おう、そう言うと信じてた。」


 そう言うと緑藍はシルクのハンカチにブルーダイヤモンドを包み、無造作にウェストコートの内ポケットに入れて、ワート君と一緒にジェローム探偵事務所の扉を開き外へ向かった。

 俺はと言えば、、、、。

 モップと塵取りを使い11体の白い嫁達を回収している。

 はあー、粉砕された石膏はマジで掃除の大敵だった。



 「トマスーーー来てくれ!」


 余りに酷く飛び散った石膏掃除が俺1人では無理と判断して、助っ人トマスを事務所内で呼んだ。






 俺は滔々にエイム卿の囲われ者に成った。

 酷い。

 

 近頃ロンドの土地不足を補う為にペンシルビルヂングが増えて来た。

 もうホラーハウスが一杯だよ。

 正に住人たちは死の危機に瀕している。

 建築法って何だっけ?

 2階の上に絶対基礎工事していないだろう3階4階ヘタすると5階まで建設していた。

 まー、地震はグレタリアン帝国も無いけど建物を見ている俺が怖い。

 一応さ3階以上は部屋を狭くというか小さくしてるんだけど見ているだけでホラー。



 でもってその5階建てのホラーハウスに悪魔エイム卿が入居してて俺にも此処に住めと言うのだよ。

 エイム卿アンタは貴族街にでっかいタウンハウスと別邸を持ってるじゃあるまいか。


 「その心は?」

 「コレを見ろ。」


 エイム卿から渡された双眼鏡で、指差された方を見ると、おー、パーテションの隙間からばっちり緑藍の表情が見えますなー。

 で?


 「ジャックといるジェロームが動き回るので鑑賞の邪魔だ。なので此処に居ろ。」

 「成程ー、俺は実家ウェットリバーに帰らせて頂きます。」


 それから暫しエイム卿が「言う事を聞けー」「側に居ないと効率が悪い」「私の何が気に入らないのだ」と言う日本の前世で聞いた父母の夫婦喧嘩みたいな口論になった。

 妻役=俺っすよ。

 流石に建造物自体がホラーな場所には俺も居住したくない。

 生存を賭けた戦いに俺は勝利した?のか。

 なし崩し的に俺は、南セントラル地区の由緒正しかった男爵の屋敷に住むことに成った。

 まあ、俺が緑藍の傍に居て邪魔なら仕方ないよなーと言う事で妥協したが、違うホラーが来る。


 使用人を雇えと言うのだ。

 いやだよー。

 使用人に気を遣う日々などウンザリだ。

 そう言っていると現在、使用人の失業者も多い、助けて遣れないかと言われて「イエス」と俺は答えていた。


 でもってウオッシュブラウンの髪にペールブルーの瞳を持つ顎鬚オヤジのディックに屋敷の事は任せろとエイム卿に言われたので面接諸々一任している。

 手紙で緑藍に「てめーの兄の病気が進行した」そう書いて知らせると「ジャックは兄の愛人に成っためでたい。」なんつう返信が来た。


 まあでも俺がロンドに居るのは夏、秋だし諦めよう。

 後一月も経たない内に俺はウェットリバーへ行くのだ。


 

 

 


 



 








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ